すべてのおすすめ
布団のなかで
好きだった本や
好きだった歌や
好きだった人のこと
考えてみる
それだけなら電気はいらない
暗くなってもさびしくはない

人間の胃袋がまいにちふくらんでいる
それは比喩 ....
ただ一度
抱き締められた
その腕は

遠い日の
引き潮のように
わたしを
つれていってしまいました

ここにいる
わたしは
こい を
しているのですか

こい を
してい ....
花曇りの空に舞う胡蝶の
その透きとおった翅を 
欲しいと思う 

やわらかく笑う 
ということを覚えたのは 
いつの頃だったろう 

新しいピンヒールが
足に馴染まなくて 
ア ....
のこされた風の中
四月がやって来る
この思いをのこしたままで
新しい輪に入らなければならない
記憶を背後の倉庫に閉じこめて
残酷な月が始まる
すべての匂いや音や色が
われわれを呼吸困難に ....
あのひとは花を売るのをやめて
いったいどこへいったのか
わたしがそこへ訪ねていけば
ガラス張りの木枠の中
古いミシンが1台切り

道路の上の毛皮のように
カラスに喰われて
何もない、わ ....
私はピンクのハートを描きます

ハートは口紅で描きました

口紅は全部使い切りました

家の誰かがもったいないって

自分のポーチに入れる前に


あのお店で私は

ピンクの ....
なまぬるい水道水がでてくるように
母の
セリフめいた会話にみえかくれするようになったやさしさ
ささくれ
父の所在
定点カメラから送られてくる映像
兄弟のマグあるいは祖母のゆのみ
あるいは ....
ふり返れば
ずいぶん長い春だった
ということになるんだろ
誰でも実際には数日から5〜6年
長くてもせいぜい半世紀

保険会社の再建策を綴った白い封書が届く
居留守電話には彼からのメッセー ....
望んで望むべく
生まれて
今日まで
はぐくまれても
それは
結局
望ましい
あなただったのですか


望まれていますか
だれかに だかれて
狂っている間は
忘れても


 ....
またその話か…。

正直、私はうんざりする。何度同じことを言わせるんだこの人は…。私は、兄と一緒にほぼ絶望的な説得を続けていた。

私たちの言いたいことはひどく単純だ。足を悪くしたその人に、こ ....
もしも許されないなら 
この瞳を抉り出して捧げますから
貴方の薬指を飾る石にしてください
 
蝕まれてゆくのはいつも正常な意識ばかりで 
何かを伝えようとするたびに奥歯が軋んで
上手く ....
川沿いに歩いて ようやく
国道まで出た
ぼくたちは、しばしば
夜を迷う
ぼくたちには靴がなかったけれど
それはたいした問題じゃなかった
歩くべき道を
さがすだけの、夜を
迷っていた
 ....
私は尖っている

ある面はつるつるのまんまるなのに
いつも微笑んでいたい 
という願いが
そこにはある

ざらざらと大きくくぼんでいるところもある
このくぼみは
がっちり滑らないよう ....
支えあうのはたいがいにして
自立しましょう

追いかけるのはもうやめにして
掴んだ襟元からその手を放しましょう
そして自分の足で立ちましょう

三度の食事や給料日を待つも
はるか昨日の ....
無数の穴から噴出されるのは8倍に希釈されたカルピスである

薄口の白濁液が霧吹きから噴出され、辺りを汚す

無数の穴から乱射されるのは濃縮され尽くして形を持ってしまった言霊である

訳 ....
ある友は移動中のバスで吊り革に今朝もぶら下がり
車窓が雨に濡れるのを見つめながら
渋滞で出勤時間の近づく腕時計を見て{ルビ苛=いら}ついていた

もう一人の友は勤務先の病院で
昨日の眠れな ....
流されていく言葉の端にも
空の順列が
少しずつ結び付き始めている
この街にも人は零れていて
青でいっぱいになって、いつか身動きがとれなくなる

