さよならダーウィン
 僕は気づいてしまったから

 さよならルーシー
 夢の形
 
 宇宙からやってきた父
 光ワープ
 通り過ぎる星は次々と砕けた

 時間さえ追い越し
 ....
 川辺に押し寄せた
 僕たちは
 石油まみれのペンギンだ
 待ってるよ
 差し出されるヘルプ
 白い手で
 洗い流して
 
 恋人同士
 抱き合って
 片寄せて
 缶ビールなんか ....
 果たされなかった約束の面影や
 叶えられなかった願いの欠片達が
 光の飛沫になってとび
 漂い
 空気に溶けて香る
 夏の夕べ

 深呼吸すれば
 また私の中に戻ってくる
 今 ....
 カーテンの隙間から差し込む光のブロー
 頬を擦っていく風のブロー

 この街はリング
 真っ青なライトと
 アスファルトのマットに挟まれた
 埃っぽいリング

 午前中は誰も口を ....
 オレンジを冷蔵庫から取り出し
 二つに割って
 片方をサランラップで巻き
 冷蔵庫に戻す
 もう片方を皿に載せ
 ちゃぶ台の方へ持っていき
 座って皮をむぐ
 開けてある窓から
 ....
 最近よく夢を見る 
 昨日は
 高校の頃好きだった女の子の夢だった

 いつも机に座って本ばかり読んでいる
 友達もいない子だったのに
 青いアイシャドウとかいれちゃって
 今風になっ ....
 夜の海原に跳ねる魚
 鳥になりたがる
 苦悶するように体をくねらせて過ごす日々から
 羽ばたけ
 
 魚は弱いものほどたくさんの卵を産む
 弱い種である自分の子達の多くが生きられない ....
 サラリーマンの振りをする
 花売りの振りをする
 学生の振りをする
 独裁者の振りをする

 朝だからと
 眠そうな顔をして嫌そうに
 でもちゃんと用意されている理由に安心して
 ....
 見上げれば空には
 鉄や石の塔が何本も突き刺さっている
 破れれば空は泣く
 雨は涙ではない
 あれは血だ
 空は雷で泣く

 薄暗い空が一瞬だけ光る
 思いつめたようにだ
  ....
 自己憐憫やセンチメンタルなんて塗りつぶされてしまえ

 あかね色と紫の混ざった夕暮れは街を照らすよ
 消え去りそうになりながらも今日を終えた人たちを称えて

 透明な感性が空中に漂って ....
 男が叫んでいる休日の朝のベランダで
 しかし苦悩は痛みにならず
 声は音にはならず 
 光に砕けてのみこまれていく
 無関心な春の晴天に
 
 盛りを過ぎた桜が嵐のように散っていった ....
 窓の外はひどく硬い
 春だのに冷たい雨が降っている
 硬質な夜だ
 
 昼間の悔しさを 少しうつむくように
 奥歯のほうで噛み締めてしていると
 こめかみからもっと深く硬い夜が湧き出 ....
 一週間も社会にでていれば金曜の夜には心がカチカチなので
 硬くなった心をすこしでも揉み解そうと長くお風呂に入って
 みる。電気を消してずずっと湯船につかって口と鼻との間に
 水面がくるよう ....
 
 僕のカーテン
 僕の部屋の
 僕だけの窓にかかる

 昨日が毛布の奥で甘えている
 真っ青な空は地平線の向こうで
 溢れ出す時を夜の端を溶かしながら待つ

 朝は曖昧にやってく ....
 季節は理由を述べない
 鳥虫は理由を聞かない 
 草花は外套を必要とせず
 震えることもないが
 あるものはただ死ぬ

 言葉を交わさないのは
 分かり合えているから

 僕は ....
 帰宅ラッシュの車両
 油っぽい空気の中
 違う体が欲しいって思う

 座席には
 よれよれの背広に
 薄くなった頭を並べて
 眉間にしわを寄せて目をつぶっている
 サラリーマン達 ....
 かじりついたおむすびの
 イクラらしきものは
 黒い海の匂いがした
 よもや
 砂漠の国の油田を泳ぐ魚の腹からとってきたわけじゃあるまいし
 それでもお前はコピー食品
 イクラみたい ....
 遠くで
 閉じられたままの
 あおい
 まぶた
 
 その方角から
 滾滾と
 海はわいている
 波はよせている

 まぶたが僕に見せようとしない
 その向こうの景色は
 ....
 
