火を固めて作った花びら
　一つ一つ

　悪びれずに
　真っ赤に燃えていればいいはず

　蝶も蜂も
　独り占めに

　褪せていく定めのものたち
　それはそれ
　季節がお前を嫌っても
　僕はお前を愛する

　鳥も人も
　独り占めに

　冬生きる全ての愛はお前のもの　


　空がどこまでも広がるなら
　炎は燃えつづけることが出来るはず
　　　　　　　

　こおるような雨の中でも
　つぶれそうな風の中でも
　ただ真っ赤に燃えていればいいはず
　この毎日の中で

　空はただ無限に広がり
　薔薇はただ真っ赤に燃えていればいいはず
　
　この毎日の中で