公園は
緑深く
雲間から
覗く太陽
降り注ぐ
雨の中
僕達は
キスをした
君の髪には
雨の滴
きらきらと
光ってた
降り注ぐ
....
果てぬ記憶の中こそが
我が棲み家と知って
戸惑うさえも許されず
想い溢れて流れ落ちる…
青い
青い空 輝いて
こんなに綺麗な空は
もう一生 見られないかも知れない
機関車は弛く曲がって
白い煙りを高く吐く
葉っぱ達が緑に眩しかった。
僕は右手にやかん左手に枕 ....
凪ぐ音
寄せる音
満ちる音
凪ぐ音
打つ音
荒れる音
凪ぐ音
寄せる音
....
写真を撮りたいときは
いつだって真夜中で
撮れる技術やカメラは
いつも
僕の手にはなかった
夜が集まって静かに騒ぎだす
黒い影
夜の一つ一つに色をつける
黒い色は様 ....
うそになる
わけを探せば
同じこと
あいもわかれも
理など能わず
日本人が差別している在日という構図は
在日が日本人を嫌っているという構図を得て
補完されうる
とがった三角形の先に従い恨み合い
それじゃあ日本人とはいったい何だ
私は君との子供がほしい
小野川を降る雨は
枝垂れを揺らし輪を投げる
粗目の軌跡で
暖簾を揺らしたのは
赤い尾灯の軽トラで
川沿い駆ける影も虚しい
この寒さは何なのだろう
傘立てには二輪
マティスのよう ....
わかっている つもり
だったのです
永く浸り過ぎたお湯の中
でも おそと は
さむすぎて
(見渡しても、白い群れに、拐われるの。)
静まりかえる
水 ....
ポケットから小銭を出そうと手をいれると
百円ライターが六つも出てきた
?
こいつらが
いつどうやって入ってきたのか思い出せない
赤 みどり 黄色 ラブホ スナック 水色
....
ぜぶんなよ、あんまり分け隔てるモザイクの。渡る道すがらアスファルトの熱あつい、夏だから。冬場はあたたかい温泉に入ります。細かく震える装飾音符です。せんぶん、イレブンPMを過ぎて立ち寄るコンビニエン ....
しゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわ
山奥の合掌造りで
祖母は暮らしていた
冬は深い雪に閉ざされ
ひっそりと
何もないところだった
祖母がまだ少女だった頃
屋根裏では
蚕を飼っ ....
今月の「ぽえとりー劇場」のオープニングでは、
一年前に世を去った詩友の快晴君に
生前Ben’sCafeで会った時にもらった
ホチキスで束ねた詩集から二篇の詩を朗読しました。
....
向かい風、吹雪の下校道。
風速10メートルと零下10度の結婚で生まれた雪のカミソリに
顔を傷つけられないように、後ろ向きで歩く。
「大丈夫だから。」って言って
かばうように前を歩いてくれる友達 ....
白い孤独に金切り声をあげる
メチャクチャニシテ
狂喜乱舞する地吹雪こそ真冬の神髄
静寂零下の銀野を破る侵奪者
生命に対する絶対者
天も地も前も後もない
白刃が体中を引き裂き ....
時としてひらめく羽根は渦を巻き過ぎればそこに白薔薇が咲く
夏も終わって秋が忍び寄っている夜
北の方角で爆弾の炸裂する音がした
花火の季節はとうに終わっている
また爆弾の音
今度は南の方角で起こった
私たち狙われているのかしら
女が震え声で ....
タンポポ種のラブレター
タンポポの種を飛ばして
君に伝えよう
僕の気持ちを
いくつもいくつも
気持ちを乗せて
種を飛ばせば
きっと遠く離れた
君の家まで飛んでいくだろう
....
雪が解ける、
肌が見える。
冷たかった?
日は浴びた?
根は夜明け、
茎が日の出、
葉の青空に、
花が開いた。
冬も待たず、
空想の中の、
野原描いて、
春を楽しむ。
八日月
しろきひかりの
勇むるを
映し足らぬ身
吾に重ねつつ
書き出しの言葉は、思いつかないから前略。
今年の東京は春が来るのが早いよ。
本当の冬は来ないままだから、故郷の二月、思い出してたところ。
−20℃、ダイヤモンドダストを肺に吸い込む日、 ....
すきなこと
してる時の
笑顔は
眩しいね
アツイ
熱いよ
すきなこと
してる時の隣で
死に向かって
歩いて行くのならば
何もこわい
ものなんか ....
このように天空の街に風吹いて
光満ち風吹く街のラピュタなり
風強き空と一体地の街は
空の街 地の街 境いこの大空
地の街を吹き抜ける風 空の風
地の街 ....
・庭園にて
裸足のままならば
何処にでも行けるのだ、と
喉から生えた腕が
口走っている
嘘吐きの元は、この腕です
そう囁く林檎をかじりながら
その腕を引き ....
★
紅葉した山の宿舎を出ると 頭上を雁が渡った。その哀しげな声は、澄みきった大気にしみ透り、何人をも、氷水を口にしたときの気分にさせる。
私はボストンバッグを足元に置き、雁 ....
{引用=
どんなことばも拒絶して、きみは一心に運命の壁を叩いている。その運命の意味 をきみは知らない。だが、きみの心は叩くことを命じる。それが、心の意味であるかのように。
悲劇はいつも ....
アイスコーヒーの宇宙に
流す白を
昨日借りてきた名作のイメージに喩えて
忘れたものを探しに行こう
切符が片道しかないなら
もう戻らなくていい
潔く海に溺れたなら
人魚に会いにゆこ ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま
くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける
傾い ....
オレが中二のとき生まれたおまえ
こうしていることを妻子が知ったら
いきなり難破船に乗らされるだろう
抱きしめるという行為とはいったい
戦争に引き裂かれた愛ではない
切 ....
野球場のフェンス越しに
鈍く湿った風
予感の匂いに満ちたアスファルト
屋上と屋根の向こう側
午後の光を遮断して
雨粒いっぱい雲が来る
金網をつかみ取り
いちもくさんに飛び降りる
私の制 ....
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