すべてのおすすめ
俺とお前が
最後に 別れたのは どこだった
「最低だ」「最悪だ」「やってらんねぇ」
お前は 吐き捨てるように言って
きえちまった
今の俺は
「最低」で「最悪」かもしれないが
な ....
みず の たま
くわえた くち
さえずる
ささやき
とおれない きのう は
おっこちたよ
まぶしい
あさ
丸いカビが生えた
あたたかい晴れの日でもやっつけられない強力なやつ
手から足へ、足から私と呼ぶもの全てに
私は水玉模様になる
誰も見ない
私も誰も見ない
ただ白い世界
けれど
ふんわり ....
敷かれて行く なごり葉
ほつれた 眼線 が吹く
いつとも いわない
いつかも しれない
点けられた なつ
すすき の 香り に
消されてく
十重 の 隙間 に
刷か ....
淡い赤とあまずっぱい香り
苺がくれる内緒のしずく
お家を運ぶボクにはごちそう
街灯を転々と遊びながら帰る
競う人もいないけど
ただ歩くことはしたくなくて
誰もいない夜道をケンケンしながら進む
窓からこぼれる光がなぜか寂しくさせる
子供みたいに
ずっと
帰りが遅いと ....
はあと は ぎりぎり
うめられ そこねた めまい
つい に はしり
とれいん れん あま だれ
はれた め の うら ない
のど ごし ごし
だ から
かぶり つか ....
手にさげた 月のふきだまり
つめ といだ 草のさざなみ
石の望み
動かない 空と
ながれはじめた 雲
ゆく 決別 の 時
4歳のこどもを
正面から抱っこすると
つい4年ほど前には
お腹の中にいたことなど
信じられないほど大きい
わたしたちひとつだったはずなのに
分裂したね
さびしいけどもう元には戻れない ....
さり らく の しじま
とり けむ る そよぎ
つと ゆけ ば むいに
とき ふけ よ まもり
やき むれ の つどい
ほし ちと せ かたり
まう とわ の そよぎ
....
僕が君に
初めてあった日
あの日から
ずっと
僕は君を見続けていたよ
何をしても気分がはれなくて
蝋人形のように
凍えた僕が
君がいるだけでうれしかった
喜びも苦しみも分 ....
「俺って結構まじめなんだよ」
っていう男は多い
ほんとに多い
いったい何が言いたいのか
さっぱりわからない
心の中では
「へえー」と答えてるけど
別に言わない
繁華街のホテルを出た
....
わたしは家族に会いたいなと思って
晴れた日曜日におでかけしました
家族はどんな人だろう
わたしを愛してくれるかな
晴れた日曜日の道はゆらゆら揺れる
ポストは赤い
空は青い
犬はわ ....
さけた ひびき
さらす ふたば
つち の はじらい
かぜ の ふくいき
まかれた からだ
ゆらしてる
夜の風に当たりたくて
外に出た
まるい月が綺麗だぜ
まるい月をみていると思い出す
どこか寂しい眼
なつかしい声
遠ざかる背中
あなたは俺にとって
あのま ....
よくある職場恋愛で
なんとなく付き合い始めた
きらいではなかったけど
好きかどうかは判らなかった
暇でさびしいから
そういう理由で男女はいくらでも
付き合えるから
慣れてくると
いつも ....
月下のお好み焼き屋は油凪
鉄板の上で焼かれているのは
ナポリ天と悲恋だ
梅ソーダサワーの上昇する泡を
見つめながら・・・
思えば酒豪になるべく
和洋折衷受け入れること蝶のごとし
....
夕立でもぎ取れた蝉が
丁度今乾き切りました
私はアスファルトに足を揃えました
腹をかえし対の肢を合わせたその亡骸は
無音の言祝ぎでした
夕立のあと再び燃えていた日は、結局 ....
僕の夏の想い出は
金魚すくいなんだ
2匹金魚を持って返ったよ
死んでしまったとき
僕は悲しくて悲しくて
どうしようもなかった
優しく僕に
「埋めてあげ ....
なな きり の むこう
ささ ゆめ も せいて
ほり ふかまる ゆびに
つげる さめた なつび
こしかけた おお いし
なぞられる ほし よる
かた に おちる ....
朝の花瓶から落ちたばかりの
新しい百合の花の傍らに
朝の床にて閉じたばかりの
新しい蝶々を添えたらば
一滴も流れず
ふたつ
満ちた
何も願わない夏の朝
百合の花と蝶 ....
俺は
あなたに巡り会えた
もしかしたら
もう会えないかもしれない
それでも
俺とあなたの運命は
一瞬重なった
俺の傷とあなたの傷は
まったく同じじゃないけれど
よく似 ....
どうして俺を選ばなかった
どうして俺じゃだめだった
今更聞いても遅いな
これ以上みじめになるのはよそうぜ
お前はお前の道を行き
俺は取り残される
表向き緩やかで
....
最後の人が飛び降りたまま
裏返ったブランコの鎖が歪に静止している
翌日になれば元に戻される、それだけのこと
わたしは、もうずっと公園にいない
だから知らない
ブランコ ....
千本 の 針を
つないだ 蒔絵
朝焼け に溶け出す
真っ暗 な朝
骨 の 隙間に宿る
鈴 の 声
つながれて
つながって
心 に まみれた
火傷 のよう ....
まつげ の隙間
に からから
閉じた 指
そっと 痛いくらい ひろげて
輝く どんな 言葉 よりも
たゆとう どんな 海よりも
この 指 の谷間 に吹く 風よ
....
あ
つきゆびは
いたい
流水になかゆびをひたして
いたみを
あらいながす
つきつきしびれ
あかくはれる
命のいろはなかゆびにあつまり
みずにひえる
ひじの
てくびの
そ ....
ふうわり 心地よい うたは
ふと めをつむり 眠くなり
つらぬくような つらい詩は
ぼろぼろ 泣けて 目が霞む
胸のあたり に くすくすと
笑える詩 には 逆らえない
....
木々から 溶けていく
生命線 の から傘
涼しげ な 場所で
やけている 氷は
春 のすべてを 呪い
遙 だけに 往きたくて
のばされた風に 溶けて
みつめる ....
下方を流れる
動けないアスファルトを
凝視している
夏の衣服の軽率な体で、出来うる限り
常に重力のことを忘れず
下方を流れる、動けないアスファルトを
凝視している
歩く私 ....
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