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今夜の月は
半分しかないのに
風力発電の三枚羽根に
砕かれている
居場所がなくて
ぐるぐると、さまようものも
照らし出されれば美しいのだろう
今日も祈っている

風車越しに月を掴もう ....
公園で蝉の骸を踏む乾いた音に
夏の日差しが醒めていきます

夏は生まれゆく季節ではなくて
燃え尽きていく黄昏だから
皮膚の下を流れるもののような色で
手の届かない場所へ
沈んでいくのです ....
行き先も知らない船から
紙テープを投げて
わたしは今日、生まれよう
別れを告げるために投げるのではなく
離れるために切れるのでもない
風に大きなループを描き
旅立つために

    ....
  曇る窓の先は雨
  バスの湿り気に汗ばむ
  ポケットのハンカチ
  フロントガラスをぬぐうワイパーの往復が
  息苦しさをリズムにのせようとする

雨の降るしくみは
学校で教わった ....
雪が来ないから だろうか
遠い対岸の君を思い出してしまう
風船のひもをつかむ かのように
手を繋ぎあった昼下がりのことも
雪虹を見た冷たい夕暮れも

   私の影は黒いよね
   青い光 ....
月は
硝子に描かれた設計図なのです
半透明に、透明に
あるいは暦のように

時は
暦の影絵
季節を待ちこがれた獣が
手に入れた花占い

君は
峠ではためく{ルビ経文布=タルチョ} ....
       封じ込めたい
       想いだけでは
       精製できない
       透明な水結晶

純粋でない核        宇宙との狭間
命を拒む冷気        気圏 ....
室外機 夏のプロペラ ぶんまわし 飛ぶんだいつか ビルのボルト引き抜いて
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