今日は博多への出張だ
大分駅からホームへ向か
う が・・・
あの階段を降りればホームへ行け
る
ない・・・・・
まるでエッシャーの階段の様にぐるぐると
次 ....
自由席で
立っている
自由席が
ぜんぜん
自由じゃない
件
ずらっと並ぶ
フックにかけられた
スーツの上着は
剥製
ほぼ 死んでいる
が
生あたたかい
時速2 ....
元日から仕事をする
少しえらくなったような
いい人になったような気がする
帰り道の
閉店している店をみながら
ふっとほほ笑んでいる
一年中いい人
そんな人は目指さない
だけど
....
めんどくさくなっちゃったのだろうか
それともなんにもかんがえてない?
ますますこわくなっちゃったのだろうか
このぜんぶたすそのたぜんぶ?
弟が部屋に引きこもってもう3年ぐら ....
大樹が葉を落とした夜に
大地は不在だった
葉は一斉に宇宙の広がりの彼方へ
解き放たれていった
神が啓示を下した朝に
人間は不在だった
鉱物たちは啓示に共鳴し
正しい解釈で構造を置 ....
金木犀の花を瓶に入れ ホワイトリカーを注ぐ
ひと月ほどして 香りも色も酒に移った頃
金木犀の花を引き上げる
その酒は 甘い香りをたぎらせ 口に含むとふくよかな広がりを持つものの まだ ....
手で
顔を覆って
神に祈りたくなる
Oh my God
私は二人いる
犯して
裁いて
気が狂いそうだ
小テストカレーが匂う4時限目
給食でポール・モーリア刷り込まれ
犯人をみつけ吊るした学級会
男子女子第4次大戦勃発す
勉強の邪魔するあいつテスト前
....
分厚い窓に凭れて
曲がりくねった轍に視線を
沿わせていた
共有できるものは多くは
ないがそのほとんど
は朝までに
ゆるやかに
溶けてしまうだろう
彼らが小さな声で話して
いたこと ....
実家に帰ろう
犬に触りたい
温かい毛並みに顔をうずめて
額をくっつけて
体をくしゃくしゃにかき撫でて
私のために尻尾を振ってくれる無邪気な魂に
何度も「ただいま」って言おう ....
少し前に
壊れた橋の上に立って
きみは笑顔を浮かべている
ひびわれたセメントは
ゆうべの雨のせいで
稼働停止した工場の
機械のようなにおいがする
その橋を苦労して渡っても
きみ ....
卑しさが芽を出したとき
頭の中がクリーム色になって
言葉がみんな出て行ってしまう。
全部、全部
無かったことにして
何度も、何度も
繰り返して
帰り路が分からなく ....
冷え切った指先が
白く、淡く、染まる時
”かなしみ”がやってきて
私はまた、トイレに逃げ込む
今までずっとそうしてきた
それが一番”あんしん”だからだ
”かなしみ”と”あんしん ....
年はとりたくないなあ!
と思いながら
時間を大切に使っていない
納豆のカラシ
ぜんぶは入れない
納豆のカラシ
小袋に残る
納豆のカラシ
可燃か 不燃か
納豆のカラシ
とりあえず 可燃へ
納豆のカラシ
今夜もまた ....
尿を採取すると見せかけて
お茶を入れるとか
採取した尿は
俺のではないとか
言い張れば
不起訴になるガチョウ、もといカモ知れない
ことを教えてもらったのは良いが
間違えて午後の紅茶を入れ ....
あなたが、綺麗って言う
私は、そう、って言う
あなたの後ろ耳が真っ赤で
....
優しさがかこむ教室誰だって乱れたなにか探して消して
優しさのつもりで混ぜた女子力はいらない焼酎そのままちょうだい
優しさの影に潜んだ絶望をみせてごはんを一緒に食べる
....
例えば、触れ合いだったり
例えば、水に触れる感覚だったり
音のふるえでも構わない
肌をゆらすそれは影響を与えている
私の身体に心に脳に
ゆらぎ として
共鳴する
強い ....
戴いた去年の賀状を
眺めながら
一枚 書くたび
次々に
押し寄せてくる
記憶の波に
浸るのではなく
溺れるでもなく
むしろ
耐えている
再生多発する 複数の痛みに
懐かしさな ....
161207
狂い猫と核爆発
君はどちらをお望みか
水俣の化学工場からの排水に
水銀が含まれておりそれが
無機ならばともかく
メチル水銀化して
....
痛い腰我慢して
今日も逢いに行きます
いつもの場所へ
孫カップルの激しい恋よりも
深い想いしんしんと
還暦過ぎて初めて知った
愛の喜び
あの世までも一緒だよと
二世の愛を誓 ....
失くして
泣いてない
ミトンの片っ方
あの日 も
失くして泣いてはいない
もとっから持っていないものをどうやって失くすの
最初っから
捨てていてくれたなら
わたしのことを捨てていてくれ ....
料理をつくる
今日の分をつくって
昨日の分を捨てる
だれかと食べる
ひとりで食べる
料理をつくる
今日の分をつくるが
明日の分はつくらない
今日のためにつくる
わたしの今 ....
息をしている
すべてのものたちが
息という名の
うたをうたう
うたという名の
命を
深く
息を吸いこみ
ふくらんだ分だけの
息を吐く
そのあと
わたしのうたは
誰かの肺の中 ....
むかし
凍えて死にかけた野良猫を
お風呂で温めて助けた
その猫はそれから
私がお風呂に入ると
いつもお風呂場にやってきた
洗面器にお湯を入れてやると
自分からお湯に浸かり
静か ....
いけてる おばあちゃんでした
特筆したエピソードはない
けれど
名前が 池 てる
唯一無二の
おばあちゃんでした
寝言でドロボー!と叫んで
夜中におふくろを
震え上 ....
濃い青空に
舞う枯れ葉
風
陽光
影をよぎって
歩いて行くのは
今日の私
それを
懐かしむ未来の私の
ここは思い出の中
と思えば
宝石のようにキラキラ
まぶしい
今日 ....
なぜ秋が嫌いかと言うと
気が滅入るからで
なぜ気が滅入るかと言うと
多分単純に温度のせいだ
簡単なことなのに
毎年盛大にこの罠に足を突っ込み
ため息をついたり
嘆いたりしてる ....
手をつなぐと
だいたいわかる
あなたが私を
どう思っているか
とか
あなたにも
たぶんそれは伝わっていて
私がちょっと
嫌だなって思っていると
おそらく
かなり正確に
それ ....
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