一.
俺の知らない赤で
雲が光の中で
死んでゆくんだ
今も
おまえの知らない青で
波が砂の上で
壊れてゆくよ
ほら
見ろよ
カモメの親子が今
俺 ....
正常な者は立ち去れ 死の言葉を目撃してはならない 幸福を求めるものは立ち去れ
二十二時二十二分二十二秒二十二二十二二二イコールイコール類コール胃胃袋増増殖食食
ああ、気持ちええ。きもちいい。 ....
パンに トマト ぬるぜ
カタルーニャ式 だぜ これ
オリーブオイル かける よ
バージン エクストラ です よ
たまご も 焼いちゃう
べーこん イベリコ豚 だよ
....
祭りの後で酒に酔って
その勢いで僕は中学の時の
片想いの人にメールした
けどその人はアドを変えていた
もうこの思いは届くことなく
心のアルバムにそっと張り付けて置いた
....
引っ越したアパートは
薬屋の二階だった
辺りには小さな商店しかなかったが
近くに大きな川が流れていて
君の心を支えながら
よく土手を歩いた
神社には大きな桜の樹があって
薄紅の季節を ....
昨日は開襟シャツの男が死んだ
今日はスプーンをくわえた女の死体を見ながら
明日もきっと生きているものは逝くのだろう
死は簡単に転がっていて
気づかないふりをして過ごす毎日は
とても息苦しい
....
押入れの中で目覚めると
いつものように優しくなってる
手も足もおもいっきり伸ばして
指先の細かい部品までもが
思いやりに溢れている
感謝の言葉は誰に対しても
正確に発することができ ....
そら
そう
ほら
みて
ここ
そこ
むこう
ぜんぶ
ぼくに
とって
ふかく
やさ ....
あなた、アオウミガメの背中を
匂ったことはあって?
少女は
さして、答えを求めるふうでもなく
空と海の継ぎめを見つめたまま
潮風にふくらんだ髪を
そっと抑える
....
(でっかいのが、死んだ。)
風殺すようないかり肩に丸刈りの白髪頭乗せて来るのは あれは
ロブス 漁師で 工房の隣の教会の管理人だ
逆光でも分かる お調子者の いつものいたずら ....
男の子が砂浜で木琴の練習をしています。
裸足の男の子が、サルディーニャ島の砂浜で
木琴の練習をしています。
明後日は学校で発表会です。
砂浜は今日も白を誇っています。
その海岸線はどんな ....
十五歳
お前が八号線を転げまわって
廃棄寸前の原チャリを粗大ゴミにしている時
僕はひどい喘息でネブライザー突っ込まれて
吐きそうになっていた
十九歳
お前が土砂降りの中
ふや ....
?.
ああ
オルテンシアがほんと楽しそうだ
あんなの日本語だとね、てんこ盛りって言うんだよ。
ひひ、てんこ盛りだって、おかしいね。
まあ、要するに、昨日の俺たちのパスタだ。あれが ....
酔っ払ったみたいに踊る僕の手に
気が付いたら君の手があった
変な言い方だけどそんな感じ
おでこをくっつけて微笑みあった二人が
そのまま見つめあって
溶け出していく夏の夜の匂い
細波 ....
あなた誰よ?
うら若き
母の乳房が、
贅沢にも
ふたつあった
乳飲み子は
疑わず、
ただ ひたすら
顔を埋めて
果てのない愛を溶かした、
淡い、野生の匂いに
ながく永く包まれている ....
詩になることで
一歩ずつ押しだされ
ひとつ
またひとつ
人間になっていく
詩になれなかったぼくが
水溜りに転がって
ぼんやりと
道行くサラリーマンに踏み潰されるのを待っている
....
大きなガラス扉
日焼けしたブラインド
貸店舗、の白い貼り紙
コンビニになりきれなかった
角の、たなか屋
殺風景な店先のコンクリートには
ただひとつ
小さな郵便ポストが生えたまま
舌 ....
雨が止みはじめた頃に、
傘を差しはじめてみた。
びしょ濡れになって傘の下、
僕は何かに守られていると強く感じる。
道の向こう側から、
少年が歩いてくる。
あの懐かしい長靴の黄色が、
僕の ....
{引用=
ひだ間 reeeeeeee 位(ぃ)の
いや、陽だまりのマリーと書いて 削除。
陽だまりの
縁側で じいちゃんが
俎板にのせ 愛を
IO(アイオー) 捌こうとしている
刺身 ....
「えくぼ」
六月の風にゆれる
さくらの葉っぱ。
よく見たら
ぽつぽつ 穴があいている。
虫に食べられてしまったのだろうか?
穴は どこかの虫の命を みたして
穴は みずみずし ....
コントラバスは 宇宙からできている
共鳴胴は スプルースやメイプルなど森の木々から、
弓は 草原を走る馬の尾の毛から
成り立っていて、
弓に琥珀色の松脂を塗り 弦に滑らせることによって ....
かしゃり と
とる
ひとたび記録し
絵を覗き込み
なにを撮り落としたのか確かめる
ぱしゃり と うつしている
そらをうつしては そらいがいをもとめ
うみをうつしては う ....
タラの芽を採りに
山に入ったら
先にあさるものがいた
トリ
野のトリ
トリにはかなわない
トリの歯型のついた
きずものを手に ....
真昼の田舎道に
裸電球がひとつ
ぽつんと灯っていた
こんなところに
こんなものをぶら下げた奴は誰だ!
裸電球は
太陽と競うようについてい ....
ふしぎなもので
空っぽに近いほど
人生は
重い
そんなことを遠くの風見鶏がいう。
おかげで
その夜
人間は初めて
魂を分かち合った
誰もが泣いた
泣かない人間はいなかった
ひとしきり泣いたあと
その罪の重さに耐えかねて
誰もが死んだ
死なない人間はいなかっ ....
気をつけられない花畑いっそ錯乱し
器に火を銀は狢にわたくしども
踏切残せ孫の代まで枯れ野原
葬式行われていたうちの近くコンビニできて
ガムの包みに花の種どちらさまの遺品
....
生きてるのって楽しいだろう
生きてるのって面白いだろう
生きてるのってすばらしいだろう
生きてるのってすばらしいだろう
生きてるのってすばらしいだろう
5つ書こうとがんばったけど、3つし ....
私の目に映るものの中で一番多いのは貴方
それは間違いないんです
だって本当に好きだから
一瞬でも目を離したくない
子供みたいな体温の
貴方の頬を両手で包むと
なんで ....
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