君は笑っているのです
この世に何の跡形も無い
存在の事実さえ消え去ろうとしています

その君がここにいてくれる
きっと素晴らしいことに違いありません

君は笑っているのです
決して交わ ....
きみが
ふるさとを
いとしく呼ぶ

あいづ と

づ、にアクセントをおいて

うかうか
夜行バスで
きてしまった
きみが歩いた町を
見たくなってさ

雪の白と温泉の湯気
 ....
蒼い優しさに触れ
眩暈の空に包まれる

流星の矢に射抜かれて
陶酔の海に沈み行く

絡みつく潮風
生暖かい夏の夕べ

白いシャツに透ける躰
触れる指先に伝わる鼓動

羽化したば ....
光をまぶした冬の家から
粒の拍手が夜へ昇る
色 かたまり 分かれ 分かれて
まぶたの拍手 かたちまばゆく


鉄や真鍮をすぎる光
追い越し追い越し 消える光
水を追い抜 ....
塩水をときおり吐いてみたりする夜に閉じてる眼は二枚貝

塩辛いこの世を生きて行く{ルビ眼=まなこ}せめてゴーグル装着させて

全力で見てくる犬の眼ぢからはやさしく射抜くチョコレート製

目 ....
感性は変わる
昔良かったものが今では何も感じなくなり
昔嫌いだったものが意外と良いのではと感じる
完成は変わる
完成するつもりで目指してきたのに
実は少しずつ崩れて息、液化するのを
目指し ....
耳元に
毛細血管の危うさで
流れゆくのは
私の心臓

体中を駆けめぐる
火照った愛撫が
暴れ出すのを
待っている

水の臭いは排水溝へ捨てた
吐息を微かに白くして
私の心臓は
 ....
見上げる蛍光灯
ぶら下がる 何か

宙ぶらりんの想いも
飲みこむような夜が

じわり じわり
だけど 確実に
一日一回 
廻って 来るよ

その時刻になったら
地球の裏側に ....
過ぎ去った時間の遥かさを
たやすくとびこえる色がある

枝葉のさまざまなありようは
忘れてしまったのに
あの日
落ちかかった滴のことだけを
覚えているのはなぜだろう
人生の岐路で
も ....
過ぎた日は
ブーメランのように
青春歌謡曲とともに
今にもどってくる
懐かしさやほろ苦さを引き連れて

過ぎた日は
ブーメランのように
古いアルバムとともに
今にもどってくる
懐か ....
呼吸をすること
雲の形をなぞること
耳をふさぐこと
花を摘むこと
水を飲むこと

きらきら光るアスファルト
濡れた唇
螺旋状の階段
柵越しの落陽

吊るされた制服
皺だ ....
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
漆黒の海に救済の錨を深く沈めたまま
誰の叫びも届かない街と交信しあう星々を眺めている夜

詠み人知らずの歌が都市の残照を吸い込んで
無数に浮遊している昏い海面に海月となって漂う

東京湾を ....
 剽窃したい人はそこに居て、夏のセロリをしっぽから齧っている。水は生温い 
 が金魚鉢の赤い魚たちは夢を追わずきょうも元気だ。猫は背を丸めしっぽりと
  寝ている。 
 猫を抱き ....
平然の感情を取り戻す道程は
岩盤の鋭角の上を歩く途方も無い日常
果てに向かう鳥の群れは本能のままに羽ばたき
生物学的な運命に従う他
有力な解決策はないことを自覚する

目の前にある獲物を無 ....
何が起きても
見てみぬふりをする土地に
しっぺ返しが 訪れる気がする


何も無く
誰も知らない器の内に
ひとつの鈴が 降りる気がする


手のひらの傷に
 ....
零した涙
ほころんだ笑みが
私をつくった

超えた
山や谷
全ての試練が
私をつくった

受けた愛
憐れみ
恵みが
私をつくった

今 
私はどんな
形をしている?
 ....
明けないはずの
夜が明けて
僕はまたしても
僕の一人を
夜の向こうへ
置き去りにしてきた

明けなかった夜は
もはや異次元
永久に交じわらない
平行線の世界

明けない ....
打ち上げられた六百頭のクジラにナイフを刺した
どうしようもなく大きなかたまり
どうしようもなく身を投げた人の命が溶け込んでいるから
潮の匂いは生の匂いがする

冷えた肉体をプランクトンが分解 ....
  

