たらればの串刺し「100円」
ちょっと待て なくてもいい様な嘘を強請った

濡れたまま転んだからね血が出ても気づかないまま走りつづけた

わーいわたしにぴったりの花束だ青くて赤くて白でみ ....
どうしたら死んでいけるかわからずにすり潰されて夜まだ三時 わたしはとびうおだったので
まばたきもしなければ
泣きもしないし
空腹のために蹲ったりもしない
愛のために飛んだりしない
跳ねて すべりおちる
生きることだけをする
そして ぜったい ....
卵がない
と言うのとまったく同じ重たさで
愛してない
と言う
君は
軽やかに靴を脱いで
眠りはじめる
鳥たちは
詩の滅亡、と言う
巣の作りかたを忘れてしまって
帰る場所がないの ....
結び目の緩いところで待ち合わせ
よごれるつもりでした恋だから
つつじが咲きはじめた、早い木はもう満開。
ことばが出てこない。
むすめはきちんと学校へ通っている。(新学期初日は、自分で選んだあたらしい靴下を履いていった)
冬には乾いて音がするようだった頭 ....
そしたら
遠まわりをして、
ゆっくりと忘れていこう

したことのすべて、
思ったことのすべて、
何度でもおなじふうにするしかない
春のすべてを

すみれ、れんぎょう、えにしだ、は ....
あしたから春です
という宣言がされ
そこかしこで煙があがった

すべてを語ろうとする僕たちは
不足を抱えることになり
かろうじて嘘ではない かもしれない
くらいの言葉で
このほそい ....
そうなってしまって初めてわかるということがままあるのだが、春が来ることもそうだ。それは毎年決まって来るのにね。そしてそのたびちょっと絶望する。

今年のお誕生日には、姉といもうとが花を贈っ ....
肥満だ肥満だ
着ていく言葉がない
終わろうとする冬を
あらゆる手で引き止めながら

誰かを信じたわけじゃない
思想を委ねたわけでもない
すべては嘘なのだから、
いちばん機嫌の良い嘘 ....
夥しい情報のなかで
恋人の鱗を逆撫でる
もうなにも伝えることはない
もうなにも受け取らない
深く 痛く 刻んだのに
夜の度忘れて泳ぎ出す
つやつやの犬はコンビニの手前の曲がり角にいる。もちろん曲がり角に建っている家で飼われている、という意味だ。朝はカーテンの隙間から外を覗っていたりする。50代くらいの男性に連れられて散歩する姿も .... ホルモンの乱れが、というかふつうに生理前とか最中とか、ほんとにもうこれでおしまいだってくらいに落ち込んでもう生きていてはだめだ、ほんなのわかりきってるだろ、それなのにここまで来てしまってさーという .... バターの日
強ばった手足に蜜を塗り
小鳥たちに愛を与える

ナイフ、なにも
切らないでいられるうちは
美しく澄んでいて

でもわたしたちには生活がある
パンもバターも熊の夢も ....
軽くて暖かそうなコートを一枚着て歩くひとを羨ましく見ながら、厚ぼったい、そのくせ風の通るような洋服をなんまいも重ねてぎゅっと縮んで歩いてます。
二十日間も雨が降らないで、ぱりぱりと乾くような空気 ....
熊たちは夜をかみ砕き
蜂蜜の朝を得た
意味の羅列を踏みこえて
あたらしい夢をみるんだ

配管 像 通勤ラッシュ
茜色 ポリタンク 出されない葉書
僕の隣は空き続ける
なされなか ....
遠くまで
悲しみを はこぶのに
蝶をつかった

少しずつ
少しずつ
悲しみをちぎっては
蝶たちの背にのせた
けれども
かなしみは もう
重すぎて
蝶はみな とべなくなった
 ....
明日
走って行く
風のつめたい方へ
呼ぶ手もないのに
走って行く
擦り減らして
擦り減らして
走って行く
うまいこと 体を置き去れれば
もっと軽くなって
走って行く
そのうち ....
そして、見知ったような街で生活している。
すべての箱を開けて、埃を拭い、それなりの場所に配置して、箱を潰しきるのには5日あれば十分だった。そのあとは右のものを左に動かしたり、左のものを上へ持ちあ ....
風がいよいよつめたくなってきた
頁をめくるときがきた、と君が言う
ぼくは12頁めの一行めを読む
愛してくれるなら誰でも良かった
乱丁だろうか
次の行は暗く潰れて
愛して良いならだれ ....
いくつかの枝葉をのこして、花を切っていく。もっと沢山の花を咲かせるために必要な処理だ。
そして、わたしたちはまた違う街へきた。

