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雨に濡れたいと思ったのに、
今日はよく晴れているんだ

あまりにも寒いから
部屋の窓を閉めた
カーテンも引いた
電気も消して
傘をさした。

さかさに貼り付けたきみの腕が
そろそろ ....
地平線がかぎざぎに囲われた東京を
中央線のガラス窓からのぞいて
ビルたちの壁面は薄黄緑に光る
水の色をしたいろんな影が長くのびて
フラットな装置のように空が広がる
鳥の群れがばらまかれ
ペ ....
{引用=
{ルビ錘=おもり}によって、わたしの外側の水位は上昇し、その先のどこにもふちはなく、溢れることができないままの記憶を、てのひらですくっては、こぼして、すくっては、こぼす、そうやって衰 ....
カウンターでひとり飲んでいると
電車に乗っているような気分になる

電車はどこに向かっているのか
この鉄路を引き裂いているのは
焼鳥の香りと酔客の話しごえ

テレビでは米中首脳会談の様子 ....
 
父さんが
なれなかった父さんに
なろうと思う

父さんは
自動車が好きで
僕は
自転車が好き

自転車に乗る
父さんを
僕は見たことがないし
自動車を運転する
僕を父さ ....
結局はどこまでも孤独で
一日の終わりが
生命の始まりのよう

音もないのに
赤子が泣いている

そんな気がする

音も立てずに
心が
熟れ過ぎた果実のように
裂ける
誰にもぎ ....
展翅板の上で傾き涙する
輪郭を曖昧にして夜が散る
群像はインフラストラクチャーという
都市の臓物をめぐり来てめぐり行く

雨が降る頃には清冽な印象で
舶来のオルゴヲルが英雄を奏で
苦味の ....
 成層圏              私風景
{引用=

そらのひろがりが       【 騒音のやまない
手にあまるこんな日は、      プラタナスの並木
苦しいのがわかっていながら    ....
秋がささくれて冬になる

きっと もう
と、つぶやいているときでさえ
確実に近づいてくるものと そして
確かに遠ざかってゆくものとの あいだで
音もなく消えてゆく そのときのわたしをどうか ....
森林が燃えている
紅葉ではない
揺らめく赤い糸の群れが
木々の頭上を埋め尽くす
繰り返すこれは紅葉ではない
避難できるはずの動物さえ
押し寄せる火の糸に搦めとられ
黒い煙を胸の中に押し込 ....
砂場で砂あそびの子どもたち、そろそろお帰り
うねうねと前線がやってくる
天気が崩れて落ちてくる
日没とともに

砂場で砂あそびの子どもたち、そろそろお帰り
もう十分楽しかっただろう?
潮 ....
  一

筆を持つ腕の無い僕は
口で絵筆をくわえ
カンバスに向かって
朱色を引いた

引いた朱色赤は次第に濃くなり
カンバスの中央で丸くなった
カンバスの下には申し訳 ....
海のビタミン吸い込んで
さざなみに抱かれたいの
君が新しいワンピースを着て
ベランダで僕を見てる

ピアノを海に投げ込んで
遠い世界に歌を贈ろう
今年初めての海を
あなたと見られて良か ....
意外と骨ばった肩に触れたとき、

全身の細胞が心臓にあつまって
核の中が真っ赤に染まった



今までだって
素敵な人は沢山いたけど、
後ろ姿がきれいなあなたは特別みたい

だっ ....
いつもいつも 
一から始まるように感じる朝は
夕べのやり残しの食器洗いよりも
途中になった本棚の整理よりも

まず

この窓を開け放つところから
始めなければならない気にさせる

 ....
半透明な一日の中の朝が溢した
色のついたある一点を探しにいく

近況、そんな穏やかな毎日です


晴れた日の傘のように
言葉たちは眠っています
だから私はペンを置いて
モールス信号の ....
宙から糸を引くように
いくつもの魂が
みちびかれてゆき
草むらのコオロギもまた
静かに時を止めた

ゆっくりと過ぎてゆく僕の時間も
  に包まれて
黄金の金糸に引かれてゆく

冷え ....
一人の、
永遠を殺した、
1900年生まれの永遠を、
一人残らず殺した秒針が、
また泣いちまう、
一秒、
駆け抜ける間に見えなかった事実が、
結果的には、必要だった、
今日死んでいく人 ....
樹齢いくつとかわからないけれど
ぼくより長く生きていることは間違いない
その身体のあちこちは皮をはがされ
表面に色の濃淡を作り出している


そんな老木のたくさんある枝のたった一本に
か ....
ほっかりと何か
分かったような
分からないような

長い夢のような日々で
私は夢遊病患者を長らくやってきたけど

やっと凄いスピードで
進んでる景色の端っこを捕まえたようだ ....
蛇口をひねって
水が流れると思っていた
それはただの思い込みであった
いま、ここでは
ひねった蛇口から愛が溢れる
愛、なんて
眼に見えないと思ってた
見た事もなかったし
なのにどうして ....
駐車場をながめていた

どこからか猫のなき声が

マーフィを探すように

二人で目を動かしていた

俺は今どこにいるのか

愛人のマンションにいる

そんなこと聞いてない

 ....
真夜中。

ふと眼を覚ます瞬間がある。
見慣れた天井が、
突然偽者めいて僕を吸い込もうとする。
暗闇と静寂の中、
その木目を宙で擬えて、
負けないように息をする。
冷たい空気に、
肺 ....
呼吸を実感したくて
息を止めると
きみはどうしたのと笑った
どうもしてないよ
ただ
死んでみたくなっただけ
そう言って僕も笑った

昨日僕が鍵を閉めた
空調の整った部屋
まるい天井 ....
切り取られたあの日が


フィルムの中で


少しだけ色褪せる


あの日、君と過ごした青空は


二人の笑い声を吸い込んで


どこまでも広がっていた


それは ....
日常生活が崩れた
声を忘れて
急速に色を失った
周りの景色は
影を残す

あなたたちの声は
もう私には聞こえない
悲鳴のように
耳を突き抜ける
頭の奥でこだました
シグナルは
 ....
ぶらりと定食屋に入った

カウンターのうえに並ぶおしながきを見ていて

カツ丼をもうながく食べていないことに思いあたる

学生のころ日に三杯は食べていたカツ丼

あれから二十年か・・・ ....
脳の半球をヘミスフィアと呼ぶ
地球のミニアチュールであり
おそらく宇宙を丸いと考える
発想の端緒はそこから

階段は上り降りるものであり
僕たちはどちらかへ進む
階段の先にたくさんの扉
 ....
ねじを巻くのは
走れなくなったから
アスファルトのざらついた感触が
踵に痛くて
右足と左足の交差が作る
不確定なアルファベットが
読めなくなってからでは遅いのだ
きり、きりり
かつ ....
 
 
硬質に濁ったゼリー状のものの中で
僕らの天気予報は
軋み
軋んだ音をたて
初雪が観測されたことを
伝えようとしている

子どもたちが歩道橋から次々に
ランドセルを落とす遊び ....
中原 那由多さんの自由詩おすすめリスト(802)
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