立小便いつもスムース・クリミナル



気が付けば俺もゾンビで踊ってた



仁王立ち眩さゆえのサングラス



白と黒どっちなんだと詰め寄られ

 ....
野と街の境に空が落ち
生きものはおらず
水は澄んで
底には岩と樹がゆらめいていた


細長い午後の天蓋を
幾度も廻る光の帯
窓をすぎる曇
疑念の花


上には何 ....
青空に噴き上がる
虹色の水柱
空をゆくものから
落ちてくる何か


午後の曇の下
少しだけ歪んだ時間に
終わった後の祭りが映る
誰もいない径を
どこまでも揺れて ....
雷鳴の腕の輪
静かに降る蒼
光は燃える
ひとつのしるし


星を知らない人に
星を教える言葉
ひとりの背には
降らない言葉


荒涼とした灯の連なりを
鳥の影 ....
まどろむたびに言葉は減り
空をゆくものは増えてゆく
雨涸らす雨
雨散らす雨


こがねいろの輪の上を飛び
冬空にひとり立つものが
野を分ける径を見つめている
踏みつけ ....
水のなかの鐘が鳴る
祈りではなく
怒りのままに
鳴らされつづける


静かすぎる径の
はらわたが響く
光の内の
水泡をほどく小さな指たち


穴の向こうのまぶし ....
菩提樹の下をすぎる風
樹から樹が
葉から葉が生えつづけ
花のように鳥を囲む


火に息を吹きかけて
朝までつづく夜を描く
指と同じ大きさの火
曇の奥の月をひら ....
ひとつの花びらが切る空を
どこまでも耳で追いかけて
胸の痛みに振りまわす腕
機械のように歩みゆく径


ひとさし指
夜を作る粒
夜を真似る窓
そこに無い窓

 ....
ずっとずっと
灰を感じていました
くりかえしくりかえし
乾いては潤う
水を含んだ灰が
目と背に降るのを
感じていました



何も無いところから
火は火に手わ ....
真昼の中庭の暗がりに
石の民が踊っている
風が降っている
畏れが降っている


雨が雨を連れ去り
夕暮れも無く夜は来て
水は水を照らしている
夜の夜を照らしている
 ....
空を歩く音
屋根を歩く音
鏡に残る
ひとりの光


夜の蓋を投げ捨て
ふたたび拾い
わずかに溜まった雨をすする
冬しか居ない水紋を


夕方に飛び 夕方に降 ....
曇のなかの金属が
鉱と擦れ合い 匂いを放つ
音の波を燃し
輝晶を放つ


光の槍
降るはふたり
ひとりは死びと
ひとりが背負う


左上が白い夜を
けだも ....
割れる陽に花芯は昇りまた昇り



雨音のはざまに浮かぶ花微塵



けだものに片目預けて花見酒



刻みあう互いのすがた風ふたつ



指笛 ....
触れるたびに
コッと鳴き
離れるたびに
コッと鳴く



杯はいつも
虚に満ちる
波打ち際のミキサーから
ぷちぷち昇るひとさし指
咬みちぎられては
吐き捨てられる中指


ギターはミシン
断っては繋ぎ
生まれも額縁も
等しく足元に粉砕する


 ....
木のかけらと
あたたかい水が
午後と夜の境いめに
蒼い浪となり流れ込む


錆は子らの名をくちずさみ
鉱は荒れ野に伏している
陽を転がす指や指
流れの内に華やいでいる ....
水に浸された石の橋が
ほどけるように歌っている
緑の空
緑の空しか信じない
常に 手のひらひとつ分の


目をつむれば
揺れる景色
霧の径を
くりかえしくりかえ ....
指ひとつ夜に融かして冬ひとつ



迷う背に涙の匂う二月かな



種火から双つの声と双つの葉



冬あおぐ二十三時の命かな



戸惑えば戸惑う ....
家々のはざま
冬の剣竜
氷の目で
地を睨みつづける
いつか空を穿つまで
いつか空を揺らすまで
マネキンがマネキンを
洗濯機で洗っている
箪笥を開けても
止める合図は見つからない
玄関に置かれた 二台の自転車
子らは皆 遊びに夢中
子らは皆 何かに夢中

