なぜだろう
わたしたちはこんなに熱いのに
まちはまだ冬をしている
あんなにしろくふやけてしまって
あれじゃあ型もとれないね
あれ、
それは
わたしのことですか
ナッツみたいに香 ....
あなたがあなたのかたちをしてわたしに向っている
こんなにそのままだらけの まちに 何が
必要だろう
ビルをぜんぶたおして もぐらたちは
みえない目を かざるための
はでな眼鏡を 買いに
 ....
朝の六時に開けたカーテンを夜の六時に閉める。正しさを追って、(正しくないことばかりをおこないながら)、たどり着くのは圧倒的な現実だ。たとえば紅茶を淹れるまえにはポットおよびカップをあたためておくこ .... みどりを選ぶつもりが赤い服を着ている
たいていは朝がくるまで眠りにつけず
日を高くしてまぶたが垂れる
走ってゆくつもりが
いまだにはだしを気にしてかくれている

さまざまのいきぐるしさ ....
どんなふうにしてか
わからないがそれほど悪くない朝
カーテンがわずかにめくれている
白線をたどるように一日を思い描く
そして、
あなたのことをもうそれほど好きではない
それは意外なほど ....
そうしてわたしたちは眠りについた
朝、
無遠慮にかたちを引きずりだす光にまみれながら
疲れきって でも
ほっとして
役目を終えた靴のように萎びて
ひとつも
うまく言えない気持のする
2月
ぼうと立ったまま

こころのなかで
頁を繰って
見つけます
いとしいかわいいやつら

あなたはもうあなたになりましたか
森の手前でと ....
飛ぶときに必要なものがあるとすれば決心ではなくて、飛んでいる「当然」なのだと思う。決心なんて、どれほどもろくて役に立たない(でもそれなりに美しい)だろう。
娘が壁に手を置いて、しゃんと背をのばし立つ ....
許されて溢した水の それ以上逃げようもない泡の内側 群れからはずれた ひつじがいっぴき
光に打たれて たっている
かなしいでも
誇らしいでもなく
ひつじがひとり たっている
まるく くらい 影をおとして
ひかりがひつじを 打っている
 ....
押し引きをして
思うような音をみせてごらん

ひらいて ひらいて ひらいた果てに
あるのが
かなしい蕾だとしても
つかれるには まだ早いから
思うような色をみせてごらん
できるよ、 ....
だんだんと
忘れたように
白くなる手足をして
朝 晩 かまわず
ひとを待つのは

あさましいことと思いながら
紙のような心に
置いた石ひとつ
どうにも平べったくて
転がることも ....
朝で、
きみの床に光が当たっている。

しずかな街は
すこしずつ意味を手ばなして

もうすぐ、見られるようになる。
わたしたちの床にも
光の当たるところを、見られるようになる。
 ....
明日がすぐそこまで来ている
ので
逃げるために意味を吐きだした
4種類の喧騒がもやもや迫ってくる
このまま一日が終わって、その次の一日がはじまって終わって、またその次の一日を過ごすのもいいかなと思う。分厚い鍋あたたかいスープ、開閉を繰り返すカーテン。いいかなと思う、思うけど頷けない。黒い、新し .... 金属質の
部屋に座って
わたしが数をかぞえている

歯や髪や肌は
ただの歯や髪や肌であるのに
女 がぴたりとはりついている
脚にも喉にも唇にも

これより先は
数えるだけ失う ....
とうとう手足は煮詰まって
かたちをうしなったうす甘い部屋で名前をつけている
のら猫、のら犬、野良の恋
そして
名付けたそばから忘れていく
どうでも良いことのように清々しく
たまにあらわれる
ちいさい鬼たちには
うそを言いなよ
忘れてくれるから

それともなにも言わずに
砂糖まぶしの夢を見るかい
いつまでたっても鳴らない手を
かわいい鬼たちがみつめてい ....
夜はぬかるみ
家のない鳥たちは
飛び続ける
(落ち続ける)

