朝目覚めた瞬間より疲れている
カーテン越しの空が青いほどに煩わしい
早朝からテンションの高いニュースキャスター
辛過ぎてつけた瞬間に消してしまった
起きてから30分で ....
ちょっと長めの旅行を終えて
ベランダに出てみると
大切な鉢植えのミカンの葉が
全部無くなって
大きなさなぎがぶら下がっていたのです
街ではもう、見かけることも少なくなった
アゲハチョウ ....
女にふられたので、
向かいのビルへ行って死のうと思った。
なんどか、もう忘れた!とか、
俺は立ち直った!とか、
あんな女なんて!とか、
吹っ切ってみせたけれど、
だめだった。
きのうあの ....
刹那に嘆き
刹那に笑い
刹那に涙し
刹那に恋する
使い終わった
ガラクタの言葉を集めて
ジグゾーパズル
時のトンネル越えて
ここまで来ました
明日へ向う ....
すうぷをください。
あったかい、あったかいすうぷをください。
外は寒くて傲慢で
中も寒くて神妙です
キッチンにあるものだけで
あったかいすうぷと
すうぷにあまったもので
昨日を美しくして ....
自らの手で
自らの力で
世界を知り得る
そんな 僕 は 果報者?
そんな 僕 は 不幸せ?
目隠しされていた時の方が
良く 思えてしまう 僕は
愚か者 。
白い夢をみる雨の朝
石畳は濡れそぼって君の靴音を響かせる
風もないのに遠く
赤いアンブレラはくるり
しなやかな求愛みたいに廻る
フリードリヒは終日モルヒネを胸に抱く
....
押入に夕闇はつと隠れてる
「もういいかい」と「まあだだよ」とで
庭先にブランコだけがゆれていて
昼のサイレン明日はとおく
陽のひかり障子にさせば心痛み
....
煙草の煙柔らかい朝
煙草拾ってうれしい
煙草高くなった腹の立つ
スーパー安売りでうれしい
スーパー閉まってて帰る
炊飯器にこびりついた米かたい
佐々木君得がたき友だ
佐々木 ....
浜に打ち上げられたクジラは
良く見えなくて
そこだけ先に行けなくて
みんなよけて行く
サクリファイスは悲しい響き
どうしてその意味が
犠牲なのか
犠牲
儀式
教会の古い扉 ....
今日は丸い椅子には
座りたくなかった
道を失いそうなときには
肘掛けはついてなくて
それ以上はないというくらい
角張った椅子がいい
座るという緊張感が
癒されてはいけない
立っ ....
あの林檎が熟れたらはじめよう
不似合いなレスポール、
かついだ少女のアンビバレンス
無常だって歌えるさ。
少女はもう15歳で
恋だってとうの昔にしたし
愛だってとうの昔にしたし ....
うたう
うたわないよ
メールしない
存在しない
声
方角
存在しない
ボクは
安心したかった
全身で
もう
ずっと大丈夫
そんな声を聞きたかった
でも誰も
うたう
うたわ ....
雨の日は、きらい。
雨の日は、こわい。
雨の日は、さむい。
雨の日は、いたい。
雨の日は、つつぐ。
あいつはあの子と付き合ッタラシイ
いつも二人で一緒に居ルシ
家とか行ってるミタイダシ
ツマンナイヨ
それからちびのあいつは家出シテタノニ
どうやら連れ戻されたミタイダ
ザマミロッテンダ ....
一粒の雨が傘に弾いて
百匹の蛙になった
百粒弾いて
一万匹の蛙になった
一万匹は
すぐさま姿をくらまして
それっきり雨は止んでしまったから
微かに地面の濡れたところが
....
とっても深刻午後だったラですよ。
ぼくラあたま風船つけ歩きまわす。
まわりひとたちへんな目で、
じろじろぼく見るのです。
ハロハローなので手をふって、
し ....
パスワードに言い寄られて
逃げ出したのが
IDで
イスラエルが占領している地方で
Uターンしてきて
大きなぼた餅を嬉しそうにほおばるのだ
古くさい道草を
油絵の具で描いてから
デジ ....
ロシータっていうおばあちゃんは
サンホアンで一番年取ってて
猫にやさしくて
工房の隣の彼女の家には
いつも猫がたくさんいて
使い物にならないボートが
とまっている
....
親愛なる、
あなたさまへ。
あなたは何時の夜も、
肝腎なことをはぐらかされます。
わたくしがどれだけ歯がゆい思いをしているか、
よくご存じのはず。
....
君と僕は
他人同士さ
顔も名前も知らない
他人同士さ
生まれ変わっても
また一緒になろうって
生まれ変わる前に
誓っていたのさ
どんどん
どんどん
流れてく
私の意志とは
関係なく
そ知らぬ顔で
それは
憎むべきものなのか
それとも
「今」を失くしてくれる
優しさなのか
私は思う
優しさは
残 ....
?.
一日中ひどかった雨も小降りになって
窓から見る白樺の木は
ここ最近やっと葉を落とし始め
冬時間に変わって
六時にはもう日が暮れてしまうようになった
公園の明かりは ....
ひらけゴマ、ひらけゴマ
ひらいてひらけゴマのマゴ。
宇宙のような顔をして
こっちを向いた残像で
あっちを向いたフリをして
遺伝学の見地から
孫にはあなたが顕在します。
ひらけゴマ、ひ ....
旅先の田舎のベンチで
君の名前を見つけたよ
夏子
いつたい誰が 断りもなしに
君の名前を書きつけたりしたんだ
(こんな色褪せた おんぼろベンチの
背凭れに 乱暴な稚拙な字で ....
白い指輪は、アナタの指に。
どこの指でも、アナタの指に。
赤い指輪は、ボクの指に。
左手の中指に、付けてます。
青のイルミネーションと、
青の雲。
白い雪と、
白い吐息。
....
のんちゃんは首をかしげました
(どうちて、うちゅーには、くうきがないの?
神様は、深く息を吸い込み
腕組みをしました
(ねぇ、どちて?
(ねぇ、ねぇ、どおちて?
眉間に皺をよせ ....
きみにそっくりな犬が
くさりにつながれていた
きみの名前を呼びながら
頭をなでたら
涙がボロボロ流れて
止まらなかった
やっぱりきみが好きだった
おっかないことば、
おっかないことばかり。
いいたくない、
ことばかり。
了。
....
感情論を押し付けて
思想家気取りはやめてくれよ
いっぱつで黙り込むもんで
沈黙も飲み込んで
爆発しながら
なお輝きを増し
電子辞書を
叩きつぶして
思いつくままのメロ
デタラメで綺麗 ....
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