無造作な闇に木霊する歪んだ梟の声の中に誰にも聞かせられない言葉を埋め込んで、亡骸を模倣しているみたいな午前零時の挙句、泥土の思考回路は生温い卵を産み落とす、祝福されない産卵、祝 ....
何の気なしに、ただ、風が吹くように
始めてみようと思った、ただ、それだけさ
書きたいことなんか特にない、むしろそろそろ寝つきたい、となると逆に何かやりたくなるのさ
だから ....
自身の毒を舐める夜更け、魂は闇の予感に馴染んで、点滅する蛍光灯は否が応にも近い未来を思わせた、意味を成さない呟きのような電気機器のノイズ、心拍はそいつらと同期しようと試みていた、一度小 ....
エコーするリズムの中に意識は隠れていく、反復と変則の入り乱れるアップダウンなビート、上下左右が判らなくなる拡販の中で目を閉じなかったのはきっと、そんな混沌の中で ....
残像が鮮やか過ぎて現実が認識出来ない、通過したものだけが確実だ、通過したものだけが確実で、そいつらがどこに行くのかはまるで理解出来ない、次々と生み出される命の遺産、明日までがそ ....
静かに
のたうちながら
瞬間に
翻るものたち
薄明かりの
下で
くるくる
くるくる
退屈しのぎ
口にした旋律は
出鱈目なものだった
二度とない
軌跡を描いて ....
羊歯の葉を滑り落ちた雨垂れが棄てられたショッピングバッグに落ちる
夜は街の明かりに隠れながらいつの間にか途方も無い闇となり
僕は雑草の生えふさぼったベンチひとつだけの公園の ....
深夜、少年たちは繁華街のグレーのキャディラックに駆け上がり、思い思いの武器で滅茶苦茶に叩き壊した、騒ぎを聞きつけて飛び出してきたキャディラックの持主もこみで…持主が連れていたゴージャスな女は事 ....
触れるだけで音も無く切れる鮮やかな刃先が咽喉元にあるかのような心境だ、ほら、勘付いているだろう、ただの亀裂だったものが次第に音を立てて崩れていきそうな予感に。デッド・ラインのすぐそばにもう ....
空は、終わっているものたちで溢れていて、術のない鳥たちが嘆きながら羽ばたいている、雨模様から懸命に抜け出そうとする太陽は、幸せを主張しすぎて磨耗した群衆を疲れさせている、誰の言葉も届くこと ....
書き連ねられた言葉には偽りがあるだろう、それが真に正直な思いなら初めから言葉などに化けはしないだろう、何か引っかかるものがあるからこそそいつは言葉に化けた、正直な言葉など万にひとつ ....
夜はまるでペテンのようで、目に映るものすべてがいけ好かなかった、齧りかけの林檎は放置された他殺体みたいでもう口にするつもりなどなかった、脳味噌にしのびこむサッドネスの形態はタペスト ....
鈍重な静寂が
沈痛な壁に反響して
この部屋は死人の居ない葬式のようだ
つい数分前の
ヨーロッパのロックの記憶も
たいした穴を開けることは出来なかった
たいした穴を開ける ....
青白く痩せた肉体が
強い熱で焼きつけられたような木立の影
生命の湿気を含んだ呼気は
生まれたそばから掻き消えてゆく
君の祈りを
君の祈りを
君の祈り ....
輪郭だけを残した巨大な廃屋の片隅の暗がりで、静かに、感触を確かめるような律動が忘れては思い出されるかのように気紛れに行われている朝のように見える暮れ方のこと、一口だけ齧られた林 ....
古い記憶の欠片が堆積してモスグリーンの湿地帯となり、そこに棲むあらゆる生物たちはどこかしら駄目だ、あるものは上手く見ることが出来ないか、もしくは完全に目が潰れているか、機能 ....
路面の亀裂に染み込んだ今朝の雨が、死せる魂のように空へ帰る頃、街角にはありふれたゴスペルが流れ、側溝には破り捨てられた誰かの診断書、飲み干されたBOSSの缶コーヒー、高いヒールで足 ....
「何故」と「どうして」が泳いでる部屋の中、一日はまたなに一つ進行せずに過ぎてゆく、仰向けに横たわった俺はまるで、生きながら土葬された哀れな亡骸のようだ、ソリッドなギターロックが ....
午前四時だろうと暑いし暗がりだけど空は晴れていてだけど脳味噌の中じゃ狂気の入物がいまにもあふれそうで振動を与えないようにと必死で対策を講じている、暗闇の中ディスプレイに目を凝ら ....
そいつは生まれてすぐに
数十年前に潰れた廃棄工場の
錆びた中古車の中に置き去りにされた
有刺鉄線を器用にくぐり抜けた母親は
数時間後に自宅近くで酔っ払ったタクシーに跳ね飛ば ....
