すべてのおすすめ
神々の祈りに私が微笑む時、ああそれは幻か。
煙草の煙に佇む旅情、今は健気にその花を咲かせるがよい。
苦痛にも耐えてきた魂。
すべてが浄化される時が来たのだ。
清い水の流れに鴨 ....
遠く南アルプスを望む高原で私は風に吹かれている。
風は私に留まり、そして通り過ぎる。
風は私の人生を肯定する。
私の生きている意味さえも。
風を信用していない私は少し戸惑う。 ....
光の帯の中から生まれた君は無言で僕に話しかける。
朝、光は太陽光線と絡み合い上昇してゆく。
覚めたかい、目は。
ほんの小さな君はまるで水晶のように笑った。
錯覚に揺れる部屋で ....
忘れ去られた思い出を戸棚の中から取り出してじっと見つめる。
淡い色に変色したノートや書籍。
どこの国の物か分からない人形。
出し忘れた葉書。時を刻まなくなった時計。
遠い記憶 ....
雄大な光景が私の心の襞に響く。
山々の稜線が音楽のように流れて見える。
私は絵画の前で瞑想しながら感動している。
窓の外には現実が眠っている。
何かを感じる一瞬間、人の心は純 ....
漂いの中に浮かぶ船はとても空虚だ。
空虚は僕の心を浸潤する。
広がり、閉じる。
この情緒こそ難破船にはふさわしい。
水面に移る悲しみを鳥たちが啄む。
僕は自分が何か勘違い ....
深緑の忘却の中で私は啄木に深く共感する。
確実なものを求めていた私の何かが滝壺に飲み込まれてゆく。
逃げてゆくネズミの尻尾を追いかけるような真似はもうやめよう。
ただ素直に、誠実に生きよう。そし ....
表通りはこんなにも穏やかなのに
私の心は悲しみの連鎖に怯えている。
残された時の歩みの中で、
一体何が出来ると言うのだろう。
愛する木々のさざめき、予感の連続。
ひと月。永遠のひと月 ....
朝の心地良い風が優しく吹き込んでくる窓辺にほんの少し黄ばんだキャンバスを置く。
そこに描かれた幾重にも塗りたくられた意識の高揚をじっと見つめる。
その高揚の中には、自信と自惚れ、嫉妬と蔑み、夢 ....