葉はどれも光っていた

 雨粒は露になって残り
 雲の向こうの空のずっと高い向こうの
 姿の見えない太陽の光を集めていた

 雨あがりの空気は澄んでいる
 埃だとかスモッグだとか
 ....
 真っ白な傷ひとつない表面に
 あこがれてヨーグルト

 銀のさじでざくりと掬う


 カルシウムだとか
 ビフィズス菌だとかいうのは
 もはや現代人を動かすには不足なのだよ
  ....
 この寒い雨の夜に
 独りなのは自分だけと
 君は悲しんでいるだろうか

 今夜は僕も独り
 仲間も別れ
 部屋にいる
 
 昼には歌う雲雀も
 今は
 雨に打たれ巣にうずくま ....
 鮮やか過ぎた花は
 もう大昔に獣達に食われて
 絶えてしまったのかもしれなかった
  
 夕日は 金色と形容されてしまうには
 あまりに深みのある美しさだ

 どの名画のにもない
  ....
 夏の気配をちらつかせては
 まだ肌寒くなる朝には
 寒がりな君のことを想うよ
 
 咲いてしまった躑躅の並木や
 同じくらい鮮やかになってしまった街の色が
 こんな日は胸に痛くて
 ....
 火を固めて作った花びら
 一つ一つ

 悪びれずに
 真っ赤に燃えていればいいはず

 蝶も蜂も
 独り占めに

 褪せていく定めのものたち
 それはそれ
 季節がお前を嫌 ....
 夕暮れの中へ
 白鳥たちが
 旅立った方角を見つめて
 僕も両腕を羽ばたかせている
 
 彼らは悲しみを捨てに行った
 南国のフラミンゴ
 陽気な友の声を聴きたいそうだ

 ま ....
 旅立ちの鳥は 
 透き通る光は
 風浴びる葉は
 ものいわぬ詩人

 羽ばたきが
 きらめきが
 さざめきが
 彼らの言葉

 不器用な友は
 無口な父は 
 すれ違う人 ....
 見上げる僕に吹きかけられる
 優しい糸に
 包まれて
 守られて

 なにもしてあげられないと
 あなたは言っていたけれど
 僕は眠っていたのかな
 もうこんなに
 賢くなりま ....
 君の名はパトリ 白い肌の優しいパトリ
 君の名はリーリ 眩しい笑顔の太陽リーリ
 君の名はディアロ 生傷の絶えない頑固者ディアロ

 世界の色は朝ごとに夜の元素が
 太陽の熱で変質した ....
 何日歩いたか分からなかったが
 見渡す限りはサバンナで
 振り返るとビル郡が
 しかし小山ほどの連なりで見えたが
 向かっているほうは真っ白に地平だった

 喋るのが億劫だったからっ ....
 六畳の部屋には僕がいた
 君がいた
 ソファーもベッドもない部屋に
 僕らは日がな一日そこにいた
 そんな日がよく在った

 雲が空を覆う夜には
 僕は君の瞳に電灯の光を集めて月を ....
 夏に捨てられた蝶が
 ひらひらと自転車の前輪に身を投げようとしている

 これ以上ペダルを重くしないでおくれ と
 黄色いはねをかわす

 崩れそうな空
 地響き
 空鳴り
  ....
 雨が好き
 雨の音が好き

 雨粒が近くで葉っぱをうつ音が好き
 その向こうでアスファルトの道をうつ音が好き
 遠くでトタンの屋根をうつ音が好き

 雨の日の空気は冷たい
 新鮮 ....
 
 
 生まれる毎にこの季節を選び
 その度にこの季節を悲しむあなた

 全ての死を悲しんでしまうやさしいあなた
 その広げすぎた両手には抱えきれない数の迷いがやってくるかもしれない
 ....
 帰ると 金魚が死んでいた

 台所の床に置いた水槽の中で
 腹を水面に浮かべて

 血の止まった体は色あせて
 生きていたころの鮮やかな赤ではなかった
 死骸から染み出した白い粘液 ....
 久しぶりの電話や会話で
 「なんか」という接頭辞だけを繰返して
 うまく喋れない

 話しがしたいのに
 言葉を紡ぐことが出来ない自分が
 もどかしくって涙ぐんでしまう
 
 僕 ....
 オレンジに染められた
 夕立の街はドラマチックだった
 そのくせ登場人物は一様で
 傘を差し身をかがめて
 濡れないように足元ばかリ見て歩くから敗残兵みたいで惨めだ
 情熱に溢れた雨粒 ....
 
 冬の間に完成された景色は
 硝子瓶に詰められてきらきらしていた
 細やかなバランスをとって
 その中を動くものはなかった二月

 桜は荘厳に咲いて
 壮麗に散って
 始まる年ごと ....
マッドビースト(79)
タイトル カテゴリ Point 日付
透明な朝に自由詩904/5/16 12:47
ヨーグルト自由詩204/5/14 21:57
夜と雨に関する手紙vol.1自由詩204/5/9 20:34
プリミティブ自由詩004/5/5 11:38
キャラメルマン自由詩304/4/26 0:05
薔薇のように空のように自由詩404/1/9 1:15
エボリューション自由詩203/11/28 0:21
A Poet自由詩403/11/13 0:20
コクーン自由詩003/11/8 2:22
colors自由詩203/10/30 22:36
逃亡自由詩303/10/16 23:37
ルーム自由詩203/10/6 1:44
オウタム自由詩403/9/30 1:30
I like rainy自由詩103/9/21 12:57
サマセット・シケイド自由詩103/9/18 0:59
僕は金魚になって六畳の水槽の底に転がる自由詩203/9/11 0:51
だからキスしようよ自由詩403/9/5 0:50
オルファン自由詩103/8/31 0:45
キラメキ自由詩303/5/6 22:01

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