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君にまかせて 風は吹くよ
ままに まに まに
ここに にここに
おいてけぼり なの でも
ままに まに まに
ふくよ
*
ときおり 吹く風はまかせまかせ ....
今生は空虚すぎて
箱庭の内から出る事さえ
何か意味が有るのかと
問いたくなる青空
底は何処までも深く
青が淡く深く時を刻む
流れる時間の虚しさを
どう遣って伝えれば
届くのかと
....
砕けた星が
スウィング・バイしていく
いまにも
純潔は窒息しそうで
そのうえ
日記は白紙で
小説も空白で
そのことにきづけなかったひとびとは
拡散するすんぜんだった
天体 ....
ボディの色が気に入ったので
エレキギターが欲しくなった
メーカーの最上位機種
カラー名はアバロンとある
「AVALON」は
イギリスの何処かにある伝説の島
アーサー王の遺体の眠ると ....
遥かここまでやってきた
僕は僕を忘れそうになって
雨の中
立ちすくむ
胸に渦巻く想いを
吐き出したくて
葬りたくて
だけど言葉が足りなくて
そしていつも
恋にすがろうとするけど
今の僕は
....
月工場で
おじさんたちが
月を作っている
その日の形にあわせて
金属の板をくりぬき
乾いた布で
丁寧に磨いていく
月ができあがると
ロープでゆっくり引き上げる
くりぬ ....
私と何か黒い人のような誰かがいた。
二人は少し距離は離れていたけど、向かい合っていた。
私がふいにキスしようとした。
そうしたら、何か黒い人のような誰かは私との距離を離そうとしていた。
が ....
わたしは、ここ
あなたは、そこ
この距離は因果律
決して縮まることはない
時間はいつも嫌になるくらい前向きで
振り返ってはくれないから
誰もが桜の空を仰いでいる ....
よっこらしょ
そんなことばが口癖となった
ひとしきり身の回りの片づけを終えると
臨月の大きなお腹を抱え物干し台兼用のテラスへ這い登る
白いペンキを塗り重ねた木製のデッキチェアに身を委ね ....
戦争が終わらない
真夜中は
戦争を始めるため
回避するため
会議室で行われている
夜更け
戦争のための戦争は
繁華街に移行され
朝まで続く
眠らない街に
灰になって積もっ ....
誰かのせいにして
何かのせいにして
思い通りにいかない
物事すべてを妬んだ
突き詰めれば原因は
鏡の中に晒し出され
無理やり笑顔を作って
ひとつ軌道修正をする
壊れた空には傷痕ひとつ。
草にまみれて手を伸ばし、
嘘ぶく風が吹こうとも、
夢の切れ端 溶けてはなるまい。
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あばらの浮いたこの体
流 ....
雲間から
虹の手が
世界にのびてくる
わたしは
君の手を
掴もうと
空に手をのばす
だけど
意地悪な風が
わたしの手を
かきけしていく
軈て
....
わかれ ちぎれる 雲間を
縫いとじてゆく聖歌の雨だ
みんなして一斉に生誕をやりなおす
後ろ向きな朝が明けた
ルリラウラ ウルトゥルル
産声が湿り積乱し 大空をくるんで遮ってゆく
きっと ....
繋がって
また
諦めた
歯がゆさで
ワンマン電車が走っていく
わたしの
肯定を知りたい
たくさんの競争心を
おぼえたふりをしていたらしい
甘やかされている時間にはふと
だれ ....
昨日が、夜の中で解体されていく
肉体だけを、濡れた風がばらばらにして
過ぎ去り、それでもまだ鼓動は 宿る
わたしが必要としているものは
わたしの内部の、底辺にあって
....
きみが帰ってこないあの日から
砂時計の砂はさかさまにこぼれて、こぼれて、
しだいに、ちいさな子供になってしまう、夜
遠くで、つぶやくきみの言葉が、わたしの名前だといい
そんなふうにして ....
{引用=
どんなことばも拒絶して、きみは一心に運命の壁を叩いている。その運命の意味 をきみは知らない。だが、きみの心は叩くことを命じる。それが、心の意味であるかのように。
悲劇はいつも ....
夏の午後 影は濃く
姿勢の正しいあなた
まっすぐにねむる
貝殻のボタン
ひとつ失ったまま
くんと伸ばしたつま先から
夏が逃げてゆく
砂がはらりと落ちる
そして落ち続ける
傾い ....
あなたがそばにいるだけで
まわりが海に変わる
ほんの少しだけ夜のような
ほんの少しだけミステリアスな海
このまま小さな魚になって
あなたのまわりを漂っていたい
あなたは私の梢を揺ら ....
いつかこんな日が
来ればいいと思っていた
待っていたよ
二人が結婚したいと
言ってくれる日を
随分とお転婆で
跳ねっ返りの娘が
いつしかおしとやかになり
君を連れ ....
口語の時代はさむいがその寒さの中に ※2
自分の裸をさらすほかない時代
ひとつの恐ろしい美が生まれた ※3
三角さん、錯覚しなければ ....
バスが終点に近づくと
乗客はわたしたち家族以外に
誰一人いなかった
息子が車内をみまわして
どうしてみんな座らないの、と
終点に着くまで
そんな不思議なことを
言い続けていた
....
超えていく、
日付の壁が
目まぐるしい程に光るのを
横目で蔑みながら
今日の境目を探す
誰も、私のことを
見てはいないから
急いで履いた靴下を
だぼつく
とい ....
粘土と唾液で造られた都市から悪臭が漂って来る
鼻の詰まった男達が希望を語り合っている
酷く発達した上腕筋
愛撫はハンマーの一殴りだ
雷鳴の方角を探れ ひび割れた夜空の
耳垢だらけの男達 ....
アルカリ電池をシリアルで接続するのはやめてくれ、
理科の時間が割り振られるたび豆電球は叫び
エコ!エコ!エコロジーに気を配れ!!
孤独を測るには小学校の30センチ定規で十分、
天体望遠鏡も ....
クルクルとあなたが泣いていたから
私はあなたを放せない
クルクルとあなたが鳴いてくれるから
あなたの傍らから離れられない
小さなあなた
今日も大きな目で私を見つめて
食事をねだる
....
ブランコを漕ぐ
浮ぶ
ブランコを漕ぐ
沈む
一瞬の浮遊感
刹那の堕落
でも本当はドコへも向かってないのです。
ブランコを漕ぐ
進む
ブランコを漕ぐ
戻る
永遠の躍動感 ....
いつのまにか
空が沈黙というものに取って代わられていた。
それは風を速度規制で逮捕拘留。
それは雲を飲酒運転の罪で投獄してしまっていた。
風と雲がいなくなってしまったせいで、
鳥が飛べな ....
忙しい日々から逃れ
疲れた体を暖めようと
平日の{ルビ人気=ひとけ}少ない温泉で
頭の上にタオルをのせて
露天風呂に沈んでいた
ゆげの立ち昇る
水面に
現れては消えてゆ ....
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