開かれた扉にはあらゆる意味があり、また、如何なる意図も無い
出入りも自由であり、また、戻るも戻らぬも自由である
選択とは本来そういうものであり、例外は存在せず、そして
それに ....
重く沈みこむようなビートの羅列に休日の午後は侵食されていて、手持ち無沙汰になった心情の中には怠惰と、ほんの少しのいらだちのエッセンスが落された水が満たされていた、ついさっきまで ....
夕月が
悲鳴をあげているような赤
骨の色に似た電柱の上で
闇のようなカラスが羽を休める
よどんだ、生温い空気の
送り主を忘れた鎮魂歌のような始まり
血液は半睡の眼と同じ ....
肩口に齧りついた過去
背中に張り付いた
名前の無い鎮魂歌の譜面
真夜中過ぎ、脳天をカチ割るような
レイトショーに踊らされて
死んだ叫び声が内臓を蝕んでいく
....
太陽は無数の光線に変わりながら急速に変化していく季節に強い陰影を塗りつける、空を目指していた草花たちが運命に漂白され、緩やかだった風は翻る、それまでそこにあった、生命の象徴のような温度を拭い去 ....
今日を殺そう、ベッドの上で
首を絞めて殺そう
頭を押さえつけて、喉を掻き切って殺そう
馬乗りになって、もとの形がなくなるまで
殴って、殴って、殴って、殴って、殺そう
....
あるはずの脈動は感じられなかった、おそらくはすべての感覚が薄いプレートのようなもので遮断されていて、ほんのわずかな隙間でしか機能していないのだ、コールド・スリープの ....
すべての店が軒を下ろした
真夜中の薄明るい街路を
ゆっくりとした速度でぼくたちは歩いた
その夜は12月みたいに寒くて
耐えられなくなるたびに
自動販売機で温かい飲 ....
そうだ、あの雨の音が聞こえるうちに、反響する雨粒たちの木魂が消え失せてしまわぬうちに、おれは正解を忘れて行き止まりの路地へと迷い込もう、その路地の終わりを見れば少しは休 ....
指先についた
小さな傷のことをわかって
真夜中に洗面所を汚した
わずかな体液のことを
ミネラルウォーターで飲み下した
アスピリンが胃袋を炙る
ソファーで死んだ貝 ....
呪いのリズムで降る雨が
窓の外のリアルを囁いている
昨日よりは少しまともな頭で
昨日よりもくだらないことを考えている
なにひとつ語るべきことのなかった
今日が変更線でゼロ ....
昨日の嵐で砂浜に投げ出された流木
それと
古釘を踏み抜いて駄目になった俺の靴
クラブハウスサンドイッチの奇妙な後味と
昨夜の残骸が浄化される海岸線
約束は ....
甘い夢は廃れるか、苦いリアルは身を蝕むか、長い日向に焼け落ちるか、本当の夜に気がふれるか、運命は蛇の牙のように鋭利で正確だ、心魂の根元まで食い込んで毒を撒き散らす、存在が痺 ....
泥土の中を泳ぐような日々が脳味噌を紙粘土にしていく、椅子に座り、頭を垂れて、水に溶けた絵具のように朦朧としていく数時間のことを…墓標に埋めるように忘れて、それからはまるで、一直線になっ ....
リザードの軌跡を寝惚け眼で追いかけていた日曜の午前三時、ハザードの明滅のような幻覚がチラついて脳髄はクラッシュ気味だ、昨日忘れないでおこうと思っていた出来事はもうすっかり思い出せない、それ ....
赤い火を見つめながら、暗い夜のことを思うだろう、濁流のような呑気な日常に飲み込まれ息も絶えだえ、そして訪れた僅かな休息の前の静かな真夜中には、騒がしい自分の心が ....
ここは
死体の街
ここは
終焉の先
固く縛った荷を解いて
その椅子にかけなさい
誰に遠慮することもない
ここには永く客など来ていない
何か食べる ....
名も無い瓦礫の路は
昔話をしたがっているように見えた
激しい雨のあとの
過呼吸のような陽射し
喉元を滑り落ちる汗を
呪いながら歩を進める
息すらかすれている
午後は容赦が ....
もう一度ぐらついた壁を蹴り飛ばして貫けるかどうか確かめてみた、そいつはいまにも壊れそうな悲鳴をあげるくせに、絶対に壊れてしまうことだけはしなかった、それだけは譲ることはなかった ....
生ぬるい夜の穿孔だ、レーザーメスのような鋭さと正確さで、おれの魂は一本の絹糸のような血液を吹き上げる、それは紙の上に散らばり、ひとつの未熟なフレーズとなり、そのままで終わる…それは ....
六月某日、高知市内某所…
ホロウ・シカエルボクはすでに席についていた。約束の時間を少し過ぎてやってくる烏合路上。
烏合「やあ。」ホロ ....
