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椿の花が首折り零れ 足踏みしていた夜が 膝を抱え込むように小さく、小さくうずくまって いつの間にか シャボンのように消えたので 蛇口を捻って顔を洗い、手に掬った冷たい水を飲んでから、一万、四千二百、十 .... まっすぐに前を見ていた。君は。前以外に、見ることが出来なかった。
となりで君を見ていた。僕は。君以外に、見ることが出来なかった。

大きく見開いた目に涙がたまっていくのをみていた。
出口を失っ ....
白い俎板のうえに
水洗いした秋茄子をのせる
遣い慣れた指先でまず、
縦半分に切ると
紫に汚れた
君は構わず
それを乱切りした

その一部始終を
彼らは黙って
観ている
洒落たカフェを借り切って開かれた
長い付き合いになる友人の結婚披露宴の席で
禁酒中のチナスキーは溜め息をついている
生ハムをかじっては水を飲む

祝辞を読んだ
新郎との付き合いの年数を数え ....
私たち 午後には散文を開いてエレクトロニカにする どうしても、というなら黒人霊歌でもいいわ だけど、こうして眼を閉じるわね 表通りのニレの木に(嗚呼、もうこんな時間)絹のつやをした鴉が居る 美しい眼を .... ほどよく冷えた桃の
皮が剥けるのも
待ちきれない様子で
傾いでゆくあなたの
日焼けした首筋

滴る果汁か
それとも
戯れの残り香か
甘い匂いが
鼻腔の奥に絡んで
涙させる理由
 ....
なんだおまえら
と、思うはおやつの頃の喫茶店の中

やつら
梟みたく囁いて昼間の光に盲目になっている
バードキス
ひどく汚い音


男は小太りで
ああ、豚骨の匂いがしそうなくらいぎ ....
キ・ン・シャ・シャ・・ドレッ・ド
ゆめのなかの、たんじょうび
キ・ン・シャ・シャ・・ドレッ・ド
ふりかえったときの、いたみ
もう、ぎゃくほうこうに、まげられない
キ・ン・シャ・シャ・・ドレッ ....
カルムは眼を疑った
森の小川で水を汲む少女の姿は
自分たちの部族の女と変わらぬ人間に見えた
いや、より美しく見えた
乳房を隠すように上半身に布を巻いていたが
そこにまた魅力を感じた
( ....
くちびくろさんぼ

銀星を憎む製図コンパスについ
た小さい鉛筆のぼくだ
おっかけこする心臓がつぶれそ
うなくちびくろさんぼのぼくだ
くるくるまわるタイガーの春だ
空から桜が散るよ叶わない ....
水や峡谷の国の演者が
水や峡谷の音を奏でれば
それが水や峡谷なのか
おまえの水や峡谷はないのか


孤独が{ルビ蠱毒=こどく}になるまでに
自身の何を殺してきたのか
それと ....
かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている

朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
つきのかわらだ

夜の雲われて

あいつのこころ

鉱物みたいに

ちらばっていた


高速道路の空に

そいつを置きざりにした

強く踏み込んだ


つきのかわら ....
夏の終わり

りんりんと鳴く虫の音の響く夜の淵

なまあたたかいぬめり気が
頬をなでる



セックスを終えてアパートを出た後の
このにおい

夏のにおい、のような
記憶のか ....
結局さぁ、と
そうやって要約するのが悪い癖で
大事なのはそこじゃないんだって
俺はいったいどこから物語っていて
いつから言葉が、物語るようになっていて

誰も知らない
この国のこの街のこ ....
{引用=


  事実、失われたものたちが/こどもみたいなことを
  眉間に集束して、にこやかに手を振っている/窓際に並べ合って、トランプしている
  夏の蜃気楼に酔った、寂しさの群れが/失 ....
私達は
狭い空の鷹
傍若無人に翼を広げ
疎む声は聴こえない

私達は
晴れた日の雷
平穏無事を突然壊し
嘆く声は聴こえない

私達は
樹林の中の焔
湖の厚い雲影

白い壁の ....
セブンツーセブン
新幹線の車窓からよく目にするあの727化粧品の看板
俺はこれからの人生であと何回あの看板を見ることができるだろう?
つまりあと何回俺は新幹線に乗ることができるだろう?
俺は新 ....
公園のトイレの結界を破り
用を足そうとすると
紙がない