 君はいつも真っ白なスニーカ
 光らせて

 空に
 原始の青を連れてくる

 じりじり世界を焼くね
 無垢でフレッシュな笑顔で
 
 蚯蚓が道端で黒焦げているけど
 そんな ....
 ねぇスニーカー
 ぼくはどこにいけばいいんだろう?
 
 運動不足という言葉に現実味はない
 なにかが足りないんじゃなくて
 消費されずにあまりまくっていることが
 耐えられないんじ ....
 スワロー

 風と並んで飛んでいく

 どこへいくの

 なんておおきなお世話

 聞かないで

 って
 
 黒い羽

 なにを置いていくの

 スワロー

 ....
 だれもいない事務室で
 消し忘れのエアコンが
 冷房をキンキンに
 効かせている

 さっきまで君の
 打ち明け話
 幸せそうな笑顔だね
 僕のは 
 作り笑い
 顔つりそう ....
 名前も教えてくれない
 ただ暑い日曜日で
 すれちがうTシャツを数えていると
 色の隙間に入り込んでしまいそう

 アスファルトの照り返しに乗じて
 居なくなってもわかりゃしねいって ....
 夕日からしたたる
 オレンジ色の果汁を
 黒いボンネットではじいて
 ハイウェイ

 海はぎらぎら
 一日のおわりに感動してうるんでるね
 世界が古びた写真みたいに染まる
 グラ ....
 埃の体積する部屋にも
 光りは射す
  
 この空は

 吸い込むの
 落ちてくるの

 光りは涙みたいだね
 
 透き通った影
 触れるとあたたかいから

 僕はとか ....
 あなたの俯く姿をみるたびに

 心は境界線を失ってあふれだす

 あふれた黒い気持は夜を覆う翼になって体を飛び出そうとし
   
 白い気持ちは爪を剥いてあなたを捕らえようとする 
 ....
 雨をよけて駅の構内で
 ジッポを売る君

 駅構内でのセールスはいけないけど
 雨に濡れてひもじそうにしていては
 誰も買ってはくれない と
 合理主義者の君の哲学はいつも正しい
 ....
 太陽から
 熟したとこだけ溶け出して
 夜に残った
 
 ぽったりとカスタードクリーム色の
 満月が
 今日はでていた

 あんまり見事だから
 僕はぼーっと見上げて立ち止まっ ....
 恋の相談なんてされてもね
 
 僕の大好きな
 とびっきりおおきな目
 輝かせてうれしそうに
 そんなこといわれちゃ
 頑張ってっていうしかないけどね

 なぜか応援団長になっ ....
 冷たくて清らかな流れの中を

 何も気負わず

 まっすぐに 真っ白なまま流れて

 偶然だけで君に出会い

 目が合って一目惚れ

 一瞬で恋に燃えて

 次の瞬間には ....
マッドビースト(79)
タイトル カテゴリ Point 日付
ルーシー未詩・独白405/8/18 23:16
ペンギン未詩・独白105/8/6 22:29
夕涼み未詩・独白505/7/13 21:10
ボクサーズ自由詩105/6/17 23:21
夕渇き未詩・独白305/6/13 23:33
明け方同窓会未詩・独白105/6/6 23:58
エクソダス未詩・独白105/6/4 21:35
パントマイム未詩・独白305/5/23 23:00
空は雷で泣く未詩・独白205/5/21 23:32
カシスマーマレード未詩・独白205/4/25 23:58
ベランダの男未詩・独白005/4/24 0:04
硬質な夜と男未詩・独白105/4/13 23:03
器。未詩・独白1205/4/9 14:40
カーテン自由詩105/3/23 23:31
午後5時の放蕩と決別と帰結(未詩)未詩・独白105/3/17 0:35
未詩・独白504/8/28 0:18
イデア自由詩404/8/23 22:59
アース・ティアー自由詩404/8/21 1:20
くつひも未詩・独白204/7/29 0:53
ジョギング自由詩704/7/18 23:16
スワロー未詩・独白304/7/14 0:53
クーラー未詩・独白204/7/8 1:16
シャーベットマン未詩・独白304/7/5 0:42
オルカ自由詩204/7/4 0:42
アーガス未詩・独白604/6/19 0:23
キメイラ自由詩404/6/16 2:01
ジッポ売りの淑女自由詩604/6/10 2:12
カスタードムーン自由詩804/6/3 23:25
サボたーじゅ自由詩304/6/3 1:33
いーじーらいふ自由詩504/5/18 23:20

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