赤い匂い、甘い、淡い青

羅針盤の形に姿を変えて木陰で待ち伏せして忘れ去られる、雨蛙になれば此処に居る誰にも気付かれはしないさ

無音で、玄関を、出て行くからそれは確かに、希望によく似 ....
時計は8時30分を指している
海面に凛と立つあなたを
私は海辺から涙をこぼしている
風は灰色だ
漣(さざなみ)を立たせたり
あなたの眼を見開かせたり
していて
宇宙は落ちてきそう ....
{画像=080302220223.jpg}


おいらは鈎にぶらさがったあんこうさ
口からいっぱい水を呑まされて
ぶらさげられて
身を削ぎ落とされる

皮も
鰭も
胃も
腸も
 ....
 
 
(dear L,)
 
 
西窓から
こがね色の蜂蜜があふれ
あけわたされた廊下を
遊び風が濯ぐ
木目の数だけ鈍くきしむ床に
罅割れた指を這わせて
(鳴いている?)
や ....
まるで、舌なめずりのように生きた彼女は
東京の隅の方に好んで住んだ

茶色くて背の高いルームランプと
うぐいす色のカーテンの側で
彼女の歌に返るものは
目の前の壁が、低く唸る声 ....
            白いものがまじってさ
            だんだんそれが増えてきて
            やがてまっ白になるまで
            きみを見ていた ....
スコップの目覚まし時計

雪が情熱で溶けるのは冬
つける薬を 欲しがるのは春

わびる氷 くびれ揺れる水のフレア
に 後ろ手で そくっと映し見る

白く なだけはなれなかった
夜 ....
  くらい魚が一匹
  つめたい壁をおよいでゆく



  誰かが忘れていった
  後ろめたいつくりごとが
  ライターの灯りに揺らめく
  髪の長い日暮れ
不器用なのだ

皆と一緒に
綺麗に泳げないから
海底の泥の中で
ぶつぶつと独り言を
溜め込んでいる

腹が減ると
ぬめったアンテナを
おずおずと立てて
雑魚をおびき寄せては
 ....
異星人の女
ぼくより背が高い
コトバをしゃべる
ぼくを見て笑顔を作る
食事にさそう
女はよく食べる
ベッドに行く
ちゃんと乳房がある
触ると反応する
「チキュウジンニ
ニテイルワネ ....
  不思議
  きみがふれた
  いびつな石ころが今朝、
  柔らかいパンへと変わった
  春の陽を白く吸って



  不思議
  きみがくれた幾つかの
  言葉は辞書に ....
 
 
砂漠にさくらが咲いた
砂漠中の魚が集まってきて
あたり一面、銀色に輝いている

わたしが目を閉じると
さくらは散り
砂は空へと帰っていく

そして魚たちはみな
記憶の届か ....
大きな帽子を被ったまま
月を背中に立っている

これといって悲しいことがないのに
乾いた瞳から涙が零れた
なあんにもない空っぽの現在(いま)で
船のように揺られている

ここから一歩も ....
 「二月」

貪欲がこの街の草を食み
鳩は広場の雪に足跡を付ける
紺碧には忘却のゴンドラ





 「三月」

悲しみを折り畳んで春の子守唄
緩やかなカーブを横切って
風 ....
雨あめふれふれ
傘ひとつで
遊べるこどもたち

うつむいて歩く子は
全身できいている
気にしてる

車内の私に
なにもできることはない
雨にまかせて
通りすぎるだけ

雨あめ ....
ソプラノ音で歌う
夜を終えた 星屑たち

まつげの上で弾ける ガラス細工の雫

今日は休日
有意義に 駆け上る

憂鬱の思想の休日
テレビを見て笑える スイッチが押される

 そ ....
眠りながら埃が泳ぐ
浮かぶ壁面の色と
光芒揺らぐ夜通しの

手折られ可哀想な奴ら
寄り添う姿はひんやりとしている

部屋には目に見えぬ焦りが
夕映えに焦がされた往時のまま
浮かんでい ....
この川を もすこし下ったところにあるのが 静物園
果物や骸骨が 額に収まっている花のように静かな生き物の館
ガラス張りの館の角は どこも ゆるやかに丸く
おたまじゃくしの卵のように静謐
 ....
怪我をしていない指に絆創膏を貼ること

