夜空を見上げていたんだ
真っ黒な夜だよ
幾千の明かりが灯った
クリスマスツリーの上
巨大なビルとビルの間の
ちっぽけで 真っ黒な夜空だ
星が一つだけ瞬いていた
明るい星だ
....
錐のように
喚く、
夜の生きもの。
空気の上に
声の先を、
突き立てる。
黒いアパートが
整列して、
街。
....
水色の目で見つめられると
溺れそうになる
その海を
器用に泳ぐことが出来たのに
今は浮き輪と
シュノーケルが手放せない
また振り向いて
見つめてる
なにか用事があるの
....
鳥取の冬雲が北風に迷っています
今日は大潮だというのに月が
複雑にからまっているのです
私の言葉は上手でしょうか
そんなことよりも伝えたいことの、
たとえば月の輪郭を
なぞる指 ....
額縁に収まるその絵は
四角い顔のあぱーとの
二つの小窓が黒目のように
展示のガラスの前に立つ
私をじっと見つめます
隙間無く
{ルビ犇=ひし}めき合って
....
グラマラスバタフライ
僕を狂わす炎
美しい人よ
その魅惑的な瞳で
僕を誘惑しておくれ
今宵僕らは二匹の蝶となって
真夜中へと堕ちて行く
二人の体は絡み合ったまま
二度と離れられ ....
怨み、憎しみ、快楽、恐怖。
どんな感情を込めて。
引き金を引こうか。
ねぇ。
まだ、引き金に掛かってない指は。
どんな感情のせいなのだろうか。
君は太陽なんだ
煌々輝いて
世界を光に染めて
命を育んでくれる
僕は影だ
黒々と形を作り
何も見えないように
形だけの存在
君は眩むくらい輝いていて
僕は其の分
色濃く形を残すから
君 ....
闇の随にGet It On 髪をかきあげ さぁ行こう
先頭に立つ超百鬼夜行 妖気溢れて しゃなりしゃなり
異類異形の大魔神 束ね 艶やかに列島縦断Delight Night
脳内の映像 ....
どうしよう
あたし今
無性に貴方に逢いたい
あんなに荒れ狂っていた
場所
砂が乾いてゆく
反転し
苦しく水を蹴った足の記憶のまま、踏みしめる
砂にはわたしの
しずかな歩みだけが続いてゆく
高鳴り
呑みこむ夜が病いなら
....
この世界に疑問なんてひとつも持たなかった
そんな風に思えなくなったのいつからだろう?
全てが疑い深い光景に見えてしまって
自分でもすごく嫌になる
僕らは人の視線から逃げ ....
全てを優しい
橙色に染めよう
暖かな彩のなか
胎児のように微笑んで欲しい
頬ずりをした風の唇に
掠めるようなキスをあげよう
今日の夕暮れのメロディは
秋の旋律と冬の第一楽章
子守歌を
髪の先に ....
「急に泣きたくなる」
という設問を読んで
泣きそうになる
つきつめると
あふれてしまうので
空みみのふりをして
「いいえ」に丸をつける
+
淡い花のきもちになって
窓の外 ....
夜の暗さ
海の暗さ
そこのあるものの 暗さ
波が
うねりを繰り返し
何度でも打ち寄せる
夜の海
釣り人の
投げた重みが
ふかく沈む
あなたと
指を重む
その温度の確 ....
これだけは絶やさなかったんだよ
いつか大きな大きな輝きになる
希望の光
切り取られたそれらを、
繋ぐのは難しいけど。
それぞれに、
世界が在るんだと証明すれば。
それぞれはいつまでも、
輝けるんだと。
僕は想う。
「僕」
僕が僕である認定書を落としたのは
早春のこそばゆい若葉の中
僕が君でない証明書を探していたのは
初冬の血の気の失せた枯葉の下
「君」
地方都市のヤン ....
{画像=071224181905.jpg}
夜道をぼくは、ぼくよりも前へ出ようとする
影の足を踏み付けながら、駆けるようにして
歩いて来た。街も木も灯も見ずに、ただ足元
ばかりを見詰めなが ....
もう大分寒くなってきたし、制服で夏服を着てる人は余り見かけなくなった。
あれだ。俺が言いたいのは、女の子の下着が透けることはなくなったということです。
ブラジャー、キャミソール(俺はキャミと略さな ....
もう
外へ出ていかなきゃ
この暗闇を破って
ずっと一緒だった
秘密や苦しみ。
悲しみや辛さ。
慣れ親しんだそれらは
友達のような安心感を私にもたらして
暗い繭から見る外は
まるで家猫が
じっと窓際 ....
僕たちはこんなにもちっぽけで、
世界はこんなにも壮大だけれど、
この体の中にはとても小さくて、
でも地球よりも大きなものたちが詰まっていて、
一日に2000億が死に、
一日に2000億が生ま ....
安っぽい愛など求めていない
奪われた者の負け
焦がした者のエゴ
負の作用に従ったなら
正当化すべきではなく
むしろ認めるだけの愛嬌が欲しい
高価な愛など必要ない
与えられるだけの退屈
中身の薄い虚 ....
大地が枯れて森林が消え
海は濁り空は見えず暗雲が覆う。
生命全て途絶え何も残りはしない、空っぽの空間。
――そして僕は何を思う?
存在しない自分に意 ....
{引用=悲しみを知らない人などきっといません、
同じような顔で同じような服を着て、
量産型が街を歩いているよ、
ねぇ、
おかしいね、
おかしいね、
同じでなければ怖いんだ、
臆病 ....
僕はとてもパンクが好きだ。あまりにもパンクが好きなので、「今のパンクやなぁ!」って隣にいる人に言うこともしばしばで、いやぁ、ときおり思いがけないところにパンクを発見したりするんだけれども、と同時に世間 ....
それは
雲を
赤く、金色に染めながら
前触れを知らす
新しい太陽
まだ
透明な
赤い輝き
上るにつれ
存在感が
消えていく
当たり前のように
太陽の恵みを
享受する1日
でも
今は
赤い宝石 ....
暗い闇の中。
ぽつりと燃える。
私の炎。
何の為に燃えるか知らず。
ただ、ひたすらに。
体を焦がしてまで。
燃え続ける。
あぁ、誰か。
そっと、優しい息を吹き掛けてくれないだろうか。
....
雨が何日も降りつづいて
家の前にも池ができたよう
カエルたちがはねている
雨はまだまだ降りつづけるみたいで
カエルたちが鳴いている
毎日窓の外を見る
雨粒はそれぞれが世界で
長く見ている ....
木枯らしが吹いて 柳が鳴く
ぐるぐるネジを巻くと 明日が育つ
ダーツ遊びで 二の腕だるい
狙い通りには 上手くできないな
時計が壊れても
太陽は昇るよ
無邪気に地球儀をま ....
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