君の瞳は僕を導く光だ
僕の指を君の躯へと導く光だ
でも
僕の指に光る指輪が
やめてくれと叫ぶ
これほど
僕たちにとって
正しい瞬間など
ありえないのに
君の瞳は
奪い取ってと
輝 ....
カーテンの折り目に隠れたら
誰も見つけてくれません
折り目は深く、その影は僕より濃いからです
ですから僕はカーテンに巻かれて
人型の布になりました
顔や手足を描けば、それは僕なの ....
賭ける
きっかけは
過去に
崩され
いじける
弱さは
見透かされ
突きつけられる
何を捨て
何から
捨てられ
何にすがる
行き場もなく
力もなく
いかんせん
....
みんないろんなものを抱えているけど
みんないろんなものに縛られているけど
そんなもの100ピースくらいに切り刻んじゃってさ
たまには裸になっちゃってさ
単純に笑いながらさ
君の凹に僕の凸をは ....
ざめざめと泣きたい時があり
そういうときに本を読む
全く泣く気にならない
大事なものを壊されて
大事ななにかを失い
だが全く泣く気にならない
外に勢い良く出れば
感情だけがゆるり ....
眩しくて君が見れない
近寄りたい私の手、を伸ばす
精一杯の指に届いたのは かすめる君の後光
その光りを浴びることで
君が君で居続けて
私が私で居続けて
ただそれだけのこと
そこに居 ....
長い長い夢を見た
右腕の窮屈さに起こされて
見ると君が猫のように丸まって
僕にしがみつくように眠っていた
君を起こさないように
こっそり右腕を抜き出す
それに気がついて
君は ....
そっと私にはつかめないもの
あなたは見つめることができる
輝く星はここにはないけれど
あなたには星がある
輝けるの
切ないあの音
あたしをまた隠して
意味がある私たちは
これか ....
一つではない音が
低空で飛行して
私まで押し上げていく
地面すれすれの
振り返れない朝は
きっと、昨日の
覚めない夢を残したまま
ここは水の集まる
ような、そんな場所
沈んで ....
窓を開ければいつも見える
いつも見えてる風見鶏
風にあわせてくるくるまわる
幸せを伝える
青い鳥になるのに疲れて
風向きだけを伝える風見鶏
そんな風見鶏なんて
チキンソテーにして ....
イメージのない世界で
イメージのないわたしが
イメージのない夢をみる
ここでは光だけが目ざめている
(世界の外で
おびただしい子供たちが
黒く笑う)
....
過ぎ去るものがあって、僕は奏でられているものを聞いている
耳から耳、手から手
それから
夕立に降られそうになって、傘を買った
小さく折りたたまれた傘で、雨が降らなかったので広がることはなか ....
そらっ
うわ、なんでとれるの!?
ふははは
いや〜……考えられんって
なんでこれ気持ち悪がるんよ〜普通やで?
普通ちゃうて!はよ捨ててや!!
....
青い雪に優しく反射を
日が鈍く曲がり降ります
不完全な月が影を映す
街灯の明かりに薄く
車のライトに揺れる影は
不完全なあの月に反応し
僕が望む影を映し出す
冷めた風に怯えもせず
彼方の闇に臆することもなく
僕の影は強くある ....
ひとが愛した草花の名前を手帖に書き留めて、日記にしましょう
ああ、憐憫というものは
秋の日の袖口に風があたり空がやたらに高く仰ぎひとがいつまでも遠くにいてぼんやりとした輪郭をにじませている ....
雪の積もった林の木
ネコが爪砥ぎをし
雪がパラパラ落ちてくる
それを見て仔ネコが空を見上げた
林の隙間から差す空へ
「フー!!!」と哭いた
家の戸を開けると
耳をピンッとたて
走っ ....
よるのおそら くらいのは
みんな ゆめをみやすいように
おつきさま あかるいのは
みんな みちにまよわないように
こわいゆめ みるようになったのは
まちが ほしよりも あかるいか ....
おかえりなさい。
アナタに逢いたくて、青空を塗り替えてしまったほど。
ずっと、ずっと待っていました。
アナタの好きなものをひとつひとつゆっくりと並べて。
順番に恋をしていくということに ....
痛みが残したものに
少しずつ慣れて
平気と笑って
隠す胸の傷
指先でたどる
消せない色々
転がりながら
散り散りになる絆
行き場所を求め
彷徨い続ける僕ら
雑踏にまぎれて
ビ ....
魔法を降らせそうな紫の空
広いそれに雪雲を敷きつめて閉じこめた
背の高い木々の細い指先が
くすぐるように風に揺られる
....
ひららが飛んでゐます。
蝶でも 恋文でも 紅葉でもない、
あれはひらら。
まろやかな曲線を描く翅をひらめかせ、
たおやかに灰色の空を飛んでゆく・・・
あれはひらら。
ひらら ....
クリームソーダの泡が何度も
いつかと同じ溶けかけの恋
心地よい刺激の中
吸い込んだのは戻れない日々
季節外れの笑顔だけが
あの日より上手くなったけど
想い出はもう甘くない
サ ....
わたしはさみしい
みんないなくなってしまうから
わたしが抱きしめると
みんな凍りついてしまう
わたしが好きになればなるほど
わたしは嫌われる
わたしは寒い冷たい場所に
あなたを閉じ込めよ ....
ボクはスノーマン
お日様が
君を想う温度とすれば
ボクはスノーマン
手も足も
出せないままで溶けてゆく
明日は
水に戻るのだから
ボクはスノーマン
芯まで
氷
....
白雪姫は皇子様の口付けで起きる
君は冷たかった
只寒かった
一月だから寒いだろう
でも あの時は
北極に居るみたいだった
寒かった
霊安室は初めて入った
君は白 ....
君が亡くなって
心の居場所が消えてしまった
私も死にたかった
効かない薬を沢山飲んで
空を眺めていた
月 月ノ傘だ
とても綺麗…手を伸ばした刹那
生まれてきてから死ぬ事ばかり考えて
....
文明を厚着して
汗かいて
風邪をひいたのさ
人間たち
熱が出て
頭狂って
血の海へ
ドボン!
空から
ぽろぽろ
ぽろぽろ
きっと神さまが
天国で
消しゴムかけてるんだ
暮れかけた とんがり山の 山の端の 光のさして 雪またキラリ
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