すべてのおすすめ
ひとりの人間の哀しみに
わたしは立ち入ることができない 

十日前に夫を亡くした同僚の 
目の前を覆う暗闇に 
指一本たりとも 
わたしはふれることができない 

( 背後から追い立て ....
爪の丸みさえ 
新しい希望のように

削った続きは 荒々しく
ひかれて こなごななのに

刃向かいきれない
小ささえ
隠し持てる 最大の武器にして 

地図のいらなくなった
なつ ....
何故こんなにも頼りないのか
思っていたよりも簡単に包み込めた細い肩
遠くから見ていた頃よりもずっと
近くに居る今のほうが手に入れるのが怖い
後ろ姿で
思い出の中ではずっとその姿のままで

 ....
・・・・・・・を、回転・・・・・・・

回転しながらあああああああ、

                  オチテイッタ
                  オチテイッタ

さようなら、 ....
唯一確かなことは
俺は墓標を背負っていて歩いている
あとは全部嘘だろうと言われても
反論できない
反論ったって嘘っぽい

でも嘘と真実とで分けるのって頭おかしいんじゃねえかと思う
水を水 ....
もしもあなたがいなくなったら

ごはんなんていらないな

あるくことも

しゃべることも

おふろだって

はみがきだって

なんだって

したくない


もしもあな ....
そこのけ、そこのけ
彼女が通る

男前のあんたらも
富を振りまく殿方も
国を動かす権力者も
彼女の前に道をお作り

一人いれば可憐の花
二人そろえば羨望の眼差し、道が空 ....
そんなんで いいのか
もとめられている
ことばの うすさに
がくぜんとして
したを かんだ
たっぷりと綺麗なお湯を張り
たぷん、とそこへ身体を潜り込ませた
暖かな気持ち良さが
ほんのり心地よい

綺麗な
本当に綺麗なそのお湯を
手で掬ってみると
遠くの飢えたいの ....
倒れたからって
いつか倒れるんだから
なんの問題もない

みえなくなっても
いつかみえなくなるんだから
逆らわない

動かないのか
動けないのか
はっきりしろ

寝たままで
 ....
カーテンの裏に潜んだ結露を
指でなぞると
するすると雫は流れ落ちて
行き場のない小さな水溜まりは
冬の外気と人の温みのあいだで戸惑っている

わたしはうっすらと冷えた指先を持て余しながら
 ....
コンクリートのかけらを見ていたら
子どもの頃を思い出しました
川で拾った石を交換した友だちの
重みが伝わりました
輝いた面影を
頭の中で追いかけました

自転車を見ていたら
青春時代を ....
ひとりのほうがましなときだって
誰かを探してる
ひとりよりましな誰かを探してる
暇がつぶせて
楽しくて
鬱陶しくなくて
飽きたらオモチャ箱の中に入れておけて
でも
やっぱりひとりのほう ....
   「生」


飾りつけられた
私は
多くの輝きを
人という世界の中で
見せつけた

誰かに
伝う思い
流れ
掴めぬ物に魅せられる

仄かだ、仄かだ
 ....
『ヨーイドンッ!』
した瞬間に全力でこける。
全力出した結果なので正解。
でも後ろの人に後頭部を踏まれたので不正解。

『グチョッ!』
新品の靴で吐き捨てられたガムを踏む。
他の誰かが踏 ....
あめのなかに
ゆきのまじる


ぶーげんびりあの
かねのねの
音のあまつぶ
しらゆきまじる


むすめはやらない
むすめはやらない



{引用=三つで病に
五つで迷子 ....
風には{ルビ詩=うた}がある

時に哀しく
時に喜び
時に怒り
時に笑う

聞こえるだろう
空から降りてくる詩を
山々を越えてくる詩を
海を渡ってくる詩を
森の木々を通り抜けてく ....
こわいのです
この果てしない草の海が
どこまで行っても地平線しか見えて来ない
この世界が私はこわいのです

風がびょうびょうと吹き荒れる草原のただなかで
私はひとり立ちすくんでいます
絡 ....
咳をする母の
苦しそうな声を
置いて
こんなにも
遠くへと
来てしまったけれど
行けども行けども
道はなく
ここが何処だか
解らないのだ

何処の空も
青いなんてことを
確か ....
お前みたいにようできた妹を持つ秘訣はな

兄ちゃんみたいな駄目な兄貴を持つことや

何やってもあかん
お父ちゃん、お母ちゃんに
心配ばっかりかけよる
こんな駄目な兄ちゃん見てる ....
肌をあわせて
肩を抱いて引き寄せて
薄暗い明かりに照らし出された
非現実なひとかたまり
粘膜の全てをすり合わせて
やっとどうにか温かい
やわらかな空間の中でやすらかに眠る
手をつないで命 ....
瑠璃、瑠璃、瑠璃、瑠璃、
瑠璃色の