凍てついた川面を蹴って舞い上がる
氷点下の風
丈高い建造物の隙間を吹き抜け

厳しく雪を吹き下ろしていた雲が
ため息ついて
気まぐれのように座を譲る
冬だけが見せる裸身の蒼穹 ....
赤茶けたカーテンを捲って覗く
窓のむこうの電柱
電球の切れかかった外灯が
ぱちぱちと
青白く点滅しているのを きみはぼんやりと眺めている
けれども そのように
いずれパチンと爆ぜて
途切 ....
私達はきょうも鳥の首を絞めて
お釈迦様を雑巾でぬぐっている


星は一面凍りついてしまって
月の香りがしないと鼻をすする


ころっと犬の彫刻が転がって
心臓をノミで打たれた感じ
 ....
春が来たら、十年前の僕らの入学式を見に行こう
鳥の声や風の音が音楽そのものだった、あの場所へ


桜の花が舞うなかで、話をしよう
桜を見ることができなかった春の話を君としよう
なんにも ....
こん夜
つけて寝るためのピンクのマスクがある
かの女はいま
どんな心の中の秒針を回して
何を燃焼し拍動し続けているのか
考えたりする
答えはどこにもない
海にも空にも星にも
そしてここ ....
夜も更けて、マンションの落ち着いた寝室に、今日も暗闇が訪れた。
いつものように出窓のカーテンを閉めると、ベッドに安楽を求めていく。
私の意識は奥深く沈み込み、静寂が体を大きく包み込んだ。
何も感 ....
果物の皮
草の波
腹をくすぐる
紙の飛行機


割れてしまう
雪の空
痛みはわずか
銀の柱


通りの名前
風から剥ぎ取り
霧に投げつけ
午後の川となる
 ....
一枚の写真が燃えている
黒い鉄の花びらの上
ひらめく炎をその身にまとい
そりかえる
水蒸気と煤があいまって
白くにごった煙とともに
封じられた時間も漏れ出して 
霧散する
平面の中の奥 ....
色が見える
肌触りを感じる
匂いと、
匂いとみたいに立ち上る情感

一瞬が光の速さで
私たちが気がつく時にはもうすでに
少し過去だ
今とは、悲しいかな少し過去だ


詩のようなも ....
 神々の祈りに私が微笑む時、ああそれは幻か。
 煙草の煙に佇む旅情、今は健気にその花を咲かせるがよい。
 苦痛にも耐えてきた魂。
 すべてが浄化される時が来たのだ。

 清い水の流れに鴨 ....
また一枚
ふるさとから剥がれ
影のように
うっすら電車に乗る

私たちから
離れて行って
やがて
立ち止まる

立ち止まる
点々とする縁石の上で
淡い硝子戸の
上がり口の前で ....
小林螢太さんのおすすめリスト(725)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
君は笑っているのです- 宣井龍人自由詩15*17-2-17
インディアン・サマー- 田中修子自由詩21*17-2-17
思春期- 星丘涙自由詩10*17-2-17
ほむら_あゆみ- 木立 悟自由詩417-2-17
まな子- そらの珊 ...短歌8*17-2-17
カンセイしたマスク- 狩心自由詩417-2-17
紅く晴れた夜に- 末松 努自由詩7*17-2-16
眠る前に- 藤鈴呼自由詩1*17-2-16
虹色の滴- そらの珊 ...自由詩12*17-2-16
過ぎた日- ホカチャ ...自由詩117-2-16
ぼくらのさよなら- 自由詩317-2-16
夢みる- はるな自由詩817-2-15
東京ベイブルース- 梅昆布茶自由詩20*17-2-15
剽窃_- 白島真自由詩21*17-2-15
本能- 鷲田自由詩317-2-14
ノート(齋)- 木立 悟自由詩417-2-14
私というかたち- 星丘涙自由詩4*17-2-14
夜の背後- シホ.N自由詩1217-2-14
浅瀬のクジラ- 青の群れ自由詩717-2-14
二月の空に- Lucy自由詩16*17-2-13
ボトルシップ- 本田憲嵩自由詩517-2-12
雪のひとびと- 印あかり自由詩15+*17-2-12
もうすぐ桜に会える- 水宮うみ自由詩3*17-2-12
マスク- 唐草フウ自由詩10*17-2-12
私の中に住む女- 宣井龍人自由詩7*17-2-12
冬と祈り- 木立 悟自由詩417-2-11
炎の遊戯- ただのみ ...自由詩15*17-2-11
「今」- 自由詩217-2-11
熱望- ヒヤシン ...自由詩6*17-2-11
ふるさと- オイタル自由詩517-2-10

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