甲殻類が内耳を食い破る夜だから
獣のように丸まって時を凌いでいる
リンパ管を持ち上げながら千切ろうとしているのは
錆びた鋏のような赤茶けた概念だ
真夜中の青に染まっていく
....
閉じかけた目をもう一度開いて
あなたの世界にあるものをもう一度見つめて
彼らはあまり音をたてないように
あなたがきちんと目覚めるのをずっと待っている
テーブルに ....
永く埋もれた時の中で
色褪せた血塗れの死体がひとつ息を吐く
その吐息に色をつけるとするなら
やはり釈然としない灰色に違いない
まるで幾日も眠ってないような目をして
荒れた ....
時は捲れて机の上
日に焼けて、みすぼらしくて
風が吹くと啜り泣く
紐の解けるような音で
雨に濡れそぼつ街が、ほんの少 ....
ルーティンワークのように
絶叫し続ける脳髄は
血肉のような調子を欲しがる
ほら、もっと
ほら、もっと
よだれを垂らしながら…
浮浪者の死体を齧っ ....
窓辺で夏が狂っている、顔に滲んだ汗を舐めながらその日最初の食事をした、インスタント・フードのイージーなフレーバー、そんなもので一日のひとかけらが塗り潰されキッチンが乱れる、エアコンの設 ....
真理かまやかしか
ずれたまなこでやぶ睨みした
雑草だらけのあけすけな世界
齢だけがひとかどになり
手の中にあるのは
ぎりぎりの蒸し暑い部屋
あちらこちらと
分 ....
白く褪せた世界の中を泳ぐようにフラつきながら行先に覚えも無くフラフラとただフラフラと幾つかの針金で生を模倣させられている人形みたいに生身の虚ろでそれでもきっとおそらくなにひとつ求めもし ....
言葉にはとくべつ届くところなど無い
如何なる力も無いし、如何なる意味も無い
ただ、そこそこの必要に応じて、そこにある
目印のようなものだ、それは動かしようが無い
認めた ....
日常の中空にぽっかりと空いた
それはそれはおぞましい
真っ白い穴を眺め
メタル・マシーン・ミュージック、のような
冷笑的なノイズ
俺は
やがて窓に突撃して死 ....
ホロウ・シカエルボク
(1247)
タイトル
カテゴリ
Point
日付
滴り落ちる血のようなリズム
自由詩
2*
14/11/7 1:17
気まぐれな風は少しおしゃべりが過ぎる
自由詩
0
14/10/28 2:09
リアルは断定しない — 子守唄には戯言が一番 —
自由詩
2*
14/10/23 2:20
空を飛び、血に塗れる、そこにどんな違いがある…?
自由詩
1*
14/10/19 1:19
ランド(瞬きも出来ないほどの)
自由詩
2*
14/10/18 0:06
浮遊
自由詩
2*
14/10/16 18:56
真夜中にあれこれのかたちをどうのこうの
自由詩
2*
14/10/15 1:20
駆除
自由詩
0
14/10/5 23:43
弾道(千鳥足で、無闇に。)
散文(批評 ...
2*
14/9/26 2:50
トラッシュ(覗き込んだつもりが実は)
自由詩
2*
14/9/20 12:35
ライン
自由詩
5*
14/9/15 12:29
動乱(真夜中にこそ放たれる)
自由詩
1*
14/9/13 2:53
不器用な獣の手のひらの温度は
自由詩
2*
14/9/12 0:36
歯痒さで発芽する
自由詩
7*
14/9/3 0:50
呼吸には狭間がある
自由詩
2*
14/8/24 12:03
堆積物たち
自由詩
3*
14/7/20 11:47
マジックの種は天国の片隅に
自由詩
2*
14/7/15 0:12
ガラスの銃創
自由詩
2*
14/7/12 0:40
出来過ぎた話だと思われるかもしれないが書き終えたのは四時四十 ...
自由詩
4*
14/7/11 4:49
いつかこころが目覚める朝に
自由詩
1*
14/7/7 2:37
ぐしゃぐしゃに食い散らかす — Meatlocker —
自由詩
2+*
14/6/28 23:42
濡れることも出来ない夏なんて
自由詩
5*
14/6/27 0:43
押し黙る床に吹く風は
自由詩
1*
14/6/23 21:43
灼熱の化石には肉体の名残は無い
自由詩
2*
14/6/19 0:10
ホット・スタッフ
自由詩
2*
14/6/13 22:47
トランジット(窓辺で相変わらず夏が狂っている)
自由詩
1*
14/6/6 14:13
メメント・モリ (Make No Mistake)
自由詩
1*
14/6/2 0:03
楽譜にすりゃあ滅茶苦茶、手紙にすれば届け先から抗議の電話が来 ...
自由詩
0+*
14/5/31 0:47
間引くなら床に散らかせ(Day in Day out)
自由詩
1*
14/5/28 0:07
まるで閉じられた目蓋が開いただけとでもいうように
自由詩
3*
14/5/16 0:58
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
0.46sec.