君の左胸に棲むような美しい臓器になりたい
カップラーメンに朝日差し込めばきっと天使の死期も近い
冥王星なくなり平穏に過ごす日々
まさか虫歯にチェンバロが効くとは
....
真夜中に 起きてしまった 僕の居場所
騒がしい 都会の灯りと一緒
ネオンや 音楽
ガラガラに 混ぜた
渦巻きの街
明るい夜ばかり
寂しいことなん ....
ぼーっと、眺めた空は。
朝焼けか、
夕焼けか。
目でも覚ましましょうか。
そろそろ。
揚げ物で
飛び跳ねる 油
あなたの
爪 切り
結構
いい勝負
ここらへん
なんて言う曖昧な言葉を
覚えてしまったから
いつしかそれが氾濫して
妙な心地よさを覚えてしまった
今日もここらへんがくすぶってる。
とってのこわれたカッター
囲まれたからおとなしく
折れたら折れた先で
汚れていく
自分と自分以外の事
時々 ねだるように
捨てられないだろうと
机の隅で 灯りから
はみでる
....
僕は人生を愛する
それは、時が僕の人生を有限にしたからだ
それは、苦しみが僕の人生に訪れたからだ
それは、苦しみを幾つかやり過ごしたからだ
それは、喜びを時折噛み締めるからだ
それは、僕 ....
死にたい奴から勝手に死ねばいい
と受話器に書き込んだ朝は
乾いた雪が派手に舞い上がっていた
ちっとも積もりやしねぇ
誰かこの世界を面白くしてくれよ
そんな事を言う輩は死んだ方がいい
と ....
ことばが あふれだしたのでそっと ひとさしゆびで とめた 。
呆然としているだけで流れていくものを時と呼ぶな。わたしたちの
いちばん大きな乗り物は、生まれてきたときの速度を保とうとして
いるだけで、あなたの生き方とは関係がない。冒険せよ勇気を持っ
て自らの ....
あなたは計量スプーンの使い方は知っている?
ただ ただ これですくえばいいだけではないのよ
液体と固体とでは 使い方が違ってくるのよ
たとえば{ルビ味醂=みりん}のような液体のときは
....
牛乳の海から鶏ではない鳥が生まれた
実際に見てはいない
人づてに聞いた話
本当のことを言うと思うな
善人面した悪人がお前の芯まで食いつくし
真実なんか見えなくしてしまう
笑顔の向こ ....
眩しい。雲ひとつない快晴だ。青い空。青。青。
ううん、この空の色を表す言葉はこの世にはまだない。
まるでまやかしのような雲のない空。妖艶だ。
死にたくなる。魅せられて死にたくなる。死にたい。死に ....
私は今こそイナバウアーしようと思う
一年間この時を待っていたのだ
君はあの感動を思い出せるか?
君は感動したことを大切にしているか?
私は流行というものに対して今こそイナバウアーする
これで ....
カーテンを頭からかぶる、冷えたぬくもり
いつも思い出してしまう
ぼくの好きだった女の子は、ぼくの嫌いだった男の子と
ふたりで、教室の真白なカーテンの中でくすくす笑っていたんだ
いま、ぼ ....
ペーパー
{引用=
深い紙の淵におちて
死ぬのは こわい
あんまり、静かだから。}
指
{引用=
白い紙面に落ちた
指は何を思うのだろう
静かに目をつぶって
目をつぶって} ....
フーリーはすこしおばかな女の子
じぶんのこと、あたまがおかしいって思い込んでる
ひとりぼっちにとじこもって
空想ばっかしてすごしてる
フーリーはみんなが口々に言う「たのしいこと」が、よくわ ....
その女は
爪先から
生れ落ちてきたので
岬の先端の
切り立った崖から
飛び降りるときも
やはり
爪先から
落ちていったそうです
波頭が捲れ上がるように
荒れた岩場に
打ちつけ ....
テレビの上に並んだ二つの観葉植物のヴァランスが悪い
テレビが斜めになってるみたい
黒い画面に映るあたしも斜め
のっかっている台も斜め
フローリングの床も斜めだし
....
手すりのない屋上で
そらをとりもどす、わたしがいる
{ルビ限界線=ちへい}に浮かぶ遠い筋雲の
気流の音に耳をすます
わたしがいる
まぶたの裏に
真昼の月を新月と焼き付け
まぼろしではない ....
食べる物があり
寝る場所があり
やりたい事があり
少なくともそれに触れ
五体満足に風邪もひかず
昔より少し親密な友達と
少し酒を呑める
僕は自由になりたい
わがままだけれど
そう ....
日常が僕から乖離する。
非日常も反復によって、日常になるわけで、僕は、その非日常が日常になる瞬間を見極めようとしただけだ。
神様の手元が狂った。
I have 20 s ....
冬の雨が上がって
しっとりと潤った空気に
小さな蕾が目覚め始める
春と呼ぶにはあまりに早く
陽射が弱々しく届いて
蕾の外側だけがほんのり白く染まる
冷酷な北風には
他愛もない出来 ....
お前の髪の匂い
覚えたよ
お前の髪の匂い
覚えたんだ
他の女とは違う
わかるんだぜ
そんなお前に
死んだら何をあげようか
指輪かジッポか
それともこの骨か
何をあげようかね ....
にぎってみな
ほら
もうだめだろ
そのタマネギ
切ったら泣くぜ
ぜったい泣くぜ
半分ぐらい
腐ってたって
ぜったい泣くから
まあ座って
二人で剥こう
そうして
....
ブリキのロボットはひとり
旅先の浜辺に{ルビ佇=たたず}んでいた
羽織った黒いマントを
浜辺の風になびかせて
( 振り返れば
( 浜辺には長い足跡
拾った ....
町も風もかなしく震えるので、
ろうそくの火のように、
さびしいやさしさで、
生きものは尖ってゆく、
のだと思う
生きものは、
風の群れ、
消え入りそうなほど、
ほそく、とがって、
....
愛のような色の
薔薇の花束
無造作に置かれ(無造作なキス)
散る(唇)
花びら(の味)
月光の針
が刺す
がそれは
暖かい
いや
寒い
ダウンする
....
夜が更けていきますね
送電線を伝わって
ふらりふらりと麦畑を行けば
ほら
電線が囁いている
星屑をまとった天使たちが
口笛を吹きながら散歩しているんだ
軍用ブルドーザーに破壊されたガ ....
穴を ほじくってみる
宝のありかは深く 血を
流さずには とどかない
じぶんの言葉で じぶんを
否認できないやつは 信用しない
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