すべてのおすすめ
繭を羊毛を麻を綿花を紡ぐよに
するすると解けてきたのならいいのにね
糸巻き巻きを歌いながら
とんとん しゃー
とんとん しゃー
ひと目ひと目
一段一段
頭に図柄を描き
まだ ....
ネジをうまく回せたり
紐を間違えずに結べたり
ファイルにプリントをちゃんと綴じられたり
そんなことができたら
他にはなにもいらない
書くことも捨てていい
ぼくはまともに就職できるんだろうか ....
ぼくと直交するものすべてが好きなのだ
遮るものが弾き出す座標に抵抗して
鉛直する何かがあれば良いのかもしれない
古い団地の一階の北向きの僕の寝室
書斎でもありギター2本とキーボード
....
この扱いは不当だと
僕らは小さな胸を打ち鳴らし
大声で助けを呼ばわりたい
呼ばわってみた
自分が不当と悲惨の憂き目を見た
おお、ここにきて何が本当の不当か知る
あなたは不当を指摘で ....
麻の半袖ワンピースを
さっぱりと洗い
捨てる時を伸ばし伸ばしにしていた
サンダルに永遠の別れを一方的に告げる
風鈴は日曜日の新聞紙でくるみ
青いペディキュアを消す
扇風機の薄い羽根 ....
張り込みには、つぶあんよりも、こしあんのあんパンで!
こしてある分、きめ細やかに、些細な動向をも見逃さぬ!
頑張って頑張って…その先に何もなかったら?
だからこそ僕は何も言えずにいたのであり
昔、僕の好きだった作品に
絶望を確かめるという希望があると
それはいいが
もっとこう具 ....
はなしを食べたおかあさん
おとうさんはまだ会社にいる
ボクは画用紙にクレヨンをはしらせる
えんぴつでなまえのつづきを書いている
いろはたのしい
赤や青や黄色
た ....
ドアは開いたままにしておいた
大型の遺体処理装置が台車に引かれ入りやすくするために
小さな窓からレース越しに薄く幅を調整したLEDの光が差し込んでいた
朝だ!ピクセル形式に時間は感覚に標す。 ....
こそこそと 東急プラザ蒲田で開催していたコミュニティサークルで
勉強してることは秘密だったんだね サークルが閉鎖になってしまって
僕に相談しにくるまで 知らなかったよ
長い間頑張っていたんだ ....
旅のしおりを作るなら、最後の頁に、こう印字しておこうか。
〜旅のしおりを手放す時、僕らは本当の旅人になるのだろう〜
風に栞をはさみ
手をかけると
ノブは風化していた
脳りの白亜層に
つき琴は鳴り
ゆっくりと
蝸牛のツノは
五うんの
河を
{ルビ攀=よ}じのぼる
類語字典は灼き
ふむ草の ....
冷たい秋を後ろ手に閉め
火の消えた冬の部屋に入る
いま誰かが座ってたみたいに
ベッドシーツが沈んでる
窓の外は林檎山
赤い実がどこまでも続く
ああこれは夢だ
きみのSNSの写真だ
....
花が咲いた
わたしの頭に
きれいな花が
とりえのない
わたしに
とりえのない
あたまに
人は近づき
はなれていく
花に近づき
はなれていく
わたしは
わたしの名 ....
いつかどこかで彼女に許されたことがあったのだろうか
約束された自由から疎外されたまま生き続けることが
人生という名に値しないとしても
未完成が日々の完成である人生なんてね
小学生の頃から疎 ....
踊れパレードを
皆した身だしなみ
良い宵。酔うよ、いよいよ。
う~思い出せない。
なぜだい もおーぅ!
酔生夢死
僕はちいさな日常を積み重ね
彼女の愛を貯金して
彼女はこがねを貯金している
ぼくは 字が下手で絵も下手で
おまけにろくな詩もかけないのんだくれ
ほぼ一直線でレールもル ....
互いにスパークする宇宙で起きた出来事があり
誰も入り込めない花園の君がいていつか僕は叙情になる
面倒くさい真実ばかりがまかり通って
優しい嘘はにぎりつぶされて疑問ばかりが生き残る
レノ ....
汚された問いたちが
土に染み込んでいく
痛みは深く沈み やがて
冷たい地下水へ触れ
泉となり湧き出す
目を閉じ沈黙の小川が流れる
恰もきらきらと明るい
朝露の中で
岸辺に小さな花が眠る ....
「かけない手紙を」
かけない手紙を
くもにしたためたい
くもはながれながれてあの街へ
読めない本で
眠りたい
夢見の国はほろんで咲いて
さみしい人と
さかなになりたい
海 ....
天下国家を語っている女の部屋(ごみ屋敷)
とかいうことになっていませんか
新しい言葉どんどん増えてくの
楽しいね
楽しいかい
そして誰もわからない
メタ言語はさらに ....
音楽を聴く分析学的な時間が好き
きみと過ごす解析学的な時間
深く沈潜してゆく愛情にも似た雪のよう
罵られる騾馬のように時間が過ぎていっても
愛撫する隙もないきみと暮らしているぼくは
....
掛け算のように足し算のように、駆け抜ける足
玄関の眩しさに、なにか呟く玄人
夜の外には朝の月
目を瞑って、冥王星を見る
その日を記した日記、でか ....
今の信号右だった
直進の先には今まで通ったことの無い景色
いいように考えよう
目覚まし時計鳴らなかった
遅れて乗った電車には今まで乗り合わせなかった人達
....
この瞬間にこの音楽を聴けるのは生きている証なんです
ちょっとだけ仙境を垣間見てそれでもやっぱり現実を改革する生命なんです
誰かを愛する合間に沢山仕事をしたいのですね
余計なことばっかして罵倒 ....
ぼくは時間と空間を手のひらで表現できる詩人か
舞踏家か器楽奏者になりたいと思っているのです
ぼくは愛の不毛を説く説教師には決してなりません
どんな世界もちいさな愛の集積でできているんだもの
....
・
コーデュロイと10回唱えれば秋となる。
デュの発音、決して油断なさらぬように。
・
古着屋のお兄さん、元気かな。
首筋に、五芒星の墨の入った。
・
MA―1を着た ....
書きたいことが山程あるのか
書きたいことなど全く無いのか
どっちなのかが分からない
どっちだっていいんだと思う
今こうして生きている自分を
少なくとも受け止めて
死 ....
日々の中の身近で短い悲しみは
遠くまで続く長い日々と繋がっていて
見方を変えると、味方になってくれたりする
どうせ狂ってるなら詩人ぐらいが適当だ
アメリカは暫くは大変な様子だろうけど
妻は何時も歳時記をかたてに句をひねり
僕は使いっぱで夜金を稼ぎ汗をかくんだ
でも良いこともいっぱいあって内緒 ....
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