すべてのおすすめ
各駅停車しか停まらない
その駅のベンチに
ふと置かれた本が一冊
鞄に入れたつもりが
入らなかったのだろう

風でページがはらはらと
少しだけ浮き上がる
どこか心地よさそう

急行列 ....
娘の胸が次第にふくらんでいくのを
心ひそかに嬉しく思っていた。
と、母が告白する
だけど、ついには大きくならなくて
ちょっとがっかり。
などと、母め

シャツのボタンを上から順に
はず ....
外から帰ると乳房がつめたい
それは脂肪のかたまりだからだ
血の通わない、けれども
ゆたかに潤し育むことができるふくらみ

「脂肪のかたまり」と呼ばれた女は
蔑まれながら
馬車のなかで飢え ....
人生を、

そう、

人生を、
棒に振るような生き方を
しようと思っていた時期があった。

今よりもずっと若かった頃に、
今よりももっと愚かだった頃に。

すべてを、

そう ....
(ミルクティを飲まなきゃいけないの
(ミルクティ、ある?
(歯を磨いたんだから、もう寝なさい


最近、きみは早く寝てしまうから
赤いランドセルの留金をひらいて
見てしまったんだ

 ....
小さな影に
小さな水が触れ
小さな手のひらのかたちとなり
雨の木陰に結ばれてゆく


風を後ろに
花はひらく
ひろく けむる
ひとつ ゆれる


野に落ちる光
川に立 ....
花弁を剥きだしの裸にして、白い水仙が咲いている、
その陽光で汗ばむ平らな道を這うように、
父を背負って歩く。

父はわたしのなかで、好物の東京庵の手打ち蕎麦が、
食べたい、食べたいと、まどろ ....
海が黒いね
ひび割れているの

それはあの大きなタイヤだけだよ

もうずっと
さっきあなたが
持ち上げて
少しだけ転がすまで
倒れたままだったね

ひび割れるまで

ほら海の ....
  タクシーに乗って
  道を歩く

こんな時間までお仕事ですか?
運転手が尋ねるので
ええ、まあ
と答える
今日は暑かったですね
暑かったですね

  本当に暑かったのだろうか
 ....
朝日影にふくまれた わたくしの陰影が
ありのままの白い骨格で
よるべなく
この家に嫁いで来たのです。

その
わたくしが、
わたくしであるが故に、
わたくしを焼べねばなりません。
そ ....
風にふわふわレジ袋
器用に車をよけ

ひとにぎりのおなら
ポテチあい
口笛
イヌは見てない

フリをしている

山のむこう
泡のようにぶくぶくぶくと入道雲
「ぼくは雲を作ること ....
いつも駅まで歩く道
朝が早いので
その店はまだ閉まっている
どうやら花屋らしい
けれども
見るのは灰色のシャッターだけ

盲目的に一日を働いた
マニュアル通りに忠実に
終わりのない繰 ....
友達同士は
そのとき気分で

だなんて
なんだか寂しい気がするな

友達だと思っていても
困ったときには知らんぷり

お釈迦様の蜘蛛の糸。とっくに切れてしまったよう

ファイト・ ....
おじいちゃん

炒めるつもりも まるでなく
ただただ あなたが 刻みつくした
玉ねぎ一家から 飛び散った
汁の残霧が わたしの目にも ちょっとだけ しみます

でも、わたしは あなたが  ....
「もしもしかいちゃんいますか?」

かいちゃんは今日も
おもちゃの受話器を耳に押し当て
どこかへ電話をする


「もしもし もしもし」

まだ言葉にならない言葉で
一生懸命お話をす ....
黄色のチョークが
規則正しく
ステップを踏む間
 
私は目をふせて
逃避行を開始する
 
 
説明を模したような
子守唄が
耳に語りかけて
 
私の身体は空へと
浮かび上がっ ....
満員電車の中のつり革を
片腕を伸ばしたまま
必死になって握り締め
このつり革は自分ものだと
態度で主張する
そんなわずかな場所が
そんなに欲しいのかい
数分後にはみんな降りてしまうよ
 ....
吟遊詩人は詠うでしょう

小さなひとつの島国を

四季折々の
顔がある
小さな小さな島国を

吟遊詩人は詠うでしょう

春には
梅の木が香り

桜が咲き乱れ

至る所で生 ....
蟻を殺した朝、標準サイズの柩を、隠居した大工に発注し、旅に出た。
旅の始めに、風の響動(どよも)す隧道の中で、旅を終えようとする、男の声をきいた。
「…え?」
「え」のみが、耳殻に ....
年を重ねる度
少し背伸びをした
大人になったね
そんなふうに思われたかった
 
3年前にとまった身長と
手のひらサイズの心
変わらない自分に苛立ちと不安
 
変化という義務感に圧迫さ ....
目の前に落ちてきたのは
蒼い羽を生やした一匹の蝶
僕のように立ち止まり
何も見えない瞳は
堕落して泣いている

翼を捥がれた蝶は空に飛べないで居る

「同じようになりたく ....
心に溶ける美しいメロディー 空に広がるピアノの声
静かに揺れる繊細な指先   僕はゆっくり眼を閉じた

伝える君の気持ち 伝わる君の気持ち
ぼやけた夢の形 浮かべて見える装置

なにも変わ ....
駅までは歩いて十数分
雨の日は五分も待てばバスが来る
車と人の道も分けられて
目的地までは
黙ってまっすぐ進めばよい

この道は
多くの人のために作られた
そしてこの道には
多くの人 ....
ちいさなころの わたしは いじめられっこ
クラス中の男の子が 「ばいきん」ってよぶ
先生まで ばいきんあつかい

先生も いじめっこ
わたしのかいた 詩も 
わたしのかいた 小説も
私の ....
北の北の大みそか

美香子はおこたでうす茶色の玉ねぎ一つ見つめてた
小さなめんこい玉ねぎを

電気きれた ガスもとまった お水もとまった
おさいふには一円玉が2つだけ 石油を買いにいけない ....
カーテンと
鉄骨の隙間から覗いた
スカートを捲る
そこに、秘密はない
 
白く染まった床と
天井の間で眠る
ストッキングを破る
そこにも、秘密は見当たらない
 
 
ステンレスの ....
            2007/06/05

かりんとうを
長万部で買う
駅の待合室には
仕事にあぶれた人たちが
冷えた弁当をストーブに載せて
暖めている
ヤカンから湯気が出てい ....
 夜部屋の一室
 私はひっそりと考える

 『シ』と言うモノについて

 暗い空間の中に自由にできない腕で
 恐々震えながら伸ばす
 たまに掴めたそれは
 にび色

 電子機械の中 ....
山を見ろ
何かが聞こえてくるだろ
それが
ヤマトの歌だ

海を見ろ
何かが動いているだろ
それが
ヤマトの踊りだ

ヤマトは
自然という言葉を知らない
なぜならば
自然そのも ....
滅びの唄をジュラルミン・ケースに詰めて歩く。


血がさんざめいて、夜。


吊るされた男と目が合って、

その目の中に死神を見た。


「貴方ノ狂気が見タイノデ、
夜に閉ジ込 ....
はじめさんの自由詩おすすめリスト(1090)
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ヤマトの歌- ぽえむ君自由詩12*07-6-4
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