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虹が降ったら
思い出して下さい
かわいい三角帽の歌う
光のうたを。
ふいに春風が吹き
桜ふかれそして舞い
その花びらに巻かれ
いつしか春は過ぎてゆく
大人になったら分かると思っていた
自分の存在は今もわからないまま
残酷なように秒針 ....
すきとか愛してるとか
言わなくてもいいよ
ちゅうすればわかるよ
とても直接的に
きもちを表す手段
じぶんの入口をおしえあう
聖なる自己紹介
ひとりじゃできない
みんなでもで ....
風のぬくもりが
わたしの瞼を閉ざす
風のぬくもりが
髪を掬う指先を早める
風のぬくもりが
昨日の足音 響かせる
風のぬくもりが
終わらぬ唄を 呼び覚ます
風のぬくもりが ....
090506
蜜柑箱の中に詰まった
蜜柑を食べ尽くした
60人が
つぎつぎと坐ったので
潰れてしまい
バラバラにされて
燃やされた
蜜柑箱の中に ....
わたしは布団の中で
息を飲んだ
なすすべもなく
血が流れるであろう
人が生まれるであろう
そこから
わたしはやって来た
なにひとつ持たず
生まれたままの姿で
わたしは布団 ....
詩は
誰にでも届かないところで
誰にでも触れられない距離で
詩は やわらかい
詩は 傷ついている
詩は
誰にでもからだをゆだねて
詩は おとなしく それでも ....
人生の軽さを言いながら人生の重みを感じさ
せる。
そんな境地に僕もいつか辿り着けるの
だろうか。
ノイズとスクラッチとギターとピ
アノと正弦波とドラムとベースとライムのよ
....
見分けのつかない昨日と今日の間に
安物の叫びをはさんで
思いっきり口に押し込むのが
朝の儀式
律義なレタスと陽気なマスタードの間に
上品に叫びをはさんで
耳まで残さずに食べるのが
....
蒼空は何処までも蒼く
見ていると吸い込まれそうなまでに蒼く
そして
手を伸ばせば届きそうに思えてくる
けれど実際は
手なんか伸ばしても
あの蒼空には届かなくて
ふと 我に返る
....
強くなってきた日差しの下
春の病の下
方程式を何度も繰り返し解きながら
来ぬ便りばかり気にしながら
瞼の裏の宇宙で探し物をしながら
深夜の隅っこを探して
旅をしている・。
....
大切にしてきた心
ホラーは見ない
汚い言葉は使わない
嫌な人とは話さない
美しいものを見て
正しい食事
正しい考え
正しい人間関係
愛は出しおしみをせず
いつも笑顔で
今日 ....
ちりちり
群がる蟻を見ていた
君の落としたアイスクリーム
この道
向こうに ガソリンスタンド
青色の車ばかり入る
眩しさ
おとつい
おとついもそこで
空気がたわんでいて
喉 ....
みんな輪になって
みんな心を合わせ
みんな一つになる
みんな愉快になる
花に水を上げましょう
花壇に花を咲かせましょう
ラッパズイセン、ペンペングサ
楽器もつければなお楽しい
....
シャボン玉
悲しい歌とお母さんが教えてくれた
風々吹くな壊れるな
虹色に揺れながら
くるりと回って
弾けて消えた
洗濯のりを入れると壊れないよと
お父さんが教えてくれた
だからね
....
手、に
繋がれるようにして
あの丘、の存在する、現象の側面に
咲く一面の菜の花の、群衆
触れてはいけない、母の言い付けは破られて
指先は、きりりと痛む
それら、の一面の
膨れ上がる群 ....
ぼくの部屋にきみはいらない
きみの部屋にぼくはいらない
そう いくら距離を保とうとしとても
君はまだ飛び道具を使うし
君は僕の煙を避ける
週末が億劫で 眠くて眠くて仕方ないんだ
どうせ ....
{引用=
目の前が滲んで
晴れた日が怖くなった
}
何でもいいと思っていたけど
やっぱりそれじゃ
上手くいかなかったよ
{引用=雨が、降るのを待ってる}
見 ....
喫茶店の窓で
貴方が来るのを待って
知り合いの店で
デザートをサービスしてくれた
大人になって
それぞれの好きな道で
ちまちまと稼ぎ
ストレスに弱い二人だった。
君は痩せ
僕 ....
朝から
しゃっくりする
左の指
秒針を無視して
血管の縮れる音
何かに似ている
携帯の着信ランプ
あおい点滅の吐息
あなたの奥へ
踏み出せない ....
ヤワイ花
ふわふわ蜜をいっぱいふくませ
メシベだかオシベだか
よくわからないその
土から生まれ
葉に育まれ
守りぬく天使の羽
なくさないで
こわさないで ....
{引用=さっきから
同じ音
同じ声
同じ言葉
きこえるかい、
きこえるんだ。
嫌気がさしたりしないかい
光は射したりしないかい
それはないな、
ないな。
....
君は頭のごくわずかなすきまに
生温かいミルクを注ぎ込んで
僕を騙そうとする
不安な宇宙を満たすそれが
なんなのか分かったとき
君はもういなかった
君は誰?
過去進行に思いをめぐら ....
いつもぽかりと空いている南の空の穴が
今日は埋まっている
穴は穴だと自ら信じなければ
穴でいられないのだと気付き
隠れたのでしょう
あなたは白球
土や草、空気の抵抗がなければ
死ぬま ....
野良猫を叱るために
名前をつけた
せっかく咲いた花の匂いを
ふるびたさかなの骨で
台無しにしたからね
眠れるはずの夜は
色が薄くて
もう愛想が尽きた
昨日歩いた川べりで
....
世界地図を定規で測ると
あなたとわたしを遠ざける
この距離は五センチにも満たない
この地球には海があって
広い広いそのどこかに
憧れているあなたの町が
浮かんでいる
上空に照らす ....
あなたの言葉が
重過ぎたので
きのう貰った羊羹を
切るみたいに
二等分する
それでも
まだ 重過ぎたので
また 二等分した
羊羹だったら
小さくなるのに
あなたの心は
軽くは ....
電車はもう乗り終えた
飴の袋もからっぽ
歩き出す
足元の道はごつごつしている
日の光は花や木にばかり当たっている
ような気がする
水が飲みたい
と思った矢先に
湧き水の立て札
山深く ....
090501
回転木馬を回す
裏側では
大変なことが起きているのも知らずに
木馬から落馬して
笑われたりしている子らの歓声
ねじが外れた
早く停止しない ....
大草原に寝転んで空を見ていた
頭の後ろで組んだ手のうち
右手をそっと外し
空へと伸ばすと
一枚のトランプが掌に現れた
飛ばしてみる
一度にぎって
....
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