わたしは紙を探す旅に出た

トイレの予約は
忘れずに

回数券で地下鉄を一駅
街頭でティッシュ配りをしている
手に取ると ....
「熱帯夜」





窓を開けても風がないから空気が留まっている
モンスーンが南方から官能や昏いものの香りを
運んできたのだけれどそのリズムはこの部屋で
止まって
澱んで
行き詰 ....
底を歩いている。ずっと。君の手で死に至る太陽が捥ぎ取られて、チタンのカップに絞られる。登山地図を開いてコンパスを合わせながら、私はさっきから携帯ラジオのチューニングをしているが、 .... クジラは人間の
小便が好きだった
防波堤の影に隠れて
小便をする人間を見つけては
そおっと近づいて
その慎ましやかな水の流れを
うっとりと眺めた
 もしあそこに
 小さな虹が架かったら ....
 
 
 
こじつけの夢で
眠ること

なんといったって
莫伽なこと

未来都市での恋物語
蜘蛛の巣を辿り成就する
乱れた鱗色
思いのまま泳ぐ
美しきライト
氷の万年筆が地 ....
足から入り腕を出すと
ダンボールのほかは空ばかりで
おれは首のばし
下をのぞきこんでも
からり晴れわたり風鳴る底なしの

しまった
あれも連れてくればよかったと
ポケットの小瓶 ....
水中ではうたもうたえない
だけど泣いたってわからない
ささやかなゆれはわたしの体温になって

さかなたちの集うよるがくれば
ふやけた指先からあふれていく
あらゆる目線の延長上 ....
私の遺体は焼かないこと
埋葬の道中には子どもを3人付き添わせること

子らのつやつやした黒髪は、
青々した緑葉を飾ること
そして彼らの透き通る白い肌は、
漆黒の羽織で覆うこと
死の色の中 ....
音楽
ダンス
ファッション

ドラッグ
セックス
宗教
哲学
ぜんぶやっちまって
しんじまったあいつは
ショーマンだった
みんなをコントロールして
言っちまえばさ
洗脳さ
 ....
      光がきれいだといいますが
      朝日が夕日がきれいだといいますが
      太陽で人は死ぬんだと思うわ
                            ....
{引用=
***

ラ. ラメント

風、蕭々と吹くばかり/か
泣いているのかと思えばそれは
馬頭琴であった
海から遠いというのに
天地逆転すれば
空でひと泳ぎできるものを
土 ....
夏ごとに
おしゃれになってゆくおまえが
自慢のミュールで前を行く
{引用=
(なぁ、おまえが選んだっていう
(このお父さんの水着
(ちょっと
(トロピカル過ぎやしないか

いつか
 ....
水町綜助さんの自由詩おすすめリスト(1447)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花瓶の底、龍の眼(改稿)- はらだま ...自由詩4*07-9-27
くだらない- rabbitfighte ...自由詩307-9-24
茄子- はらだま ...自由詩8*07-9-14
いいから酔えよ、チナスキー- 楢山孝介自由詩7*07-9-14
散文詩- はらだま ...自由詩8*07-9-11
八月のエピローグ- LEO自由詩16*07-9-11
痴話- フクロネ ...自由詩4*07-9-10
キ・ン・シャ・シャ・・ドレッ・ド- 狩心自由詩5*07-9-10
少女と石槍- 楢山孝介自由詩407-9-5
くちびくろさんぼ- m.qyi自由詩1007-9-5
にくしみにかえて- 木立 悟自由詩607-9-3
日付を打たない手紙- 藤丘 香� ...自由詩63+*07-9-1
つきのかわら- 吉岡ペペ ...自由詩607-8-31
うなり- わら自由詩26*07-8-31
追想するバグのレポート- 雨宮 之 ...自由詩1*07-8-31
yuugi- はらだま ...自由詩21*07-8-30
- 路守 緒 ...自由詩607-8-26
727- 新守山ダ ...自由詩307-8-23
白い少女- 悠詩自由詩5*07-8-22
「熱帯夜」- ソティロ自由詩7*07-8-22
裏銀座- はらだま ...自由詩7*07-8-21
クジラの小便- Tsu-Yo自由詩17*07-8-20
バオバブ- ルイーノ自由詩807-8-19
空の箱- 田代深子自由詩15*07-8-17
肺をみたす(水葬)- アオゾラ ...自由詩2507-8-17
埋葬について- ケンディ自由詩607-8-17
カリスマ的音楽家の道しるべ- 狩心自由詩7*07-8-13
太陽- 水在らあ ...自由詩36+07-8-11
ラ行のラ音- mizu K自由詩507-8-10
海色のミュール- 佐野権太自由詩32*07-8-9

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