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ほそく
だけどまわりの庭木よりたかく
そよいでいる
白樺の梢の辺り
黄ばんだ葉の疎らな繁りにふと
青いまま
いくつか
乾きながら
さわさわと光にそよいだころの
面影を残し


 ....
ユトリロの白の時代の終焉は
小さな教会を過ぎ
角を曲がれば
景色が変わり
曇りかけた空 薄暗い白壁が
もう見えなくなっただけのこと
かもしれない
道を挟んできょうかいと向き合い
キャン ....
葉っぱが熟して沢山実る
烏がかあかあ笑ってる
子どもがあれこれ考えながら
落ちた葉っぱを拾ってる
落書き帳に貼りつけて
色鉛筆でなぞってる
赤青紫黄色に茶色
真っ白な紙に紅葉が実る
赤 ....
違う心を持った太陽と空と雲
仲良しになったり喧嘩したり
きょうの雨は誰が悲しくて泣いているの
光がみえないから太陽さん?
青がみえないから空さん?
二人に意地悪したのは雲さんなの?
ハンカ ....
雪を待つ私の
胸元にはロケット
合金が一瞬で物語る
季節の走馬灯のように
大好きな白いアネモネが
十月に殉じたことを
解放されたね
そっとささやいて悼む
風のなかあんなにも自在だった花 ....
生まれてきて
その時に寿命を告られ
生きてゆく
それは秋の日に感じること

冬が来る前に
毎年告げられる言葉

来年も生きていられるのか
誰も知りはしない

もうすぐ正月がきて
 ....
白い声の頬杖つき
浮遊する無数の魂を
青い宙天で愛でている

[冬ノ雷鳴ハ未だカ 、 冬ノ雷鳴ハ ]

白く輝く乳房の波打ち
巨大な眼球回転する天に
聳える石垣の隙間の住家で
夏の青 ....
           

 あなたは夏をみる人だ
 うつむいたレースのカーテン越しに
 あなたは白い夏をみるひとだ
 窓辺にもたれながら、口をすこし閉じて

 
 花模様のレースの ....
母猫が事故死して母乳の味を覚えることなく、
共に産まれた兄妹が運ばれた行方も知らず、
ただ何となく頭を撫でてくれる手を信じて、
呼びかけてくれる瞳の輝きに返事して、
春はご主人様たちと ....
ハトが二羽歩いている
なにもない場所で
なにか啄みながら
啄まずにはいられない
生きるために
地べたを歩きまわらずにいられない


うまく歩きまわるには
首をふり続けずにはいられない ....
詩集が取引される市場の
絨毯が敷いてある休憩所に
サイダーを飲みながら寝そべる
脇にはさっき買ってくれたお客さんたちと
カフェラテと誰かが勝手に名前をつけた猫
もう売り場に戻らないと店主に大 ....
わたしの舌に、消えない火傷
あなたの魂を舐めたとき

廃屋のような体に、光る痛み


もし、あの青い林檎をもいだなら
神はわたしの性を奪い
燃えさかる海に放るだろう

わたしは赤く ....
あの時欠けた皿の中に
零れる程に盛られた言葉の山


ひとつひとつが愛おしい
そのすべては
あなたであり 君である


失われた言葉の行方
見失った誰かの胸の内も
 ....
「その炎は陰影でしかない」
そう言って私の指先を吹き消した
あなたこそが、明かりを灯したというのに
たおやかさは無機の温もりを織り上げて
巻糸は摩擦熱を怯えて逃げ惑う

潮流の回遊に永劫の ....
大人になると嘘つきになると
思っていた

正直に生きようとして
棘だらけのつる薔薇みたいに
剥き出しの自我を絡めあい
傷つけあった

あなたとわたしは同類

どうしようもなく我儘で ....
あなたがいないと
この部屋の温度は少し下がる気がします
特に冬は辛いです
だから温めに来てください
お手透きの際に
出来れば今すぐ
この部屋を
白く細い指の様な光の線が、つぅぅとガラス面を掠めて
闇の中につらつらと水滴が垂れる
窓ガラスは、鏡となって
幽鬼の様なわたしの顔を映す

ざぁっと、広がっていくような雨の音が
わたしの意識 ....
あらかじめ充たされた{ルビ紅葉=こうよう}の場所は
ただ ここに ある
風に吹かれていることにとらわれず
枯れ葉になることにとらわれず
ただ ここに ある

蛇口をひねれば水がでる
その ....
筆絶した空に浮かぶ星は、
迷路をつくるかのように、
地に落ちていった。
私はその落ちた星たちを、
拾い集めてことばをつくった。
死にながら生きていたことばたちは、
息をしながら低く輝いてい ....
冷たいコンクリート
吹き荒ぶ風

