なに考えているのかちっとも手応えがない仕事人間のようなふたりでも

ささやかな感情のふくらみで満足していたりするのです

したいこと、やるべきことがあるから今の暮らしをしているのだ ....
色褪せてしまうまで
崩れ落ちるまで
見届けたかった
遠くなる影を見送り
不在を確かめたなら
踵を返し
歩きだすはずだったのに
あとからついていったのだ
見失う一歩手前の距離を保ち
二 ....
寒い日に「寒いね」って当たり前のこと
温かくて柔らかい吐息の色でわかっているよ

降り積もった朝の霜を踏んで
砂利道の上のキャッチボール

口遊んだいつもの歌も
溜め込みすぎて漏れ出した ....
仕事帰りにスーパーで きんぴらごぼうを買った
私はこのきんぴらごぼうを作ってくれた人を知らない
きんぴらごぼうを作ってくれた人も私を知らない
でも
きんぴらごぼうは美味しい

きんぴらごぼ ....
悲しみより圧倒的に遅い窓、電車の。
価値の違いを理解できない、爆音の。
情報を情報で重ね続ける、液晶の。
ユーモアの先端に知性が宿る、海馬の。
春風に乗る言葉たち包む、木綿の。
深い深い闇よ ....
私の居る場所は此処にない

誰かが囁く此処ではないと

此処で無ければ何処だろう

私の居るべき彼の地は何処

誰かが囁き森と大河の傍を

私の脳裡に観せてくれた地

思い浮か ....
先日
とある公共TVの討論番組を見ていました
テーマは若者、若者世代とオトナ世代の一騎打ち
スタジオに集まってあーだこーだと、進展のない議論

それはいいんだけど

びっくりしたのは学 ....
 絵ハガキ


古びたペアリフトが、白く耀く斜面と雲ひとつな
い青空の隙間を、カタコトと、揺れながら私を山
頂へと運んでゆく。飽き飽きとした水平線上の生
活を忘れ、雪の斜面を滑り落ちること ....
玄関に靴がいっぱい笑初 気になることが落ちていました
拾ってみると
心の中に小さな点ができました

小さな点は振動し
私の心はふるえました

ふるえた私の心は
私の意識や無意識を使って
思考や記憶を
言葉 ....
 カーテンを開ければ あたり一面銀世界

「朝食食べたら、雪だるまを作ろう」
ホストファーザーが誘う
「えっ!でも私会社に行かなくちゃ!」
「えっ!何を言ってるんだい?こんな日に会社に行くバ ....
夜も光が満ちあふれている
というのに何という暗さだ

積乱雲の内に潜んでいた狂気が燃え上がり
炎となってなだれ落ちた北の空
燃え広がる炎は山を飲み込み
夜と昼 夏と冬が入り交じった都会の
 ....
炎上の言葉 丹念に裏返す さては優等生だなオマエ


教室で空気読んでたガキどもが 魔女狩り観戦に未来を支払う


明日までの宿題きいて 親切な答えを嘲笑う 勉強ごっこ


 ....
髪についた雪を払って
傘も持たずに街を歩けば
見慣れた景色は別世界
眩しいほどの銀世界


ふかぶかと残したはずの足跡も
振り返ればもう微か
念のため確かめてみたけど
両足ともにちゃ ....
正しくありたい
そのときどきに
間違いなら間違いの中で
正しくありたい

他と違う
そんな風でなく
まったくおなじように
正しくありたい

いつでも
違っているから
自分が だ ....
光の子供たちが浮遊する緑野に
きっとこころの種もあるのでしょう

跳ねてはしゃいだり転げたり
悪さをして群れている子供たちに混じって
金色の繊毛におおわれてふわりと浮かんでいたり

葉に ....
焼き芋の包まれている新聞紙かすかなインクの匂いも食す

くくられた新聞紙の椅子の上あごひげという名の猫がくつろぐ

ちぎられて水にひたさればらまかまれほこりにまみれて新聞紙逝く

世の中の ....
年賀状をもらったら
ほめことばにくるんだ
苦言が書かれていた

つまり
頑張りすぎる貴女
見ててしんどい
そういうことね

それで
新年の抱負ができた

別に頑張ってないから
 ....
瓶の中にとり残された
ピクルスひとつ

蓋が開くのを ただ
待っているだけの日々

見通しが良すぎて
すっぱい孤独

 
 《ピクルス:2013年11月10日》
十六で嫁入りした祖母は
まだ娘だったから
近所の子供達と鞠を突いて遊んでいた
すると 嫁入りした女はもう
そんな遊びをしてはいけないと
誰かの叱る声が聴こえて来たという


春の夜 ....
東京駅構内

3歳ぐらいの男の子が
しまじろうのぬいぐるみを落とす

ハイヒールを履いた女性が
しまじろうをつま先でカスるように蹴飛ばす

20cm程前方に滑るしまじろう

し ....
腰が大きく曲がった
近所のおばあちゃんが通るたび
あの中には何が入っているの? 
と、母に質問して
そんなこと聞いてはいけません
と、言われた

大人はいつだって
ほしい答えをくれやし ....
花柚子を貰った
実家のお向かいの家で
段ボール箱3箱も採れた内
実家でいただき、
そこから、
わたしも鍋いっぱい分けて貰った



柚子は好き
柚子胡椒も好き

柚 ....
水曜の月夜
頭痛には目を瞑って
メトロは川を渡り地下へ潜る


長すぎる日と日の間を捲る
短いスカートの権利は明け渡していない
いくつで
はじめます?


手も繋がずに坂を上って ....
西陽射す放課後の第二音楽室
古びたオルガンが
窓際に押しやられ
やがて来る
粗大ゴミの日を待つ

かつてはだれかしら触れていた鍵盤にも
今ではホコリがかぶり
ただポツンと置かれた佇 ....
松の木に敬礼を(ぼくにちからを)灯台守にコーンスープを

気の毒なひと、といわれて気の毒なひとであったと知る十二月

もうみずに変わるまぎわの雪片をしんしんと抱く窓になりたい

掃除機 ....
彼女は一定の周期で死にたがる。

もともと、際立って明るい訳でもないが、その時は特に著しい。
長い髪を垂らして顔を隠し、カーテンを閉め切り、人との接触や、彼女が好んで集めた可愛らしい物ですら拒む ....
おおゆきが降った夜
雲の切れ間で
三日月につかまって
空中ブランコしてたのは
木の葉の舞う頃
行方不明になった黒ネコ

最初は新聞の折り込みチラシ
猫のアップの写真の下に
「飼い猫を ....
露草な心のまま こぶしを天に突き上げ
リズムを刻むたび 霧が 晴れてゆく

遥かな思い出は 縁側の飛行機模型
竹ひごをしならせて 夢は青空 

若くて死ぬことも
老いて生きることも  ....
 
言葉を編み

視線を編む

少しは暖かくなってくれたかな



 
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