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カラスアゲハの
遠慮がちな青みかたが
なんともいえず爽快だったから
ぼくは急いで
シャツを脱ぎ捨てた
もしかしたら肩甲骨あたりに
あるんじゃないかと思って
見落としてきた空への切 ....
固く
手と手を結び合って
地上へと落下していく
ダイビングみたいな
加速度で
八月は
僕らの肌を
隅の隅まで染みわたる

皮肉にも
僕らはさほど一途じゃないし
さほど薄情 ....
忘れたいがための
白砂に

手は、
わたくしの手は
ひかりを持て余すことだけに
精いっぱいでした

乱反射、のもたらす
甘くも厳しい
まやかしを
上手なことばで
見送れなく ....
まだまだ冷たい春風のなか
緑は空を探しはじめる

それがやがては
海のように満ちてゆくのを
なぜだかわたしは知っていて
そのことが
解く必要のない不可思議であることも
なぜだか ....
物語が
生まれ続けるということは
終わりもともに
在り続けるということ

季節がひとつ立ち退くことで
つぎなる季節へ進めるように


歓喜が
終わりなきものならば
その裏 ....
鉄くずが
泣きやんだ

そんな
気がした夕暮れだから
昔ばなしはおしまい
今日はおしまい



踏まれた枯れ葉が
くすっと笑って飛んでった

きっと誰しも
そうや ....
指のさき
雪がひとひら、消えました

わたしの熱を、あら熱を
かくまうように
消えました

うなずくべきことなど
何もないけれど、
わたしは確かに
うなずきました

す ....
この手が
届かずにおわった物事ほど
忘れがたいのは
なぜだろう

それゆえか
届いたつもりの物事さえも
本当は
届いてなど
いなかったのではないか、と
思えてしまう

 ....
雨とよばれる
雨とはちがうそれを
よける隙間も
したう境界線も
本能のなす
川かも知れない



浴びていることを
浴びせてしまうような
無知なる無知の
さらなる先 ....
剣、と
よぶのを避けたくて
声はひとつの
武装と知った

ちいさな胸を
軋ませてゆく重みが
町だとするならば
すべての指が
ともされる


祈りのなかを風は、
振り返 ....
さなぎがさなぎを終えようとする

待ち受ける憂いの数々は
渦を巻く歓びのなかで
やわらかに
刃となる

饒舌なのぞみはいつも
逃れるすべを根絶やしにして
油彩画はただ
鱗粉にま ....
あの日 は もっと
懸命過ぎていた ような

だから
とっても よく覚えているわ

風を




気のせいかしら

いつの間 に

気のせいかしら

和らいだここち  ....
まどろむ海月さんの千波 一也さんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スカイ・フィッシュ- 千波 一 ...自由詩10*10-8-11
スパイラル- 千波 一 ...自由詩3*10-8-5
砂時計- 千波 一 ...自由詩2*10-6-5
穀雨- 千波 一 ...自由詩4*10-5-9
遙かに- 千波 一 ...自由詩1*10-2-26
おしまい- 千波 一 ...自由詩6*10-1-25
ロスト- 千波 一 ...自由詩21*10-1-6
ゆりかご- 千波 一 ...自由詩2*09-8-30
はじまり- 千波 一 ...自由詩13*07-7-27
ネックレス- 千波 一 ...自由詩11*07-6-27
十三夜- 千波 一 ...自由詩12*06-9-28
和らいだ風に宛てて- 千波 一 ...自由詩5*05-9-26

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