何処か心地良いのは
温もりを 信じられるから

何処か心許ないのは
温もりを 信じきれぬから

それでも
切れぬ糸を 紡ぎ続けたら
何かの文 ....
あの踊場へ落っこちた心

禁酒を破った頭、くらくらして
窓からぐっと手を伸ばす
亀虫の死骸が畳に転がった

白いのに暗い部屋
生乾きのパジャマの臭い
花瓶に生けたおとうさん、おかあさん ....
好きな人がすべてだった
彼の言う言葉一つで世界の色が変わった
あたしが今いる暗い部屋も
目を閉じれば桜だって咲き誇るだろうに

それくらい不安定な世界で生きてる
誰かにすがりついて泣いたっ ....
少しだけ遠退いた
あまりにも幸せすぎた日々と
ゼロ距離すら保つ事無く
自分の聖域を荒らしていく 日常


昨日は何も無い良い一日で
今日はあれこれあったけど良い日だった


 ....
普段はつけずに眠る
豆電球の明かりを残した

それを月に見立てたら
荒んだ胸のうちも
いくらかは
和らいでくれるだろうか


この開きやすい扉の鍵は
まだ 開かないでいる

こ ....
 あかい傘ななめに濡れた路をながれ
 雨音のつめたさに背中を欹てながら
 遠景へ漕ぎ出して傍の違和をぼかす
 迷い鳩に差し伸べた手の仕草の嘘を
 街路樹の間から無言のまま見つめる
 おんなの ....
夜の帳おり
扉が開いていく
次々と開いていく
が、
何もない
真っ白な虚、真っ白な虚
みっしり充満するばかりだ
俺は恐怖に襲われ
恐慌の際の際で
時の矢となり
疾駆疾走しながら
 ....
 溢れる海の{ルビ思想=おもい}を
 透いた生命の鼓動にのせて
 ぼくはきみに語りたい
 {ルビ灼=あつ}い 熱い視線の息吹に恋い焦がれ
 ひとり 沈んでいった人たちのことを
 ふるえる ....
車の中のあなたは雨 避けがたくとりとめもなく

一つの今と一つの場所が移動する 相づちは質量を残さない

「モノローグ」そう題された つめたい彫像として心臓まで

こと切れたままのラジオ  ....
私は風が好きだ




向かい風の激しい風に向かって歩くとき



髪も乱れ、目も開けられないけれども



その風に向かって歩くのが好きだ






 ....
探すつもりもなく
期待もなく見上げた空に
おもいがけなく大きな月を
見つけると
不意を突かれて
涙ぐみそうになる
今日は満月でもないのに
晴れた夜空に低く浮かぶ
大きな月
死んだ人の ....
田中修子さんの自由詩おすすめリスト(868)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
青いままで- ただのみ ...自由詩11*16-11-5
春は皮下に萌す- はて自由詩5*16-11-5
スケッチ- 小原あき自由詩5*16-11-5
雨の理由(わけ)- もっぷ自由詩216-11-5
東京_#3- もっぷ自由詩316-11-5
晩秋- レタス自由詩416-11-4
フルサト- ひだかた ...自由詩516-11-4
夏をみる人_- 白島真自由詩22*16-11-4
白猫語り- 為平 澪自由詩7*16-11-3
歩けや歩け- ただのみ ...自由詩14*16-11-2
- 深水遊脚自由詩2*16-11-1
火のように- 印あかり自由詩12*16-11-1
満ちていく- 葉月 祐自由詩3*16-10-31
◎救済の作法- 由木名緒 ...自由詩6*16-10-31
同類- Lucy自由詩13*16-10-30
来る冬- 向日葵自由詩216-10-29
雨の鏡- 水菜自由詩13*16-10-28
続_秋の蛇口- 白島真自由詩13*16-10-27
筆絶した空- あおい満 ...自由詩1316-10-26
何もないところから始めよう- 藤鈴呼自由詩2*16-10-26
いのちの踊場- 印あかり自由詩516-10-26
地下、遠恋- ときたま ...自由詩116-10-25
『どんな日が来ても』- 葉月 祐自由詩3*16-10-25
部屋の中の満月- 葉月 祐自由詩4*16-10-25
芝居- ただのみ ...自由詩8*16-10-22
底抜け舞台- ひだかた ...自由詩416-10-22
ぼくの内側から崩れていく海- 白島真自由詩21*16-10-20
ダブルスライド- ただのみ ...自由詩15*16-10-19
- 薫子自由詩116-10-19
月に- Lucy自由詩8*16-10-18

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