すべてのおすすめ
何故 そんなに 笑っているの 人知れず ひとり誇らしげに 懍としてるの 何故 そんなに 生 ....
あなたと私の距離は
うすべに椿
あなたが振り向くと
私が立ち止まる
そんな静かでもどかしい関係
あなたの穏やかな黒い瞳に私が映る
迷子のように泣きそうな顔をして
私は私をじっと見ている
....
僕らは空を飛べないんだって
小4くらいの時から知ってたよ
ウルトラマンになりたいって言ったのは
普通の子どもを演じるため
最後には全て忘れてしまうなら
それが明日でも大差無いは ....
海に穴が空いていた
ぽっかりとしたその穴は
なぜか魅力的だった
吸い込まれるように入っていくと
太陽がごうごうといびきをかいて寝ていた
邪魔にならないように脇を通り抜けて
どんどん下がって ....
ムンムンだ もう
狭い山道に俺はいま 立っている
工房からの帰り
ひとりひとり
ぶつかりそうに
すれ違いながら
笑って
ほほえんで
あいさつする
俺も同じよう ....
これまでは恋人
今日からは友達
今は悲しみの方が勝っているけど
大丈夫だよ
心配しないで
決めたのは私
受け入れたのはあなた
楽しかったわ
....
トランス トランス
理論武装はくだらない
タイムラグは暗い森のなか
赤い糸 赤い空 赤い海
トランス トランス
灰になり消えるグノーシス
君は何処へ行ってしま ....
僕だけ泣いても
世界は回り続けるんだ
{ルビ狂々狂々=クルクルクルクル}・・・
そして無差別に夜は明けて
無慈悲に太陽は照りつけ
火照った肌をあやすように雨は降り注 ....
それでも人は幾多の過ちを
乗り越えてここまで来たんだろう
それでも人は躓きながらも
果て無き道を駆け抜けて行くんだろう
消さないで 小さな炎でも
負けないで 確かな光を
....
まあ俺が言えた義理じゃねえが
詩を書きなぐっていい奴と
だめな奴がいる
書きなぐっていい奴
そいつは小物しか釣りあげられないが
次々にかかるやつをどんどん捕まえて
当然小物だが生きがい ....
いつもキミは毅然と
肩で風を切って歩いていく
キミの碧い目は
まっすぐと前を
揺ぎ無い未来を見据えて放さない
キミが言葉を発する時は
頭の中でよく考察した
....
あなたの写真を 一枚も持っていなくて
あなたに よく似た絵があったから 売ってもらいました
ありったけの貯金をおろして 買ってしまいました
ヘッドフォンからクラゲが出てきた
きちんと右と左から
透き通るその姿は美しかった
片方が大きくなると
一方が小さくなったり
それぞれ浮いたり沈んだり
その度にひらひらと舞う姿は
まさにハ ....
夕焼けは決して終わらない
さっき、オレンジのストローで
おもいっきり膨らませておいたから
輝く小石たちのいるポケットの輪郭
指先の土は、もう、乾いた
工事現場の重機の群れは
拳を打 ....
手に持った小刀に
夕暮れの陽が映り
火をくべる黒ずんだ手が
土の匂いを部屋に広げる
何度も繰り返される
木を削ぐ夕闇色の摩擦
窓からは無秩序な黄金色
顔をそれに溶かしながら
黙々と ....
私はこぼす
{引用=
私に足りないもの
ありすぎて浮かばないわ
星に願いを
月に祈りを捧げれば
満月のように
完璧な形を手に入れられるの?}
....
2007/01/13
コインランドリー
ガチャガチャと
歩き出す小銭入れ
中身の薄い独り者
冬至のカボチャを
茹でながら
コインの色に憧れる
カボチャ ....
発射よーーい!!
それは食事時に響いた大きな声
カウント!
10
家族も、ましてや私も気づいていない
9
楽しい食事の継続
8 ....
間違えた黒い闇を
私の白い体を削って消しましょう
間違えた闇に私をあてがい
強くこすれば
闇は悲鳴をあげて消えてゆくでしょう
モチロンその代償は大きい
私の体も一緒 ....
とある外国の田舎町では
生活の為の盗みが横行している
今日は40くらいの男性が
市場からパンと水を盗んだ
警察の制止を振り切って逃げる
男に一発の銃弾が放たれた
弾丸は男の ....
朝から雨が降り続くからといって
今日の月は見えないわけではない
たとえ満天の星空だとしても
今日はもともと見えないのだから
それぞれがいつものように朝を迎え
いつものようにいつものような ....
したんです
最近日々が
不真面目で
申し訳ない
のぐそ
したんです
僕の住む街から
工房のある隣の港町まで
海沿いを
くねくね
うねうね
モンテ・ウリアという ....
はばたき
怯え
鼻先で
子供たちの
....
不愉快な覚醒が
北寄りの強い風で更に増して
両手の無意識がコートのポケットを探す
ひんやりとした裏地や
捨て忘れた入場券に
指先は触れているが
今はそれより風から逃れたい
月 ....
玄関のドアーを開けると
宇宙が立っていた
寒そうにしていたので
中に入れてあげることにした
宇宙は喜んで
宙返りをしながら
家の中を転がって入った
飲み物を用意している間
宇宙はバナナ ....
孤独の淵へと自ら追いやって
静かに 静かに
塞いでいく
体中が痺れている
感覚が徐々に失われて
全てを忘れてしまいそう
それこそが幸せなのだと誰かは言った
信じることで救われる
そ ....
バウムクーヘン食べるんか。
バウムクーヘン食べるんか。
あそこの美味しい店のな、
バウムクーヘン食べるんか。
母さんが買ってきたのになあ。
母さんに黙ってな、
そんなことしたってお見通しや ....
夢は人であり
人はまた夢でもある
風は詩であり
詩はまた風でもある
絵は文字であり
文字はまた絵でもある
生は死であり
死はまた生でもある
音は色であり
色はまた音で ....
陽射しが緩む毎日に
空が
ひとつ
忘れ物をしました
宇宙まで透き通る空は
あおい色を
キラキラ煌めかせて
風に総天然色の花を
ふりまいていても
コートの襟を
かき寄 ....
小腹が空いたから冷蔵庫を開けたら
美味しそうなプリンが目に飛び込んできたから
手に取りスプーンで味わっていたら
バスタオルを肩に巻いたあなたが
「プリンはどこ?」って聞いてくるから
「あれな ....
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