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  私がこの世に産声をあげたのは、一体何故
 であろうか?・・・十代の頃からその問は、
 胸中に芽生えた。あの頃、私の心の土壌に顔
 を出した芽は、現在三十歳を過ぎた私の心の
 土壌深くに根を ....
いつまでも続くような 
ひとりの加速道路を 
たらたらと運転しては 
サイドミラーをびびって覗き 
High Wayに入れなかった 

もし勝負の分かれ目があるなら 
合流前の加速時に  ....
チベットの暴動で 
無数の人々が血を流し 

四川の大震災で 
無数の人々が命を落とし 

僕の家の畳の部屋で 
今も横たわる祖母は 
三日後 
頭蓋骨に穴を開け 
脳の腫瘍にレー ....
転がりそうで 
転がらぬ 
歪んだ花瓶に生けられて 
まばらに咲いた 
ひまわり達 

打ちひしがれて、皺くちゃに、 
首を折って{ルビ俯=うつむ}く者。 

背丈を伸ばした頂で、  ....
 {ルビ赤煉瓦=あかれんが}の橋を渡る 
 傘を差した婦人がうっすらと 
 遠ざかる面影映る 
 Cafeの窓 

 四角いテーブルの前には 
 文学館で偶然会った詩友が 
 詩について ....
帰り道を歩いていたら 

  ぽとん 

となにかが落ちたので 
ふりかえった地面には 
電池が一つ落ちていた 

( 塀越しの小窓から 
( 夕暮れの風に運ばれる 
( 焼魚の匂 ....
平日、日がな部屋に篭り、息が詰まりそうであった。 
暗い部屋の雨戸の隙間から射す一条の光に呼ばれて、
ベッドから身を起こし、外へ出る。 


( 日を浴びて、空を仰いで、息を吸い込む ) 
 ....
ブリキのロボットはひとり
旅先の浜辺に{ルビ佇=たたず}んでいた 

羽織った黒いマントを 
浜辺の風になびかせて   


( 振り返れば 
( 浜辺には長い足跡 


拾った ....
幼い頃に広かった幼稚園の庭。大人になって訪れると
不思議なほど狭くなっていた。密かに憧れていた保母
さんは、ふたりめの赤ちゃんをだっこして。お腹の太
ったおばちゃんになっていた。 

年を重 ....
定年後 
趣味で油絵を始めた親父が 
キャンバスに向かい 
一枚の絵を描き直している

 さっ さっ 

と音をたてると 
窓辺から
午後の日が射すこの部屋に 
絵具の匂いが満ちて ....
疲れた顔したあなたの前に 
一杯のお茶を置く 

( そこにいてほしい 
( くつろいでほしい

長い間 
心に固く閉じていた 
{ルビ蓋=ふた}を開いて 
今までそっとしまっておい ....
遅刻すれすれの電車に駆け込み 
腰を下ろしてほっと一息 

気がつくと 
握りしめた手のひらにささる 
いつの間に伸びた爪 

ふいに
携帯電話を取り出し 
日付を見る 

( ....
酔っ払い 
どこまでも寂しくなる夜

赤くほてった顔でふらふら歩き 
電信柱に額をあてて寄りかかる 

辿り着いた
バス停のベンチにへたりこみ

夢に見る 
愛しき君 ....
{ルビ滑稽=こっけい}な自分の姿を{ルビ罵=ののし}られ 
哀しい気持で歩いてた 

帰って来た家の門の 
足元に置かれた 
ハロウィンの{ルビ南瓜=かぼちゃ} 

皮をくりぬいて 
 ....
遠い昔の{ルビ故郷=ふるさと}で 
おちんちん出して川を泳いだ子供の頃を 
懐かしそうに語るO{ルビ爺=じい}さん 

空の上からそっと見守る 
若き日に天に召されたO爺さんの奥さん 

 ....
もも うさぎさんの服部 剛さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
砂丘の花_- 服部 剛自由詩508-6-18
「_隣の薔薇_」_- 服部 剛自由詩508-6-18
「_ドリームランド_」_- 服部 剛自由詩1*08-5-17
「_ひまわり_」_- 服部 剛自由詩707-6-17
鏡ノ国_〜港の見える丘公園にて〜_- 服部 剛自由詩1007-5-30
秋刀魚_- 服部 剛自由詩14*07-5-18
(_空ノ声_)- 服部 剛自由詩807-2-13
碧いボール_- 服部 剛自由詩9*07-1-18
遠い鐘音- 服部 剛自由詩13*07-1-13
窓辺の花- 服部 剛自由詩14*07-1-12
お茶の時間_- 服部 剛自由詩19*06-12-5
冬の手紙_- 服部 剛自由詩14*06-11-25
碧い腫瘍- 服部 剛自由詩12*06-10-26
ハロウィンの南瓜_- 服部 剛自由詩15*06-10-20
滑走路_〜O爺さんとの問答〜_- 服部 剛自由詩7*06-9-28

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