月の色に似たボタンを海に投げること

カビたバナナをゴミ箱に捨てること



パジャマを着ると、おへそがみえるということ
見えなくなるほど
すぐ傍にいるのに
いないのだ いつも

散り始めた
桜の花びらの下を
通り過ぎた時
いないはずの
梅の香りと
すれ違う
不意の挨拶の
仄かな風が吹いて
見えな ....
海上、
都市をつくろう
なにもかも波になれば
こわれるのに
疲れました
飛沫のように暮らす
花にも、
貴方にも
四月半ば
笑ったまま
夕飯の仕度をして
銀河を見つめる

昼間の銀河を見つめている

からくりを優しく見つめている

風になぶられる

光にさらされる

力はどこから来てどこへ行くんだろう

花びらの散ったあとを

銀河を見つめる

昼間の ....
いくつもの
さみしい
たましいが
夜のツバメさながらに
ひらひら
とびまわる

生きている
人間は
なぜに
あんなにも
桜、桜と騒ぐのだろうと思い
やってきて
白いはなびらの ....
関係なんて
関係なく

あなたにとって
大事な人がいれば
それは宝で

あなたのことを
大事といってくれるなら
それは希望で

関係なんて
関係なく

それはもうすでに
 ....
あぁ全てのひとは 
透きとほったぜんまいを背中に巻かれて 
晩夏に樹からぽてっと落ちる 
あの蝉に似ています 

(宇宙の銀河の果てから観れば 
 ひとの百年は一瞬です・・・) 

あ ....
灰色のひかりが街道に爆発している

そのひとつひとつが銀河のようだ

とらえ所のないまぶしさに視線を落とす

花びらがアスファルトにこびりついている

となりの土に草葉の緑

それ ....
花びらたちが役目を終えてきみへと流れ出す
きみから涙は出ないのに
あしもとには戻らないため息の砂塵がしみ込んで
希望が小さい竜巻のよう わたげのよう
くるりくるりのてーま 

空けた球体の ....
群れるなよ
青空が
桜にささやいて

とりもつはずの太陽は
笑うだけ
雲を浮かばせながら

だれかの影も
立ち止まっている
でも
またあるきだす

たくさんの花びらが
祝福 ....
潮騒がさわいでいる
白い手のひらを翻しながら


あなたが光を浴びて笑う海辺です
わたしがまぶしそうに昼の月を探す
あなたが風に吹かれてたたずむ海辺です
わたしが泣きだしそうに砂に貝を拾 ....
幸せは保存できない
冷蔵庫の中にあるやつは
消化され、忌まれるうんちになる
おしゃれな洋食屋さんで食べるハンバーグは幸せだが
その幸せは、家には帰る頃にはなくなってるから
たいしたやつではな ....
あまねさんのおすすめリスト(2010)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
レイン・ソング- в+в自由詩512-4-17
わたしは海面に立てないでいる- うめぜき自由詩612-4-17
あんこう鍋_/_悪食賛歌- beebee自由詩25*12-4-16
白雨- 紅月自由詩7+12-4-16
生者の行進- 山中 烏 ...自由詩5*12-4-16
風のなかで- 石田とわ自由詩7*12-4-16
クロッカス- 砂木自由詩12*12-4-15
くらい魚- 草野春心自由詩8*12-4-15
あんこう鍋- nonya自由詩23*12-4-15
未知の人- 殿岡秀秋自由詩11+12-4-15
不思議- 草野春心自由詩10+*12-4-14
砂漠のさくら- たもつ自由詩812-4-14
とおりいっぺんの涙- 春仙自由詩7*12-4-13
二月- 乱太郎自由詩14*12-4-13
雨の歩道- 朧月自由詩512-4-13
休日- 朝焼彩茜 ...自由詩6*12-4-13
メモリ- しべ自由詩412-4-13
静物園- るるりら自由詩1512-4-13
affection- hhhma自由詩212-4-13
distance- フクスケ自由詩112-4-13
0- ズー自由詩5*12-4-13
昼間の銀河- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-4-13
夜間飛行- そらの珊 ...自由詩11*12-4-13
桜関係- 朧月自由詩512-4-13
夢の惑星_- 服部 剛自由詩812-4-12
土の草葉に- 吉岡ペペ ...自由詩612-4-12
春のテーマ- 唐草フウ自由詩14*12-4-12
青と白- 朧月自由詩412-4-12
海辺にて- 石瀬琳々自由詩9*12-4-12
だから歩いていくんだね- 中川達矢自由詩712-4-10

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