すべてのおすすめ
魔法はいつか醒めるもの
それも残酷なタイミングで
少女時代の楽しいお茶会
永遠に続くはずだったのに

甘いお菓子たちの余韻が
不意に舌先から消え失せて
一緒に王子様の噂をしていた
乙女 ....
          両指先で 
卒寿を過ぎた ひたいを 撫で
   深くなった 皺を 揉む

      なんのことはない
        臨死の岸部が 
  さざ波を 打っているのだ
 ....
私の部屋にテレビが入れられると
彫刻家も入って来て
ショックだった
甘すぎる彫刻家に
肉を食わせて懐柔すれば
調子に乗って恋人の
シイちゃんまで連れて来て
いい詩に反対する

宇宙で ....
また春がきた
あたたかな陽光に
透ける新緑

新たに芽吹くものたちの息吹き

生まれかわることのない

私のまわりで
霧雨と、海の匂いと薄い雲
みどりの針
風向きを解いている


世界は、計算するあてもないかのようです
厳しい風雨に擦れた跡を渡ろうとすれば

みどりの針がいっそう震える
道を忘れたの ....
光が交差する
クランクを曲がる、一光のバイクが
夜のうねりになって疾走する

テールランプが夜景に溶け込む頃
シグナルは赤から青へかわる
ホイールの芸術的な回転が
少年の目に留まる

 ....
雨が近づくと
植物の匂いが強くなる
それはまるで
隠す気のない事後のようで
私は好きになれない
(きっと
罪悪感の裏返しね)

彼の車に乗って
高速を使い海へ向かう
やがて雨が降り ....
闇の中で白い背中を
反り返らせていた君は
この夜が明ける前に
大人の女になってしまい
すっかり明るくなる頃には
どこか遠い林の中で
樹液を啜っているだろう

君と初めて出会ったのは
 ....
そらいろのくるま
にのって
あさがたの
やわらかな
ひのひかりのなか
ぼくたちはいこう

ぼんねっとにひかる
きのうのあめつぶが
さわやかな
くうきのなか
う ....
無だけだった
光も音もなにもない世界
始まりはだれも知らない
気の遠くなるような時間だけが流れる

*

今日は平日だが、代休で感覚的には日曜の気分だ
余り良い気分とはいえない
明日 ....
行き先のことはわからない
水中で俯瞰する 沈んだ街
絶え間なくぶくぶくと
光にむかって昇っていく

義足をつけて歩く人魚が
満員電車に身体を押し込み
やがて泡になるまで
探す かつての ....
知らなかったなぁ

囓るまで皆同じだと思っていたよ

君が居れば

僕も居る だね

あそこの人は縦長だね

甘いも渋いも

知らなかったなぁ

あの人は金メダル

ま ....
曇りの日に海へ行った
空も海も灰色なのに
仲介者の努力も虚しく
いまだに和解は成立しない
その国境線は水平で
欠けた世界の端から端までを
頑なに切り分けようとしている
曖昧だが根深いライ ....
紙を破いたら
鳴りやむことを知らない
何度も何度も波が
静脈から動脈に往復する

黄色の傘を置いて
小さな傘を置いて
歩いてきてしまった
わざと忘れてきてしまった

日常は全然ゆる ....
それから空は夏雲湧き立ち、風は川を越えて丘を越えて、それから線路を越えて団地を越えて、それからあの家の窓を抜けて、あの白い壁の部屋をぐるりと回る。部屋には檻があって虎がいて、虎は檻の中で待っている。誰 .... 鹿いた

鹿いた

せんべえ

あげた

せんべえ

せんべえ

寄ってきた

つんつん

つんつん

寄ってきた


でもなぜだろう

せんべえ屋さんに ....
私にとって
行列は
{ルビ皺=しわ}のようなものだった

黒く
そして蒼く
一段落のきれいだ

打ち付けられた
山肌に雪崩れる
そこが しずかだ

気になって来てみると
最後 ....
夜は来て
わたしたちは眠った

愛と またべつの愛とのへだたりや
手が届きそうな不幸
甘いざわめきと
ぺかぺかの看板


星の位置がちがう、
と起き出した
あなたの
頬が氷 ....
冬の遅い日の出に染められた雲
青白い夢間の悲しみに落ちた火種
見上げても見上げてもただ冷たく
網膜に暗い紫の影を落としては
眼孔から骨の隅々まで音叉のように
十二月の痺れを伝えるだけ

