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トンネルは夜だって明るいんだ
今も人差し指の冷たい腹、小指の爪
それだけで優しく窓を見つめてる
溢れたトラスの風切る姿が
薄暗い雑音に変わり
蕩々と水田へ軋んだ碁盤も
景色から剥がれ耳 ....
ほんの3秒
滝のような緑
雨 渦の奔放
端然と崩れた花の色
不意の風通し
5時も近い
とん
木の 戸
アルミが散り散りはぜて
蛍光灯は暗い
錆の筆触で朽ちた輪郭
車 ....
その眠気で東京へ向かう事になる
絨毯の水郷
利根の先は銚子の方まで消えていて
墨の筆でゆらゆらと戯れる
幾重もの電線は
枯れた田に馴染まない小狡い美しさ
鉄道橋が格子の両腕目一杯に浮か ....
小野川を降る雨は
枝垂れを揺らし輪を投げる
粗目の軌跡で
暖簾を揺らしたのは
赤い尾灯の軽トラで
川沿い駆ける影も虚しい
この寒さは何なのだろう
傘立てには二輪
マティスのよう ....
キーを回すと漫画となって動き出す
空間なんか細切れだ
進む先には短針の裏側が落ちている
そのスピードで世界を巻き込み
流れる枯れ草の天井を掴み取れ
右足で踏み込め
県道を離陸す ....