海、海、海、海
海の下

珊瑚はお手手をいっぱいに広げていたい
広げてお日様を集めていた
お日様を集めて花嫁の衣装に

花嫁さま
しずしずと ....
蜂蜜のような青さで、と誰かが言ったので何となく納得した。最近は何となく納得することが多い。空は蜂蜜のような青さでとろりとろりと甘いもの好きな子供たちを誘うのだそうだ。それから耳。耳たぶが際限なく広がっ .... 夜なきをしていたうちのわんこ
とうとうお空のわんこになった
朝仕事に行く前に地面に眠る彼を見て
ああ、いってしまったと唐突に思った
鎖につながれたこの古びた家の狭い庭から
足取りも軽く
広 ....
手すりのない屋上で
そらをとりもどす、わたしがいる
{ルビ限界線=ちへい}に浮かぶ遠い筋雲の
気流の音に耳をすます
わたしがいる
まぶたの裏に
真昼の月を新月と焼き付け
まぼろしではない ....
農家のおばあさんが
小さな乳母車に載せているのは
自分の畑で育てた花だった

生まれながらにして背が低かった
歳をとり腰も曲がってしまった
それでも車いっぱいに花を積み込んで
今日も花を ....
春めくのか夜になると
もぞもぞするもの
それは
あなたのつくしんぼう
今夜のわたしは疲れているのに
背中を向けた闇のなかで
何かを探し蠢いている
辛抱が足らないから
貧乏なのか
芯棒 ....
上司の心ない一言に火が点いて 
職場のちゃぶ台をひっくり返した日
しょんぼり夜道を歩いていると

通り道のボクシングジムから 
ばす ばす と
瞳をぎらつかせたぼくさーの 
ひたむきな ....
冬の雨が上がって
しっとりと潤った空気に
小さな蕾が目覚め始める

春と呼ぶにはあまりに早く
陽射が弱々しく届いて
蕾の外側だけがほんのり白く染まる

冷酷な北風には
他愛もない出来 ....
友達ってほどじゃない
それくらいの知り合いの
彼氏と知り合いになってしまった
彼女を知り合いだと
言いそびれた
ヤバイと思ったのは
見た目がタイプだったから
小柄な体のバンドマンで
ギ ....
さちさんの自由詩おすすめリスト(907)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の車窓_〜二〜_- 服部 剛自由詩12*07-2-4
灼熱の泥を抱いて- 砂木自由詩8*07-2-2
背中- 暗闇れも ...自由詩3*07-1-31
回転- ふるる自由詩8*07-1-29
ブルーグレイ- サナギ自由詩2*07-1-28
- yoshi自由詩3*07-1-28
ザ・女子高生〜最後のサムライよ〜- なかがわ ...自由詩10*07-1-28
そろもん(絶句の話)- みつべえ自由詩307-1-27
いのちのかなしみ- 小原あき自由詩11*07-1-27
日々に- 砂木自由詩13*07-1-27
ふゆのさかな_・1- 銀猫自由詩40*07-1-26
思い出の中の面影は- ぽえむ君自由詩13*07-1-26
ひとりでいるひと- チアーヌ自由詩407-1-26
うしろよみ- なかがわ ...自由詩3*07-1-26
正解と不正解。- もののあ ...自由詩21*07-1-25
手折り唄- もも う ...自由詩25*07-1-25
風には詩がある- ぽえむ君自由詩11*07-1-25
草迷宮- 未有花自由詩24*07-1-25
枯れ立ちぬ- ねなぎ自由詩507-1-25
兄ちゃんと妹- なかがわ ...自由詩16*07-1-25
エロス- 暗闇れも ...自由詩3*07-1-25
花嫁さま- ふるる自由詩18*07-1-25
白い大きな樹- ふるる自由詩18*07-1-21
うちのわんこ(2)- 暗闇れも ...自由詩2*07-1-20
その日、屋上の扉があいていたんだ- たりぽん ...自由詩17*07-1-18
花売り- ぽえむ君自由詩14*07-1-18
つくしんぼう- 恋月 ぴ ...自由詩32*07-1-18
さんどばっぐ座- 服部 剛自由詩14*07-1-18
きみに向けて- 銀猫自由詩28*07-1-18
知り合いの彼氏- チアーヌ自由詩607-1-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31