月曜日は新聞当番なので
いつもより一時間早く出勤する
業界紙も含めた各紙を切り抜き
部長室分もあわせて十三部コピーする
厳密に言えば著作権違反という議論も
今ではどこかに行ってしまった
そ ....
街灯の並んだ道を
一匹のかぶとむしが
低空飛行して進んでゆく

信号か何かの
赤い光を受けて
目玉も背中も
海老のようにぴかぴかしている

かぶとむしは
曲がり角で
ゆっくり ....
◇尾瀬ケ原


虹に遇ふ

もつとも

さやかなるときに



◇車窓より


白鷺は立つ

点々と



四、五枚の

刈り田に

一羽



 ....
陽だまりのベンチで
あなたの姿を見つけたよ
何気ない仕草のひとつひとつから
幸せのあり方を掬いだしては
これで良いのだと
ひとり頷くあなたの姿
大きな卵でも抱きかかえるように
胸の前で孤 ....
昔よく彼女に問われた

  あなたの目は何処を向いてるの?

  あなたの目は誰を見てるの?

  あなたの目は誰を想っているの?

  あなたの心は何処にあるの?

  あな ....
私が眠っている 界の隙間で
空がどんなあくびをしているか
そんなことが知りたくて
目を覚ますと、忘れてしまう

後頭部に焼き付くような
落日のあの色を
惰眠のみやげにしようと
まぶたに ....
温くなったコーヒーが 傷口から染み渡る

ホントはただの 泥水なんじゃない?

黒く濁って ドロドロで まるであたしの心みたい

カップの底なんて見えやしない

人間なんてそんなモノね ....
――悩めないのが悩みなんです。

そしたらあのフロイト派の藪医者野郎

――悩んでるじゃないか解決だあっはっは。

なんてぬかしやがったから
オレの悩みはフリダシに戻った

悩むって ....
いつまでも治らない風邪が悪いのか
風邪を治せないこの世の仕組みが悪いのか
喉の痛みも
鈍い頭痛も
筋肉のだるさも
押し殺して
つぶれてしまったこころは
濁った空に浮かぶ太陽を見ていた
 ....
唇についた生クリームと
コーラの泡を
知らないふりで、だからにやにやした
帰り道の電灯の下で
蒸発していく我々の影が
気づかれないうちにこっそり
合図したの

いまだ! ....
がらんとしたうさぎ小屋には
冬の一等星みたく
赤いまなこが
ひかっている

かなあみに近づくと
わずかに薄荷のにおいがした
君だったろうか

呟いた息が白い

夜空には
おおぐ ....
劣等感は持つだけ無駄だった
てか
これ以上は持てないのだ
表面張力で
あふれる寸前のコップみたいに


あふれてみたら
たいしたことなかった
テーブルが少し濡れました
みんなトゲ ....
公園に散歩に行くと
楽しげに飛び回る犬を横目に
足下のシロツメクサを見つめてしまう
あ、もしかして四葉かもと
思わずかがみ込んで
でも滅多な事では見つかりはしない
三つ葉が普通で四葉は ....
人肌のぬめり
満ち足りた舌

極彩色が
降り来る

清涼な 愛 
濃密な 霧
金色の 雲

漂いの快楽 
そしてその髪を濡らした

広まる  幽体
聞こえる楽の音

色 ....
兄ちゃんのヘタクソなギターを思い出す
12月、寒い夜

妹は彼氏が出来たとはしゃいでた

東京には空もないし、星も見えないぞ
父ちゃんは乱暴に俺の頭をはたき
戻ってくるなと言った ....
「好き」という言葉に
飽きたとしても

君を見て ピンッと動く気持ちの方向は 変わらないと思う
ずっと
   


   それでも、あたしのブライアンは
   はっ、はっ、はっ、はっ
   なんて、口をあけてからだぜんたいで呼吸をして
   わずかに首を傾けているだけだったし

   こ ....
あの娘は世界を見つけた
そこには世界が広がっていた
周りをどれだけ見渡せど
世界だけが広がっていた

縮み上がるような冷気の中で
小さな小さなこの場所から
世界を知ってしまっ ....
風紋をつまみ
風紋になり
つままれ もどり
風紋に満ち


{ルビ真沙羅=まさら}に揺れて
刺すように
さすり さすり
骨ひたす色


踊る{ルビ要=かなめ}
花 ....
 まだ、くすみのない白い記憶
 断片的に刻まれるのは
 何色の季節?

 自分の器
 お前の気持ちはわかる
 出来ること
 それは
 お前の痛みを感じること
 
 お前は藁をもすが ....
たとえば 空に思う様 線を引くように
臭う 修正液で
東京の地図を買い込み線を引く
川崎の地図に新しい線を引く

真っ白の線は やがて 空と地を結ぶ

たとえば 地図に思う様 線を引くよ ....
{引用=





聞きたい声を
花束のさやぎに求め
逢いたい影を
揺れる水面にさがしても


白磁の花瓶は
花を傾けながら落ちていく
闇の波紋が広がって
あの輝きに罅( ....
君を想っている
君を感じている
君は僕が生まれてきた時
どこかに落としてきてしまった
大切なもう片一方
たとえ遠く離れていても
いつもそばにいる
そのことを
忘れないでほしい
 ....
例えば僕がね、もしかしたら明日死んじゃうかもしれない


そんな事言わないで下さいよ



でもみんな絶対そう考えて生きてる
だってあたしの周りはみんなそうだもの



誰か否 ....
あなた、ずいぶん変な格好をしてるのね




色のついたメガネを

外してよ


私に障らないようにはめた手袋なんて

取ってよ

大丈夫、私壊れないから



 ....
夜空
風を蹴り
雲を渡る

星を薙いで
時を越え
思い出を抱いて

届けた先に
何も無くても

飛んで
飛んで

涙が溢れ
視界は霞み
呼吸は荒れて

想いは潰え
 ....
「…が足りません」

そう言って無愛想な係員さんは私と彼を押しのけた
何が足りない?よく、聞こえなかった
となりのジェットコースターみたいに、
身長が決まった高さまでないと乗れないの?
そ ....
  1.永遠の序章

(総論)
一人の少女が白い股から、鮮血を流してゆく、
夕暮れに、
今日も一つの真珠を、老女は丁寧に外してゆく。
それは来るべき季節への練習として、
周到に用意されて ....
誰にも言わないでください。
決して誰にも言わないでください。
私はミサイルです。
史上で最も長距離の射程を誇るミサイルです。
あなたのところまであっという間です。

誰にも言わないでくださ ....
クリスマスイルミが
豆電球からLEDに変わってしまった
この街のクリスマスは
昔よりずっと明るいのにうら寂しくて

キミがあのときふと言った
自分らしく生きるって結局
自分勝手ってことで ....
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