眠りがフクロウのようにさらって行った
わたしの寝顔を照らすのは
月や星ではなく
まるで深海魚のよう
自らのいのちの灯にほかならない
闇の毛布に包まれた
記憶の中の光彩は
彗星のよ ....
おかあさんは空からばらばらになって降ってくる
ぼくが呼ぶたびに、こたえてくれるのだった
地下深くにねむっていたまものの声が
その空に響くたびに
十五年という年月の短さと
まだ君は鉄道を降りて ....
雛の日に『首くくるぞ』のメール着た
配置場所じゃんけん選抜雛飾り
雛祭り階段落ちの面白さ
今年から五人囃子が軽音に ("『けいおん』に" のほうが良いのか ....
君だけに毎年贈る桃の花
ウェディングドレス着たいとお雛様
初節句 純金の雛買うてやり
雛壇に並ぶロボット銃を持ち
工作の雛人形はアヒル口
流し雛 海を渡ってLA ....
「明日、学校が壊れてなくなる」
という妄想を
わたしたちは
一度は
みんな
するのです
そうして目を閉じれば
朝が来る
当然ですが
学校は
なくなりませんでした
しぶしぶ
足を ....
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雨と風が一緒に顔にかかって
少し髪を濡らす交差点に
ぼくは独り君を想い立っているよ
君がいつもしていたリュックの色は薄い緑色で
不思議 ....
大学は遊ぶところ
勉強ばかりしているのは
アホである。
人との関係を作るところ
良き仲間は身を助ける。
良き仲間はアドバイスしてくれる。
決して見捨てない。
恋愛は財産である。
避 ....
吸い込まれていくその先は
さいぼうの隠れ家
手を振る、手をふるう
ぼたんになる、頃になる
おや、もうあんなにも遠くに
浸透してしまった窓のつらなり
わたしは遅れた足取りで
ひとつ、ふたつ ....
肋骨のついた肉片食べる街あいさつないけど生きてる四肢。
死にたい生きていたくない言うなれば「おまえに説明してなんになる」
熱が出た横隔膜をつきさして引きぬいたら混ざってしまった
痙攣を ....
失うものがなにもなかったなら
あなたとわたしは色でいられた。
あなたにもある。
わたしにもある。
子供なりにも事情がある。
大人にだって事情はある。
....
長い夜
君が眠れぬ長い夜
君が寝るまでお話し聴くよ
そうなんだ わかるよ君は悪くない 君の夢なら叶えてあげたい
娘子に生まれていたらすんなりと女子会行けた惜しくも男子
ひとり ....
秒針が地球儀のようなものを一周すると、
あなたは
いたずらに、ひとりごとを歌った
残像になった月曜日を憂うよりはやく、
空は、当たり前のように青みを誘って
駆け抜けてしまった
....
瑠璃色が
微弱な電流を絶って不明になる
そのことがわたしのこころを危うくする、
馬鹿げたことだと思うけれど
わたしは時間について
なにもわからなくなってしまったのだ
瑠 ....
生きる、
ただひとつ、でも
ただひとり、でも
わたしを生きた、
命のために
わたしと生きた、
命のために
わたしに生きた、
命のために
過ちかも知れなくて ....
なんの病気
か忘れた
よ。
癌
か
肺炎か
ウニ
は
私も
好きです
病院
の
味噌汁
は家
に
比べて薄かったでしょう
ウニが
好き
なのは
私
だけ ....
息が詰まるほど死にたくなる。
死にたい死にたい死にたい
そんな呟きが酸素の海を漂い、見ず知らずの人間の酸素として息づく
可笑しなところ、ここは、この世界は本当に可笑しなところ
....
「ねぇ、さっきから何見てるの?」
「…、ああ…、ぶどうが降ってくるのを見ているんだ。」
太陽を背景に、数万のぶどうが、ゆっくりと、ゆっくりと、地面に降り注いでいる。
「キラキラしてて ....
「俺は自分が青や緑やとにかく寒色のものを着ると、ただ具合が悪そうな人に見えるということに十八歳になった日に思い知らされたんだよ。」
その日に赤いセーター二枚も買ったんだ。
十七歳も今思えば ....
師走、大手町に佇む
結論を先に述べれば
大手町は冬が似合う
春は似合わない背広を着た集団がおしゃべりをしながら行き来し
秋には忙しそうに眉間に皺を寄せた人々たちが行き交う
夏はいけない
....
ぼくは鯨になって
解体する12月
ザパーンザパーン
虹色の火
あ、誰が 食べた?
(無音)
遠くで白ける地平線
ぼくらは並んで海の際をみてた
容赦なく時が飲まれ ....
ふわり
ときみの匂いがすれば
ふわり
髪が揺れるように
きれいごと
ささやくよ つたえるよ
それをきみは
優しく包んで
拾ったり集めたりした
なんにもないような
ひとりぼっちの ....
彼女は盲目でした。
{引用=ラプンツェル}
元来、周りに関心がなかったのか
そういう性格なのかは分かりませんが
彼女はいつも、独り。
歌っていました。
....
そういうことだったんだ
と
気付くことがある
ものごとは複雑に絡み合っていて
原因があって結果がある
そしてその結果が今度は原因となって
新たな出来事を誘発する
「無間地獄」 ....
困った
私はどっちを選べばいいのかな?
一つが間違っているからといって
全部間違ってる訳じゃない
逆に
一つが正しいからといって
全部が正しい訳じゃない
困った
私はどっちを ....
今日、生まれた命と
今日、死ぬ命は
同じ命
起きて
寝て
ご飯食って
うんこして
その一連の流れを
誰かにしてもらわないといけないのは
赤ん坊も老人も同じ
ほら ....
世界が光で出来ているとすれば
世界は最速で出来ているということになる
そして世界は
ヒッグスの海で切り取られている
言葉も音楽もウルトラマリンブルーも
真珠の耳飾りをするターバンの少女も
....
何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです
月には雲がかかった ....
【謡】
組長が泣き出す孫を胸に抱き子分とともに唄う童謡
【汚】
汚ねえよ オトナはみんな汚ねえよ 怒る我が父 還暦過ぎの
【自然】
自然死に見せかけるよう旦那刺し保険金得る主婦の空想 ....
生物学的にあなたが
好きだ
指でしっかりとなぞって
あたしのスケッチブックに
デッサンしたい
異性として
あなたが好きだ
相性が合うのか
確かめてみたい
手を絡め
....
月の出る夜
遠吠えのような声で
なく私
もしもこの恋に
色があるとしたら
紫
片思い
モンテカルロの確率で
恋は成就する
訳わかんない
夢は夢
現実は現実
夢は醒め ....
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