空気を吸い込むのでさえ
精一杯に力を込めなくては
ここでは何も掴めそうにない
五反田の駅を降り立って
いつも行くカレーのチェーン店を探すのは
どこに行っても変わらない味に
きっと安心を ....
今日は楽しかったね
そういって振り返ると
君は改札の外
静かに手をふって
さようなら
『もういい』
、で片付けられたらいいのに
赤と緑の絵の具は混ぜちゃいけないよ、汚い色になるからね
美術の先生が言っていた
混ぜてみたら
私の髪の色になった
卒業式に
思いを寄せる
あの人に
この思い
伝える
勇気など
この僕に存在無し
このもどかしさは
どうすればいいのだろう
悪い事をしようよ
もっと
いけない事をしようよ
飛び出しそうな
心臓の音を聞いて
愛したい人を愛して
それが
罪なら
悪い事をしようよ
もっと
いけない事をしようよ
....
Dear Fujiko
出がけに大雨だったので,
駅まで車で送れと女房に言ったら,
ブツブツいわれて,
キレタ
(オッ,なんだか詩みたいだなぁ)
タクシー拾おうとし ....
歩き出したかったんだ
確かな1歩を
ねえ
もう 飛び立ちたかったんだ
全ての
過去から
飛び出したいと
思ったんだ
逃げたいと
思ってしまいそうに
なるんだ
ca ....
記憶の片鱗にも残らないような僅かな思い出さえ
いつか、恋しいと
想う日がやってくるだろうか
風のための門を
行き来する影がみえる
波を越えて続く
その道を
懐かしさではなく
今日の温度で
傘を
返してほしい
名残りの雪は
綿のコートには冷たすぎて
ひとりで帰れる自信がないから
あの桜もようの紅い傘は
ほんとうはすこし空々しいから
好きではないのだけれど
....
ときどき無性に
死ぬほどあまいものを食べてみたくなる
コンビニじゅ買い占めるくらいの量
だけど結局帰るのは千円ぶんくらいで
食べられるのもそのくらいで
というかむしろそれすら途中で飽きる。
....
昔、あなたに宛てて書いた手紙
あなたが受け取らなかったので
まだ手元に残っている
手渡そうとすると
あなたは決まって困った顔をしたから
わたしは何故なのだろう ....
しのぶれど 顔にいでにけり わが変は ホモや思うと 人の言うまで
朝日が赤かった
周りは染まらず灰色で
ただその赤さだけが際立っていた
目も眩む原色に潰されたい。
柔らかな間色に包まれたい。
だけど私は真っ黒で、どんな色とも混じれない。
ねこのひげ
のびる
のびる
どんどんのびて
からだじゅう ぐるぐるまき
ぱっとみ
でかいけむし
ねこのひげ
のびなくてよかった
ほんとうによかった
きらきら
点滅する
イルミネーション
黒く浮かびあがる
恋人たちの影
街はクリスマス
きらきら
点滅する
彼らの時間のなかで
もう
どのくらい
経 ....
「一緒に飲みましょう」
シャンパンのボトルを片手にやってきた彼女
やさしいその微笑みに 僕の心は少しだけ揺れる
みんなの話そっちのけで僕らはお互いの事を語り合った
そして分かったのは 案外 ....
女に刺されて死にたい
刺した女を愛したい
俺はおまえのものだと
女の耳に囁きたい
刺されながら女に詫びたい
すまなかったと
抱きしめたい
体温の凍てつくまで
女の肌に触れていたい
....
1ヶ月だけ、
彼と同じ年になる
その間は
甘えてもいいよね?
年上だからって
強くないんだ、私
例えば、親しいおばさんは会うたびに、
「早く結婚しなよ〜」
と言う。
例えば、小さい頃からお世話になった近所のおじさんは
「あんたに子供が出来たら、おじさんの孫みたいなもんだね〜」
と笑 ....
思い通りに喋れない
言葉が言葉になりきれずに
まるで蛹みたいにうずくまっている
戸惑いや迷いが
細い糸のようにからまって
いつしか自分自身を閉じ込める
繭になる
吐き出さ ....
子供じみた間違いで
ないてみた
うっかりだまされても
貴方なら許すわ
優しいふりなら
ずっとつらぬいてね
それ以外望まないから
その身が崩れる夜なら
いつまでだって祈る ....
昨夜の飲み会で終電を逃し
駅前のネットカフェに泊まり仮眠を取った
リクライニングの個室で夜明け前に目が覚めて
出勤時間よりも一時間早く職場に着いたので
シャワーを浴びた後
休憩室の畳の上 ....
あなたはいつも
わたしを傷だらけにした
気がつくと
傷だらけになっていた
痛いからやめてって言うのに
あまり気にしてくれなかった
お風呂に入るたび体中にお湯が沁みる
だか ....
母が癌で去って六日目に父が倒れた。
病名は白血病だった。
父は門限や勉強に、容赦しなかったので一時確執のような物も
生まれた事も有り頑固で頭の固い父だと思っていた。
その父が入院したの ....
ある歌をききながら考えます。
雲を想像します。なにかできるのでは。
洗面所へいき、顔を何度も洗います。変わらなければ
ある歌をききながら、小ささや、孤独、無力感さえ。
わたしが
辛い
といえば
自分も辛いと言う
忙しいといえば
自分も
疲れたといえば
自分も
あなたの方がいちばん可哀想なの
あなたの方がいちばん大変なの
あなたの方がいちばん頑 ....
なにをしてもひとり
どこにいてもひとり
だれといてもひとり
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