指差して灯るのは
あかるいのは嘘ばかり
やさしくて生ぬるい

半分のからだを
半分の誠実で包み
越えようとした
 ....
息は吐くそばから冷えて
凍った頬をもっとかたくした
ちっともこわくなかったよ
死ぬことも生きることも
きみがいないことに比べれば
愛をまに受けて 焼けていく
わたしをみて
かける言葉がなんにしろ
それさえも まに受けてしまう

見える ほとんどすべてのものは 焼け
ドーナッツの穴だけが
残った
猫の寝息は
眠りの根
夜もよろめく四つ脚お化け
可愛い蛙は冠おろし
月をまるめてまたあした
雨樋は 壊れているので
わたしたちは
きちんと運ばれることができません

愛してさえいれば
正しくなくても
許されると思っていた
傲慢でも

思っていた
ひとつも本当でなく ....
おおきな鉄の
かばんは
おもい
かばんのなかには
かばんのかたちの
空間が
ひとつはいって
いる

よってたかって
見つめられた
少女や
きれいに
彫られた蝶などが
ま ....
もうそろそろ忘れそうだ
ビールみたいな笑いかた
肌をとおして香る骨
影の落ちる鎖骨の深さ
忘れそうだ
わたしが
どうしてあんなにかなしかったか
夜で、道は乾いている。
わたしたちは不足のないつめたさを、それでもまだ足りないと言いながら
物語を探している
足のない椅子とか、
黒鍵だけのピアノとか
白鳥の子でも、アヒルの子でもない、 ....
すぐに壊れてしまう街をつみあげて
あたらしい街を構えるが
それもまたすぐに壊れてしまう
人のいないすがすがしい街が好きだから仕方ない

罪のない言葉で誘ったので
言葉は罪だらけになって ....
右手を動かして
左手を動かして
心を動かさない
息をしている
つめたい夜だ

わたしがいて
あなたがいない
壁のない部屋で
月はかたまる
つめたい夜だ

身体を横たえて
 ....
陽当たりがいくら良くても 部屋は部屋 風は吹かぬがあなたもいない 大事なことを 言おうとして
君をみている
半分顔をかくして
君は笑ってる
ひかりのなかで踊っている
影が踊っている

大事なことを
ひかりのなかで
思い出のようになりながら
君 ....
はるな(1722)
タイトル カテゴリ Point 日付
土曜日自由詩215/2/21 11:02
現象自由詩215/2/20 8:55
六時、現実、寝息散文(批評 ...315/2/18 20:05
いきぐるしさ自由詩415/2/18 19:47
白線自由詩515/2/12 7:37
眠りにつく自由詩715/2/6 10:42
自由詩1315/2/4 14:51
当然のこと[group]散文(批評 ...1015/1/19 10:47
短歌215/1/19 10:25
群れからはずれた羊が一匹自由詩1115/1/17 10:11
かなしい蕾自由詩215/1/13 0:21
石を置く自由詩915/1/13 0:17
自由詩915/1/5 10:54
裸でガムを噛む自由詩214/12/21 9:16
、・散文(批評 ...114/12/15 20:45
金属質の自由詩214/12/15 19:59
こちこち自由詩114/12/11 22:20
いいなよ自由詩114/12/11 22:10
半分のからだ自由詩314/12/9 23:25
凍った頬自由詩414/12/9 23:18
やけのこり自由詩414/12/8 21:17
可愛い蛙のうた自由詩314/12/5 0:35
雨樋自由詩214/12/5 0:30
鉄のかばん自由詩514/11/29 6:51
ビール自由詩514/11/26 20:54
引力自由詩514/11/24 18:55
右目自由詩3+14/11/20 4:13
月がかたまる自由詩314/11/20 4:07
部屋短歌414/11/15 14:41
カップル自由詩2+14/11/14 5:35

Home 戻る 最新へ 次へ
2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 
0.12sec.