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もう
外へ出ていかなきゃ
この暗闇を破って
ずっと一緒だった
秘密や苦しみ。
悲しみや辛さ。
慣れ親しんだそれらは
友達のような安心感を私にもたらして
暗い繭から見る外は
まるで家猫が
じっと窓際 ....
それは
雲を
赤く、金色に染めながら
前触れを知らす
新しい太陽
まだ
透明な
赤い輝き
上るにつれ
存在感が
消えていく
当たり前のように
太陽の恵みを
享受する1日
でも
今は
赤い宝石 ....
あの夜
ふたりで
約束したね
満ち満ちて
まんまるな
お月さまを
証人にして
約束は破れて
遠く遠く
はるか
なつかしき場所へ
そんなことも
きっとあのひとは
忘れてしまって
わたしも
しばら ....
深夜のファミレス
メロンソーダ
人工的なグリーンが
光を集めて
輝いて
私は
自分の席の話題に
ついていけずに
(バイクや車の話ばかりで)
辺りを見渡す
端の席に座っている ....
この空を
あなたにあげる
だから
最後に
ぎゅっと
してね
それから
お互い
忘れっこしようよ
夕暮れに浮かぶ
大きなお月さま
きっと
あのお月さまは
夜中になれば
やさしい灯で
この街を
包んでくれる
やさしい灯が
病室にも
射し込むだろう
たぶん
私の眠りを
見守るように
夕方の海は
ひとも去って
見捨てられた波は
静かに静かに音もなく
けれど
夕方の色彩
こんなグラデーション
あたたかな海の水に
想いを溶かして
滑走路を見ていた
その先は海
青く小さな灯が
巨大を導く
旅人たちは
デッキに出て
期待と少しの不安と
このひとたちに
幸あれかしと
通り過ぎる風は
海の香りがした
夜の暗闇の中
街の灯は瞬いて
あのひとは
何をしているだろう
その疲れた身体を横たえて
それとも
誰かと笑いあって
好きです、
とも
慕っています、
とも
言えなかったひ ....
今宵
月はぬくぬくと満ち足りて
らすらぎの中で
空に身を横たえる
ひとは
その光に
祈りを捧げる
世界の平和?
明日の試験?
それとも
恋の願い?
月に祈りをかけて
人びとはそれぞれの夜を越える
あの頃
夏は飛沫だった
太陽の光も
プールの水しぶきも
弾けるサイダーも
無意味に思えるほど眩しく輝く飛沫だった
バスに乗って
あの頃に帰ろう
せめて
記憶を辿っ ....
夜があけて
朝が来る
まるで
果てしのない
悪夢のように
けれど
赤い太陽が顔を出して
おはようと呟いて
1日が動き出す
例え
今夜の夢で
また辛い思いをしても
....
過去の記憶が
感情が
腐食されていく
それは今日の恩寵なのか
それとも
明日への道標なのか
わたしの上には
初夏の青空が広がっている
悲しみを抱えて
苦しみを抱えて
それでも
わたしたちは
旅を続けなければいけない
何処へ?
風がふいた
もう7月
新しい夏が来る
毎日が
毎日が
ずっと続くなら
もう無理
でも
今日も明日には昨日になって
朝になれば明日が今日になっている
そうやって
人びとは過ごしていくのかな
毎日を
毎日を乗り越えて