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リアルには実態がない
わけではない、勿論
ただそれが波及する場所に
なにかしらの不具合が
生じてしまうのだ、きっと
リアルはとても
いたずらっ子だから
リアルは
....
目覚めると真っ先に君の二の腕を求めた内側から蝶の刺青を浮かび上がらせるそれを僕はどうして失ってしまったのかほとんど無自覚のまま
本当に美しい言葉は永遠でも真実でも物語でもなくあなたの唇が開いたと ....
ボクはいつも此処にいる
地上に立って
たまには怒ったり
自由に哀しんだり
している
ボクは
社交辞令と
コンクリートが嫌いだ
歌うのは下手だけど
口ずさむくら ....
父さんはニ層式洗濯機の中で
ぐるぐる洗われている
家族みんなに
臭いって言われるから
姉さんは乾燥機の中で
父さんと同じように
だけどひっそりと回っている
好きな ....
〇悲しい、天竺まで赴いて買い求めた冷蔵庫が以前使っていたものとまったく同じだったときみたいに悲しい。
〇頭の上にある見えない天蓋が少しずつ落ちてきていることについて知らぬふりをつづけるの ....
魚の小骨のように胸腔にナイフが引っかかっております。
子どもの時分からずっと引っかかっているのです。
(おかしいですか?
たいして悩みでもないのですが、
やみつきだなんてとんでもない。 ....
「泣き腫らした家」
その家は号泣する
時間を失った丘陵にたたずみ
家主の帰りを待ちわびながら
その家はときどき夢想する
彼女が門扉を開き
飛び石伝いにやって来るさ ....
生まれたばかり――
あまりにもまぶしかったので
まぶしい と
叫んだはずなのだったが
揺籃期――
プロレタリア文学だと称する
ひなびた小説を口に入れるが
不味くて ....
辞職願には「一身上の都合」とだけつつがなく書いたものの、本当の理由は「生きることによる倦怠感」であった。生きる、という本質的な目的がわたしの中で、ピントの合わない眼鏡をかけているように、急にぼやけて ....
「骨音」
その森の中のまぶたは
たいへんうつくしい
背骨を失った世界よりずっと
まぶたに広がる昼下がり
湖のほとりで
老人は 骨を拾う
露の輝く草を分け
....
(私はいつも仰向けで寝入り
決まって仰向けで目を覚ます)
その日天井のしみは、妹のクラスメイトの顔だった
昼下がりに学校を早引けしたきり妹は姿をくらました
(私はいつも仰向けで寝入り ....
昔、近所に即興詩人がいた。即興詩人は髭を剃れば三十代前半で、無精髭のままだと五十代後半といった容貌だった。優しそうな一重瞼と筋の通った鼻と、あと、誤って舌を噛んだら痛そうな犬歯が印象的だった。背は小 ....
目には見えないが
確かに巨人の朗読が聞こえる
すぐ近くにいるときもあるし
間遠いところから
細々と聞こえるときもある
詩や あるいは詩が
巨人は聖書のゴリアテとは
一 ....
真に円いものなど
何一つとしてありえない
にもかかわらず
孤独を円く円く
よりやすらかなかたちへ
よりあたたかなかたちへと
僕はひどく愚かだった
とはいえ限りなく球体に近く
蹴っても投 ....
会えてよかったですあなたが遠いところに行ったみたいで淋しかったから一つずつ小さな部屋の窓ガラスが静かに開け放たれていくようなお話かしらあなたがこれからも清潔な歌をうたいますように瑞々しい歌がうたえま ....
猿ぐつわを噛まされた
裸の青白い男が椅子に坐っているので
私はどういうわけか
ふるさとを思い出さずには
いられない
椅子の背に両手を縛りつけられ
陶器のようにつるりとした太ももに
一 ....
……とある蛙さんの豊島ケイトウさんおすすめリスト
(16)
タイトル
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カテゴリ
Point
日付
リアルのすべて
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豊島ケイ ...
自由詩
14*
10-11-26
蝶の刺青
-
豊島ケイ ...
自由詩
12*
10-11-23
此処にいる
-
豊島ケイ ...
自由詩
7*
10-11-10
ちぐはぐな家庭
-
豊島ケイ ...
自由詩
28+*
10-11-6
諧謔集
-
豊島ケイ ...
自由詩
8+*
10-11-6
反映
-
豊島ケイ ...
自由詩
17*
10-11-1
泣き腫らした家/泣くまでの経緯
-
豊島ケイ ...
自由詩
14*
10-10-26
軽妙なるクロニクル
-
豊島ケイ ...
自由詩
14*
10-10-21
ゆるやかな生活
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
18+*
10-10-18
骨音_他二篇
-
豊島ケイ ...
自由詩
16*
10-10-10
しみ
-
豊島ケイ ...
自由詩
17*
10-10-2
即興詩人
-
豊島ケイ ...
散文(批評 ...
4*
10-9-19
朗読する巨人
-
豊島ケイ ...
自由詩
15*
10-9-15
○
-
豊島ケイ ...
自由詩
12*
10-9-5
六月
-
豊島ケイ ...
自由詩
17*
10-8-3
猿ぐつわの男
-
豊島ケイ ...
自由詩
15+*
10-7-25
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