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まっくらだったのに
その男は普通に部屋に入ってきて
箱を置いていった
その大きさは幻聴に悩む私の音域ほどもあり
身震いする
いく日もほっておいたお風呂の水を
ざぶとかけられた気分

隣 ....
鏡は嘘をつくようだ

お風呂に洗面所があったから
引っ越す前だ

団地の頃だから
たぶん小2とかそのくらいの頃

「なんでボクはボクの中にいて
 アイツはアイツの中なんだろう」

 ....
一晩中僕らは「恋のゲーム」に酔いしれて
そうして僕の「疲れ果てた」 目は
グラスの中を 「探している」
僕だけが 「ひとり」 歌わされているのかもしれなかった

翌朝 甘いコーヒーで 「 ....
{引用=上滑りした会話が
水槽の中で泡を吐いた
外は
しみこむような雨
果実を一つ
大きな手が絞ったような


呼吸困難で
死にそうだと
酸素が足りないのだと
嘆く声が聞こえる ....
働くとか働かないとかわけわからん
結局自分は楽がしたいだけなんだろ
結局極論金がすべてで働かない男経済力がない男には魅力がないとか
まあバッサリ言いきりますわ
ほんとに
京ちゃんは子供を生ん ....
ちいちゃくなる
ちいちゃくなる
ああ今小人になれたらいいのに
誰にも見付からない小人になれたら
臓器を守るようにしてしゃがむのです
普段臓器のことなんか気にしたことないけど気になる
今日
 ....
言葉を覚えて
可愛らしい瞳
素直で純粋
はむかわない

浮き輪を背中に付け
カタツムリ
浮き輪を顔につけて
ヒマワリと言う。

足に乗せ飛行機をすると
喜ぶ
臭い臭い布団もって ....
やさしい色を身に付けたいけれど

うまく馴染んでくれない


気が付くと

いつも

寂しい風景





「いろはにほへと」


と、言うけれど


夏の幻 ....
急逝蝶苑だったのだ
ドップラー効果を知っている
無線無料タクシーに 乗って
ダンゴ虫のポーズを とって
行き着いた 場所は
             
碧の体液は セルロース製では
 ....
夜になると

傍にいるひとは

もっと近くに来て

遠くにいるひとは

もっともっと離れて行く
死んだライオン
生きた女神
塊の溶解
反射する赤
額の皺

時間をかけてゆっくりと
育んでいくように
紐解ていくように
途中
道を間違えて
ドコかわからなくなるかもしれない
君 ....
うたを歌わなくなって陰影がわからなくなる
道端にすべて宇宙の残骸がおちているような
夕暮れまで秒読みを開始してアルミの屋根を
じっと眺めていた小国民少年少女一様に空へ

沈黙はもうだれもみな ....
皮肉なものですね

愚痴をこぼしたくなるとき
その愚痴を聞いてくれ人は
愚痴なんか聞かせたくない人だったりする

遠まわしな言葉が
あなたの
うんうんという相槌とともに
だんだんと本 ....
駅前に丈高く伸びた
雑草の海
風にそよぐ波の向こうに
マンションが一棟
真新しいコンクリートの
白っぽい剥き出しのグレー
に風がそよぐ

ポークパイハットを被ったような雲の
ぽっかり ....
緑は濃くなり
植物のよろこぶ
梅雨がくる

あたしの
うまれた月
6月

あたしは
猫だから
雨はきらいだ

家の中で
雨音を聞き
うずくまる

キミは
どうしてる
 ....
ろくに足も
使えない奴
お前の語る
自由に
何の意味がある
優しさを
振りまくふりをする
その瞳
お前の
その瞳に
悪魔の宿るのを見た
柳の木の下で
羊の群れを刈り取り
小動 ....
{引用=まるでスワローテイル

君はいつも強がってばかりで
悲しいことを悲しいようには言わないから
いったいどれほどの悲しみが
君をそんなに強くしてしまったのかを考えてみた

そんなある ....
夜中3時まで勉強をする。
疲れ果て眠りにつく。
誰とも付き合わない。
結婚したらできなくなる。

辛く苦しい。
修行のようだ
自分を痛めつける
コーヒーを飲む

部屋の中はごった返 ....
降ろしてよ。

運転手は知らんぷり。
何度ボタンを押したって、出口は開けてもらえない。

私はバスの中。
行きたいところがあったはず。
通り過ぎてから、私はどこへ行くのだったか
はっき ....
 
 
あめがふると
くさがはえるのだと
こどもがおしえてくれた

わすれていただけなのだ
やくにたたないと
しってから

おとなになるために
すててきた
わたしとこどもを
 ....
自分が
幸せである以上
相手の幸せを
考えなければいけない

命は
自分だけのものではない
幸せでいるのも
自分だけではない

なぜか
間違える人もいる
なぜか転落する人もいる ....
仲間の為に
命を捧げよう
自分を殺して
人の為に生きよう

いくら自分は
辛い思いをしても
人が一人笑顔になれば
それでいい。

少しでも良い思いを
させて上げたい。
苦しみを ....
残されたのは私と、
醒めない絶望

前髪を掴んだまま
落下するカナリア

窒息の底無し、

(ふれた)

何かを失うほうが
いいと思った

願いを、そっと
つぶやく

 ....
山奥の針葉樹林で生まれた
朝露のひとしずくは
無数のひとしずくと共に
苔や羊歯の間を縫って
ひたすら傾斜に従う流れになった

渓谷では
無邪気にはしゃいで
いたずらに透き通って
 ....
仕事と仕事の間の
エアポケットのような
30分間

中崎町と天六の真ん中あたりの
こじんまりとしたおしゃれなカフェで
居心地の悪さを背負いながら
コーヒーを飲む
午後2時

この街 ....
知らない言語を聞いている
彼が何を言っているのか、私には分からない
「大好き」かもしれないし
「死んでしまえ」かもしれない
「そこ空いてますか?」かもしれないし
「昨日のテレビがどうした」こ ....
ぼくは苦手、ドッヂボール。
本当は大大大嫌いだけど、それを友達が知ったら
ぼくは次の休み時間から一人ぼっちで図書館行きが決定する。
ぼくは それが こわい。

人にボールをぶつけて何が楽しい ....
それよりまえにふみこんでくれるな
ゆったりとのらりゆらり
ハンモックにつつまれているのさ
母性をもとめるようちゅうみたい

はずかしいかい


ギリシャ神話のみえな ....
キリンさんに
アフリカはどっちだと言ったら
あっちだよと
太陽の方角を首で示した
僕の故郷は
あっちらしい

キリンさんに
僕の故郷は見えるかと聞いたら
そこには広い草原があるかいと ....
ドクロが路傍に立っていて





『よう金貸してくんないか?』って











そう言いやがる







 ....
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