 ....
大学に居着いた野良猫のチャッピー

理系の癖に高校の全国実力テストで現国全国1位だった君

わたしの事も野良猫のチャッピーの事も書かないよとあなたは言った
結構繊細だよね。

わ ....
🍎 頬杖 

{引用=言葉は心を越えられないこと知っているのに
心が言葉を越えられないとうつむいてみる
それが
林檎のように沈んでゆく}


🍎 なり損ねた夜

{引用=夜十一時過 ....
若いときは

エネルギーが散らばりすぎてて

あたまやこころでわかっていることも

使いこなせていなかった

もっと大切なことがあるってことを

じぶんのなかにしか見出だせていなか ....
命を全うするという受動的な態度は嫌いだ
命は全うさせるものだ

命は尊いと決めつけるのは嫌だ
命が尊いと実感できるかは自分次第だ

論理的な思考よりも信念は誇り高く
アクションは概念より ....
静かに祈っているのに落ち着かないよ

なにしにここに祈りに来たんだ

諸行無常のスローモーション

日常をひとと関わり生きていく

なのに孤独だなんてまったく失礼だろ


深かっ ....
早朝の駐車場
誰かが捨てたごみ袋を丁寧に
カラスが広げている
コンビニ弁当の容器や紙クズを
ひび割れたコンクリートの上
器用に嘴を使って


秋晴れの清々しい空の下
目ぼしいものはな ....
手稲山の頂辺りに白いものが見える
――書置き 今朝早く来て行ったのだ
見つめる瞳に来るべき冬が映り込む
雲間の薄青い空
氷水に浸した剃刀をそっと置かれたみたいに
張り詰めて でもどこか 痺れ ....
「希望」が足りないね、と小さくレジで笑われた。
小銭の中には 絶望がびっしり入っていたので
安心していたのに、「希望」が足りないせいで今日
もごはんが買えない。
 てっとり早く生きるために、 ....
{引用=ひび割れ}
雨音は止んだが
雨はいつまでも
乾くことのない冷たい頬
満ちることも乾くこともなく
ひび割れている
  悲しみの器



{引用=天気雨}
泣きながら微笑むあ ....
母さんがせっかく作ったんだ食べて行け

父のひとことに逆らえず
しぶしぶ食卓についた君は
スープを一口
口に入れると
涙をこぼし
絞り出すような声で
ごめんなさい
と言った

 ....
背を向けた時計との会話
雨のむこうの夜は赤く
音の径を
少しだけ照らす


指の鋏で
切る仕草
切りたいものを
切れない仕草


溝が 淵が
永く暗い 一本の ....
◇レキさんの自由詩おすすめリスト(160)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
リアルの国のアリス- もとこ自由詩19*18-5-8
失_題(X)- 信天翁自由詩318-5-7
寝入って仕舞った様だ- 間村長自由詩418-4-25
切り株の歌う- Lucy自由詩11*18-4-17
防護林- 渚鳥自由詩4*18-4-16
By__Design- 暁い夕日自由詩10*18-4-15
隠花植物- もとこ自由詩21+*18-4-15
くちなわ- もとこ自由詩1718-4-1
そらいろのくるまにのって- Giovanni自由詩18*18-3-11
エンドレスドリーム_ZERO- 長崎螢太自由詩3*18-3-5
沈む街- 青の群れ自由詩718-3-5
不揃いの林檎達- 暁い夕日自由詩2*18-3-3
Lean_On- もとこ自由詩1618-3-1
こたえのない曇りの日に- 唐草フウ自由詩6*18-2-19
幽霊と虎- 片野晃司自由詩1918-1-1
鹿いた- 吉岡ペペ ...自由詩417-12-30
鎧灯- 石川湯里自由詩217-12-24
星の位置- はるな自由詩517-12-24
時間外- ただのみ ...自由詩6*17-12-24
ねぇ_チャッピー- 鵜飼千代 ...自由詩12*17-12-23
落ちたりんごを拾うように_(2017)- AB(な ...自由詩9*17-12-21
感情>霊的な見えない世界- 吉岡ペペ ...自由詩517-12-16
シシャの余韻- 狩心自由詩417-10-31
コノヤロウ- 吉岡ペペ ...自由詩217-10-30
ルールとマナー- ただのみ ...自由詩9*17-10-21
白髪の朝- ただのみ ...自由詩14*17-10-18
希望- 為平 澪自由詩317-10-17
秋の雨/感傷として_五編- ただのみ ...自由詩17*17-10-14
ミネストローネの秋- Lucy自由詩17*17-10-13
ふたつ_離れて- 木立 悟自由詩317-10-13

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