鳥の羽ばたく音が聞こえる。部屋の中で。その鳥はとても大きく、翼を広げた影には戦闘機の機影のような威圧感さえ感じさせる。空気を鉄の塊にして叩きつけるような、猛烈な羽ばたき ....
青い血と、黒い血―白い血
すべてが、交ざりあって
赤い血
深い沼のよどみは
美しい湖よりも信じられる
汚れた水面のしたに
隠れたものの数 ....
眠りでもない、目覚めでもない、そんな状態がもう幾時間か続いていて、その間何をするでもなかった、ただ座椅子に背をもたせて脚を投げ出し、わずかに上を向いて壁と天井の継目のところ ....
デスクに投げ出されたままのボールペンが
扇情的なひとことを書きたがってる
牛乳で流し込んだコーン・フレークの糖分が漂ってるあいだ
チェアーの背もたれに身体を預けて ....
きみの瞳に隠れている世界のワナ
欺瞞の眠りを泳いでおれは
夜が明けるころには疲労困憊さ
キャロットとハチミツでこしらえるジュース
チーズを存分に溶かしたトースト
FM ....
時間は巨大な甲虫の群れに化け俺の足もとで猥雑なステップを繰り返す、俺は自嘲的な概念とでもいうべきものに動きを封じられていてなす術もない、やつらはそのままふたつに割れて釣 ....
亀裂から伸びる欠片の先端から昨夜の雨が祈るように滴っている廃屋の雨樋
海からの風が雲のどてっ腹をぶち抜いたみたいな紺碧の下で
いまだ同じ場所で彷徨い続ける俺の脳髄は一瞬
開か ....
息もないコールド・スリープの午後
艶かしい女の身体と
ゴキゲンな薬の夢
乾いて
ひび割れた皮膚の上で
上がり始めた熱が止めをさす
きみの手のひらの中、も ....
「朝の祈りを夜まで持ち越すわけにはいかない」ときみは美しいキャンドルを叩き壊してご満悦、でもおれはそんなきみの姿にこっそり吐気をもよおしている…インディペンデントのスピリットを取り違えているき ....
ホロウ・シカエルボク
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タイトル
カテゴリ
Point
日付
必要なものを必要なだけ
自由詩
4*
15/11/8 18:36
性急な氷河のおもて、あるひとつの窪み
自由詩
0
15/10/24 14:14
いまだ降る光のレイン
自由詩
4*
15/10/21 21:43
まぼろしの結晶
自由詩
3*
15/10/12 0:43
ネバーランド
自由詩
3*
15/10/7 0:45
晩夏、おまえの血を
自由詩
1*
15/10/1 23:24
スライドする時は気だるいタップを踏む
自由詩
2*
15/9/21 23:48
きみのそばで凍る純粋の季節
自由詩
4*
15/9/19 23:47
ある日の雨が終わる時のイメージ
自由詩
3*
15/9/13 22:53
そこから世界を照らす光は見えるかい?(アイ・シャル・ビー・リ ...
自由詩
2*
15/9/10 22:46
Rain Fall Down
自由詩
6*
15/9/1 0:01
間近な彼方
自由詩
10*
15/8/22 23:19
認識しないまま知り続ける
自由詩
1*
15/8/18 21:37
花火の日、幸福燃え落ちる、温かな爆弾のように
自由詩
1*
15/8/9 21:38
鈍重な流動、経年的深海
自由詩
1*
15/8/3 0:16
朦朧のJuly
自由詩
1*
15/7/23 22:30
New Kid In Town
自由詩
2*
15/7/20 21:47
イノセントのありかた
自由詩
5+*
15/7/7 22:28
ロスとロス (流し込むあいだの)
自由詩
0
15/7/1 23:37
傷を編む
自由詩
1*
15/6/15 22:37
片付けたっておもちゃ箱の中はグチャグチャ ― ホロウ・シカエ ...
散文(批評 ...
1*
15/6/12 23:50
巨大な羽ばたきのビート
自由詩
2*
15/6/8 23:16
そしてすべてはあるべき色に
自由詩
3*
15/6/4 0:09
朦朧たる旋律、そして簡略化された天井の構図
自由詩
1*
15/6/2 23:29
クリーン・ルーム
自由詩
1*
15/5/31 15:08
With 「Forty Licks」
自由詩
0*
15/5/26 20:39
甲虫たちは間違える — the out of control
自由詩
2*
15/5/22 12:11
真昼のプラネタリウム
自由詩
5*
15/5/11 0:19
オーティスをシンパシーで笑い飛ばしながら、それでも。
自由詩
10*
15/5/4 22:24
アー・ユー・パッショネイト?
自由詩
1*
15/4/25 22:51
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