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頭上には 
世界の全てを覆ってしまう 
曇り空 

足元には 
この世に産声をあげた日の
ひかりの種 

あぁ生きるとは 
{ルビ嘗=かつ}て地上で
夜の{ルビ灯=あかり}の下に揺 ....
君の唇の くれない が
僕の内側を伝い落ちると
日常が育んだなけなしの植物群は
夢見るように朽ちていった

君の爪の くれない が
僕の外側を掻きむしると
日常に着せたつきなみな制服 ....
四日の夜には息子と散歩をした
息子は自慢話を聞かせてくれた
子供ってたぶんみんなそうだ

ふしぎな月の夜だった
月のまわりにおおきな円弧がかかっている
それを息子に教えた

お父さん、 ....
きみから放たれた愛しい種子は
酸素に混じり肺に吸い込まれ
潤んだ空間にじわじわと溶ける


熱いため息が吐き出されたとき
そのあまりの重さに
飽和状態であったことを知る


きみの ....
おれんじ色の船にのって

ぼく砂漠へ行くの

降りしきる流星群を見つけたら

きみに長い長い手紙をかく

それからポストを探して

三千年の旅をする
筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた

引いた朱色は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳無さそうな
地平線があり
空 ....
小さな掌に握り締めた片道切符
縁日の人込みに紛れた赤い鼻緒
引き千切れなかったモラトリアムの鎖
終わってしまおうと噛み砕いた白い錠剤
でくのぼうの首に巻きついたネクタイ
裏切りと同じ色に ....
眠る というそのとき
人は一人になる
見ることをやめ きくことをやめ
うちへかえってゆく
今日にさようならをするそのとき
永遠に の気持ちがよぎる

さようなら

さようなら

 ....
海のように深く、

大樹のようにしっかりとした芯を持ち、

空のように広い心で、

人と接したい。



誰もがそれぞれ違う哀しみや苦しみを持っている事を知っているから ....
うっすらと

冷えた微風にほんのりと

さやかな湿度とキンモクセイ

夜道をスーツは落ちてゆく

まよこを電車が落ちてゆく

ほんのりと

さやかな湿度と焚火のなごり

胸 ....
こぼれだした黒が
赤いスカーフに滲んで
みずたまりをつくれば
まちは夜更け

くりかえされる嘔吐により
流出したヒトたちは
仮面のような白いかおをぶらさげて

あたまのかたすみにある ....
虫の音だけが響く長い秋夜のしじまに
基次郎の 「檸檬」 を読んで
僕も明日、彼女の机の上に
そっと檸檬を置いてみようかと
画策する 新しい世界を生むために

だいぶすずしいなったなあ
と ....
見たくないという私の叫びが

みたくないよぅ  

と小さく響き

カーン
カーン

となにかの外れる音がした
それは世界のずれる音
背負った苦しみはきっともう
なくなっている ....
静寂のリズム
小さなわたしが震えている
手を差し伸べた
貴方の温もりに
あの頃の私は目を閉じて
身を委ねた小波は
浄化する
醜い私を剥がしていった

星を散りばめた夜空には
言葉な ....
せかいは思っていたよりせまく
水中は人肌のあたたかさをたたえる

くちをひらけばアルトの悲鳴と二酸化炭素がもれて
よじれていく
それは意識なのか 上っ面の社会性なのか

・・・どうでもい ....
進行の遅い病気みたいに
じわじわと夕暮れは迫りくる

真っ赤な空に鳴り響く危険信号
私がどんなにもがいても
「たいよう」は水平線の向こう側に
沈むでしょう

そう決まっているのなら
 ....
私は貴方を想い続ける。

どんなに苦しくても、

たとえ叶わない恋だとしても、

私は貴方を望み続ける。


貴方を知って、強く惹かれて、

貴方の為に生きたいと ....
雨上がりの濡れた空気に
しっとり染み込む芳香は
垣根の向こうの金木犀


乾き始めたアスファルトに
規則正しくむちを打つのは
子どもが回す赤いなわとび


吸い込みすぎて重たくなっ ....
{引用=眠れよい子よ
月がほしいと泣く君よ
闇夜の空に手を伸ばし
きつくきつく握っても
月はその手をすり抜けて
君の心を絞めつける。
ほしいほしいと泣けば泣くほど
月は君を支配して
 ....
影響