沈んでいけるのなら
そこに沈み込みたい
 ....
やわらかな
風が吹いている
丘の上の

さようなら

たくさんの公園と
澄んだ小川と
空き地と

苺の庭と
カブトムシと
サッカーボールと

さようなら



そう ....
今、あくびをしたのは誰だろう

今、勉強の途中で灯油を入れているのは誰だろう

今、ボブ・ディランのCDを聞いているのは誰だろう

今、足のむくみに気づいたのは誰だろう

今、明日は7 ....
東京は
私たちの隠れ家だった

誰も私たちを知る人などない街で
なにもかもを忘れたふりをして
ただのオトコとオンナになるための
狭くて大きな隠れ家だった

東京タワーも水族館も
 ....
金色の光が屹立する夜明け

決してどんなものにも

とらわれることのない

自由で満ち足りた空

刹那につながる

この限られた地球と無限の天球

この世界に共に存在することの ....
霊的だと言われた

精神が少し動いた

でも自分で引き戻したんだ

罠が多いんだよ

この世界は

落ち込んでしまわないように

気をつけて

時には遠回りしなくてはいけな ....
同居人が茶を飲みたいというので
ほうじ茶をあける
煎った匂いと
もっさり感に打たれ
枯葉の思考と
つぶやくぼくを
蓑虫に仮託して
小枝や枯葉を身一杯まとい
門にぶら下がって
押し黙っ ....
暴力は
暴力でしか
止めることはできない

ならば
おれたちは
ただ黙ってオルガンを
奏でようじゃないか
殴れらても
蹴られても
銃口を突きつけられても
ただひたすら
黙ったま ....
いつか
笑い飛ばせる日のために
一枚の部屋に絵を描いている
暖かい一日の始まりと終わり
そこに溶けていく人たちのように



降り積もる行き止まりに
立ちすくむ人を見ている
その背 ....
どうしてあなたがいるのですか

どうして私に光を射すのですか

どうして木陰の、あなたの隣の席を
私にくれるのですか

どうして希望を与えてくれるのですか

どうして星を教えてくれる ....
       封じ込めたい
       想いだけでは
       精製できない
       透明な水結晶

純粋でない核        宇宙との狭間
命を拒む冷気        気圏 ....
その指先に
凍れる紅をさし
頬の産毛を粟立たせ
きみは
街なかの雪に泳ぐ


手のひらで固めた結晶は
赤い目を探すうち
もはや雪でなく
氷の透明に変わっている


そんなにも ....
「タンバリンをね
買おうと思っているのよ

できれば
きれいな色がいいわ
菜の花色の黄色とか
桃の花のようなピンクとか

ターンターンって
飛び跳ねるような音が鳴ってね
パリョーン ....
私は今日あなたがくれた食べ物を食べた
あなたが買った音楽を聞き
あなたの運転する車に乗った

味わう舌は
足先のリズムは
助手席からの笑い声は

わたしのもの。

ぼさぼさの髪型を ....
七尾きよしさんの自由詩おすすめリスト(297)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
環境矛盾- ZUZU自由詩706-4-16
引き潮- とうどう ...自由詩36*06-4-14
花笑み- 落合朱美自由詩4106-4-12
四月のいる場所- 岡部淳太 ...自由詩16+*06-4-11
花売り- 篠有里自由詩5*06-4-11
ピンクのハート- ANN自由詩306-3-30
パーチー- モリマサ ...自由詩4+*06-3-13
saraba- 大村 浩 ...自由詩10*06-3-9
あかつきに死す- 阿麻自由詩16*06-2-21
継ぐ人- umineko自由詩12*06-2-19
破綻- 落合朱美自由詩22*06-2-19
朝の方へ走ってください- 望月 ゆ ...自由詩25*06-2-18
_- ANN自由詩6+*06-2-16
自立しましょう- 不老産兄 ...自由詩206-2-11
乱射口- たたたろ ...自由詩2*06-2-10
明日の朝も僕等は- 服部 剛自由詩7*06-2-10
空葬- 霜天自由詩1106-2-8
さようならと共に- 自由詩11*06-2-5
いま- ANN自由詩2*06-2-3
東京- 落合朱美自由詩32*06-1-30
ただひとつのリアル- ジム・プ ...自由詩1*06-1-28
君の中で静かに燃えているリアル- ジム・プ ...自由詩4*06-1-28
ほうじ茶- 太郎冠者自由詩4*06-1-27
暴力とオルガン- 大覚アキ ...自由詩406-1-27
一日は、臨界する空の- 霜天自由詩1106-1-26
この春- ANN自由詩106-1-22
結晶という方法- たりぽん ...自由詩6*06-1-22
紅と雪うさぎ- 銀猫自由詩11*06-1-20
踊り子タンバリン- 初代ドリ ...自由詩9+*06-1-19
弱者- ANN自由詩406-1-19

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