 ....
流木を咬んだら
水母になり
口のなかを泳ぎまわる
喰っても呑んでも
まだ 居つづける
空を渡る種の帯の下
あなたは何故暗い笑みを浮かべているのか
原のなかで
明るい風のなかで


無数の角と無数の羽が争い
多くが失われ多くが生まれた
双つの光が向かい ....
曇の上の雨
陽が照らす鏡の背
朝の径に降るかけら
午後の径をすぎるひとひら


空の海が
黝く干いてゆく
まばたきのなかの無数の月
夜が 流れ込んでくる


 ....
雪の下の
肌色の蝶
何もかも
左目の隅に置き忘れた朝


血の涙を流す鳥の背に
雪と鉄の音は降る
水のなかから空を見る径
光の傾きに消えかけた径


なかば沈ん ....
冬陽の前を
横切る行方
薄茶色の双つの背
海に落ちる水を見つめる


ひとりの葉が水を昇り
やがて季節を時間を昇る
誰もいない広場の
影だけを手に記してゆく

 ....
小さな歯車の音が降る
遠くへと去る足音も
積もりつづける夜の光も
淡い動きに満ちてゆく


光の器の心は欠けて
路面電車の灯を見つめ
ひとりの子が
ふたりの声で歌 ....
背に花の生えた猫が
午後の雨を待っている
二つに分かれた坂道の
曇に近い方を歩いてゆく


休み休み進むのは
花が重いからかもしれない
午後に夜にひとつ咲き
朝に昼に ....
灰色の空の下
灰色の占い師たちが
灰色の広場に集まっていた


占いの順番を待つ行列を
灰色の煙がすぎていった
螺子を横に倒したかたちの
巨大な灰色の建物を
人々 ....
白を白に放ちながら
白は白に落ちてくる
誰もいない冬の隅に
放ち 放ち
放ちつづける


空をゆく窓の内から
なかば水没した都市を見つめた
四つ足の群れがつくる水紋
緑 ....
まばたきが
夜を夜に迎え入れる
十二月が
十二月の指をすり抜けてゆく


遠く青空は鳴りわたり
音の紋は燃えひろがる
水を駆る光
光をついばむ無数のくちばし


 ....
木立 悟(2329)
タイトル カテゴリ Point 日付
ジャイケル・マクソン川柳516/6/29 23:48
うつわ みどり自由詩416/6/28 20:31
天には水 地には白自由詩316/6/21 22:53
鳥の棲む花自由詩516/6/11 17:23
はざま 真昼自由詩716/6/6 20:09
夜を訪ねて自由詩1216/5/29 21:14
ふたつ 未明自由詩816/5/24 22:41
ひとり 二層自由詩516/5/16 15:31
夜のたより自由詩616/5/7 2:07
夜の絵自由詩416/4/30 19:44
みどり うたかた Ⅳ自由詩316/4/27 23:52
みどり うたかた Ⅲ自由詩416/4/20 8:50
呼べど応えぬ俳句316/4/12 20:17
ノート(酒)[group]自由詩316/4/12 20:15
ノート(千千京京)[group]自由詩316/4/12 20:14
みどり うたかた Ⅱ自由詩1216/4/6 7:11
みどり うたかた自由詩316/3/29 9:07
白と常在俳句216/3/26 19:33
ノート(剣竜)[group]自由詩116/3/21 20:34
ノート(マネキン)[group]自由詩216/3/21 20:31
ノート(水母)[group]自由詩216/3/21 20:30
ひとつ 羽音自由詩8+16/3/18 9:08
夜へ 白へ自由詩316/3/11 10:11
しずく 交錯自由詩516/2/27 9:18
透華計自由詩216/2/17 10:51
flicker自由詩316/2/11 9:47
しずく 秘名自由詩816/2/4 9:19
ノート(たなびく日)[group]自由詩216/1/28 9:21
凪羽自由詩216/1/25 12:44
降る日 降る日自由詩516/1/18 10:07

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