詩の言葉で魂を
ひだかたけし

夜、寝る前になって
やっと止まる原因不明の嘔吐感
医者はばんばん薬を処方し
私はばんばんそれを飲み
そうして実は気付いている

吐き出したいのはこの魂だ
上手く吐き出せない現状に
吐き出したくて吐き出せなくて

だから詩で吐き出してみる
祈るように唯祈るように
詩の言葉で吐き出してみる

)今日の夕暮れは
)見事に青い宇宙の夕暮れだったと
)道行く銀の車輪の照り返しが
)やけに眩しく美しかったと

詩の言葉で魂を、詩の言葉で魂を







自由詩 詩の言葉で魂を Copyright ひだかたけし 2020-10-12 21:51:57
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