少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が

それが人生の全てだ

と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。

少しばかりの賞賛と
少しば ....
私は目を閉じる
下瞼のほうへ意識を集中させる
まるで世界を下へ押しやりたいみたいに
あえいでも泳ぎきれない波のように
なんやかやが迫って息もできない
やっと
口をひらいたときに出てきたもの ....
ゆうがた 河川敷でキャッチボールをする
おじさんとの日課だった
しばしば深い草むらにボールを見失う
ボールは地球の卵だからな
すぐに地球のふところに帰りたがるのさ
おじさんの口ぐせだった
 ....
 誰かに呼ばれた気がして
 振り向くと
 イチョウの木が灰色に
 ざわめいている
 その名前で呼ぶ人は
 もういない
 私は誰にも
 愛されていない

 駆けっぱなしのパーマは
  ....
苔むした
石段をのぼっていく
息遣いを見守る
樹陰を、切るのは
ひからびた花を背負うおもい出した耳

頭髪も
白く(みずからの足音を聞きながら、
 零れる光の中を冷えていく舌が
しず ....
 くぐもるようなにおいはそのまま
 3年ぶりの東京
 深い深い地下鉄の 駅へと深く
 
 あなたの後姿 必死で追いかけてた
 手を伸ばせば届きそうなのに
 邪魔をしたのは 買ったばかりのハ ....
この十字路は侵されない
土を敷き詰めた箱庭
べろを食みながら、本を読む
スミレを植えて、季節を待つ

栞を挟んで、雨を待つ
町が沈むたびに誰か来るから
スミレは枯れていく
叫ぶ人を庭に ....
{ルビ嘗=かつ}ての僕は頼りなく 
些細なことで今にも崩れ落ちそうな 
不安な、不安な
青白い魂でした・・・ 

今の僕は 
昔の服を脱ぎ棄て 
無明の闇に、瞳を閉じ 
高まる胸に、手 ....
きいた風な言い回し、
人にそれを突きつけて
ああだこうだのお節介
誰も見向きもしないもの
書いてみたって白々しい
自己満足にもなりゃしない。

イメージ不能な自由律
人を小バカにす ....
夜の始まりの冷めた月から
白い涙が零れ落ちるように
白鷺が降下する



静かな寝息を立てて眠る彼女は
広いベッドの左側で三日月になる
睡眠不足の瞼はぎゅっと閉じられて
月明かり ....
彼女は まだ眠りを欲しがらなかった
寝室を暗くして 何も無い空ばかり見ていた


私は 彼女の束ねられた黒髪を解き
指で梳かしては 滑らかな別夜に
星を探し 月を探した


私達 ....
中原 那由多さんの自由詩おすすめリスト(802)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
詩人の樹_- 服部 剛自由詩509-10-24
- nonya自由詩9*09-10-24
四日の夜- 吉岡ペペ ...自由詩909-10-23
きみの球体- あ。自由詩21*09-10-23
流星群- yo-yo自由詩5*09-10-22
絵描き- ……とあ ...自由詩14*09-10-22
抱きしめたい- nonya自由詩7*09-10-21
眠りにオチル- 朧月自由詩309-10-21
大切なモノ。- aokage自由詩2*09-10-21
子を想う- 吉岡ペペ ...自由詩1709-10-21
デッド・スタート- みつめ自由詩1*09-10-20
さやけき奏(かなで)- within自由詩8*09-10-20
世界のずれる音- 朧月自由詩309-10-19
月明かりのリズム- ミツバチ自由詩5*09-10-18
蘭鋳- みつめ自由詩4*09-10-18
- 三奈自由詩9*09-10-17
アイ。- aokage自由詩1*09-10-17
芳香- あ。自由詩22*09-10-17
月の子守唄- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-10-17
精算書- ……とあ ...自由詩17*09-10-17
世界は下瞼に押しやって- 朧月自由詩609-10-16
オーロラ- yo-yo自由詩6*09-10-16
- 伊那 果自由詩209-10-16
昇華- こしごえ自由詩3*09-10-15
東京の月- 伊那 果自由詩309-10-14
交差点には白い箱- しゅう自由詩209-10-13
炎の鳥_ー雪の降る、家持の庭と夜空に響く、コルトレーンー_- 服部 剛自由詩609-10-13
二級品- ……とあ ...自由詩11*09-10-12
覗き見る月- 千月 話 ...自由詩3*09-10-12
忘れられた馬- 千月 話 ...自由詩3*09-10-12

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