これまででいちばん短い期間での引越しだった。短い春と長い ....
あらゆる全部に値札がついて
かんたんに花をつむこともできない
ぴかぴかの看板を背負ってあるき
いちにち集めた小銭とひきかえに
やさしい、こまかい花を持ちかえる
世界はわたしを許したこ ....
ひと山いくらのりんごから
いちばん赤いのをみがいて
光らせて持ち帰る

夕暮れに
朝焼けに
割れるような喪失を持ちながら
生活のすみずみを拭き上げる

その割れが
ひとかけ ....
うすい殻は
かなしみを透過して
だれかのために
破れようとしている

壊れながら
守ろうとする
消えることで
在ろうとする

正しくないと 知りながら
知ることで 許されよう ....
おしよせる 一切の祈りを
ものともせず 飛んでいく
あおい飛蝗たち

届かないと知りながら
対岸へ跳ねた
少女だった 絶望だった
永久みたいな 夏も暮れかかり

ソーダの飛沫にも ....
愛などなかったと思うと
体がすうすうした
夢などみなかった
明日など持たなかった
そう思えばすうすうして
にんべんをはずした私の、
うすっぺらい物語も
すこし良いものに思えた
 ....
慣れた雑音から
都合のいい言葉を拾いだし
持ち帰って洗う

良い音を聞かせ
温い茶をのませ
夜には撫でてやった

ぼんやりと月夜には
影を分けあって吸った

しばらく暮し ....
おもいのほか
ながい旅になったね

きみが言うとき
夏はもっと熱くなる

もっと遠くへ行かれたね

言い合いながら
右往左往した
春や秋や冬を思い出すと
夏はますます長く ....
どんなに濃い風が吹いてももう思い出みたいなものしか書けなくなって、
名前はもちろんその表情、片側に多いほくろや厚い手のひら、
柔軟剤の匂い、街の音も乗り換えかたもぜんぶ変わって
そりゃあ ....
 蝉が破裂しそうに鳴いている。ぐるりと囲むメタセコイアの枝のすべてから鳴き声が降り注ぐ、時々ふっとそれが止むと、夏の日ざしも相まって、ちょっと世界が終わったみたいになる。
 その大きなニュースが ....
はるな(1715)
タイトル カテゴリ Point 日付
花束[group]短歌123/4/30 23:18
三時[group]短歌023/4/30 23:03
とびうお自由詩1323/4/27 21:09
卵たち自由詩623/4/23 21:19
待ち合わせ[group]短歌123/4/19 4:10
メモ[group]散文(批評 ...423/4/13 14:15
春のすべて自由詩623/3/27 12:45
すべてを語ろうとするぼくたちは自由詩523/3/21 9:02
メモ[group]散文(批評 ...323/3/2 15:01
パーティー自由詩123/2/16 14:39
忘れる自由詩023/2/4 20:10
つやつやの犬のこと[group]散文(批評 ...323/1/26 12:29
ないですメモ散文(批評 ...123/1/17 23:29
バターの日自由詩623/1/14 10:08
メモ[group]散文(批評 ...323/1/12 15:50
パンの朝、蜂蜜の朝自由詩823/1/4 14:03
ガラスのはね自由詩422/12/14 1:14
明日自由詩422/11/22 0:23
取るに足らない嘘のこと散文(批評 ...422/11/17 8:50
読書自由詩422/11/9 23:16
メモ[group]散文(批評 ...422/10/16 8:45
秋桜自由詩922/10/5 13:29
りんご自由詩422/9/20 23:29
透過自由詩222/9/8 1:17
ばった自由詩322/9/5 23:18
にんべん自由詩622/8/24 10:38
雑音自由詩322/8/15 14:30
自由詩622/8/3 16:28
蝶蝶の缶詰自由詩422/7/21 17:33
メモ散文(批評 ...322/7/20 9:18

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