振り返ることすら忘れて
あっという間に
時を重ねてきた

不安も愚痴も気にならない
それくらい忙しいって
いいこと?
うん そうかもしれないね

お節介屋さんが たまらずに
{ルビ ....
 
 
薄暗いプラットホームから
各駅停車の
ジェットコースターに乗る
あの日、僕は
いったいどこに行きたかったのだろう
雨降りの遊園地で
もう手をつなぐ人すら
いないというのに
 ....
僕らの脳は杏仁豆腐で出来ている 甘くて軟らかい
ねぇ 顔文字は象形文字の進化型なんだって知ってたか?
火を発見したのはネアンデルタール人? どうでもいいけど
なみなみ注がれたコップの水は運ぶより ....
背骨にきしりと
悲しみが
可愛らしい女の顔をした
悲しみが
のしかかる

重みに耐えかねた
か細い背骨は
粉々に砕け散り
鈍い光を放つ
黒いアスファルトの上で
ひらひらと
舞っ ....
久我山駅にこんな時間に着いて

こんなとこに

ビジネスホテルなどないだろうに

ぼくは坂道の商店街をあがって行った

そしてすぐおりた

踏み切りを渡り

旧神田川のほうの商 ....
ふるえる

不安な夜だった

救いについて考えていた


あなたの幸福になりたかった

理不尽にはなりたくなかった


ふるえる

不安な夜だった

救いについて考えて ....
いまのぼくが

あの頃を見つめていた

時間とは距離なんだと思う

その距離感が楽しかった

あの頃のぼくが向こうにいた

ぼくはぼくが愛しかった


あの頃がどの頃か分から ....
生きようとする人海の中にいて

ディスコミュニケーション冬を握りしめ

セーターを着込む下書きの感情

床に落ちる音だけ重いこのかばん

生きるとか死ぬとか窓をのぞく猫

やましさ ....
ぼくはレオナルド・ディカプリオに似ている

江口洋介が

南海キャンディーズの山里に似ているくらい

セシウムがカリウムに似ているくらい

スパゲティーが

讃岐うどんに似ているくらい

ストロンチウ ....
君の目と太陽が重なりあう時
キツイ日差しを和らげる雲は
すぐそこまで駆けつける

君が一人で地を{ルビ這=は}う時
視界を遮る{ルビ朝靄=あさもや}は
一目散に寝床に帰る

君の手が{ ....
「現代医学的見地に立てば、悟りをひらくというのは、いわゆる統合失調症をはじめとした精神病の状態であると言われております。ですから、僕は、イヤイヤ、この主語はおかしいですね…笑ってしまいますね……、彼は .... 恋人の心変わりを感じていた頃、辞表を出してくる社員がいた。

彼らはぼくをひどく傷つけた。

ひとのこころなんて分からないものだ。

思い返してみればそんなそぶりもあった。

そぶりかあ・・・・

人 ....
 
 
学齢期をむかえた父が
レジに並ぶ
帳面と鉛筆を買ったのに
店を出ないで俯いている
帰る場所がわからないらしい
どこから来たの、と聞くと
わからない、とだけ答える
やがて見かね ....
今更なことを

ぼくらはやってゆこう

自我は時間だ

自我を減らせば

時間も変わる

今更なことを

ぼくらはやってゆこう


愛されなくてもいいじゃないか

愛 ....
ぼくは馬鹿だ

みんなかしこだ

夜8時に空を見る

北西にふたつ

星が列んでる

強い光と弱い光だ

ふたつは他人だ

でもひとつだ
たいせつな存在が

ぼくらの土台となって

働いてくれている

たいせつな存在の

ぼくも

土台となって働いていよう

それが空しくなるようなとき

そんなときこそ

 ....
ゆうてみて
あたしのどこがきつねなのか

そらぁ
お天気の日に雨はおっかしわなぁ
そんでもなぁ
この雨を降らしたんはあんたやで
しょぼくれた顔してうどん食べてたから
声かけたん ....
悲しいこと
諦めること
薄っぺらい選択。

大切なもの
核となるもの
を切り取って眺める。


右折すれば変化が待っている。
恐れることはない。
死ねば両手も焼かれるのだから。
 ....
私の内側で眠るもの、を解放してくれる人や理解してくれる人を愛しては不可ない。
陰部、人目に晒されず、暗いところにある、やわらかな部分。
躊躇無くそこに触れてくる生き物を受け入れては不可ない。
無 ....
商談フロアは明るかった

外光のような明るさはすべてLEDだった

設計課長が施工後の保証を求めて来た

外からはこの社屋の外壁工事の音がしていた

私たちはその仕事を商品の納入だけだ ....
自ら意図してじゃないの
前世の因果かしら
武道に縁があるようなのよね

父から剣道の手ほどき
刃を垂直に落として
むぎゅっとばかり、つかを絞る
小指の力が肝心でね

弓を引いた年月も ....
幼いころ
のっ原をかけまわっていたあたしの

いつもそばにあったその草花が
いぬふぐり、で
あると知ったのは
高校生のときだった

かわいらしいひびきに
その名をおぼえた
 ....
外気が内気に

してくれていることをただ想え

外気と内気を融和する

それには受容が必要だ

受容とは感謝のことだ

外気が内気に

してくれていることをただ想え


 ....
さよならと
手をふる時は
指と指の間を
すこし開けて
すきまを作る

かなしみが
そこから
上手に
逃げていくように

美しい水を
手にためる時は
指と指の間を
ぴたりと閉 ....
毒のない棘
蜜のない花
種のない実

罪ですか


咎のない嘘
咎がない故
咎でない
のは
悪なのか


情状酌量
情状酌量

情を量るにゃ
何が要る


 ....
すこしの雪に戸惑うほど

世界が不安にまみれていた

春の切実

3月なのに春が見あたらない


夏のばくだん

夏がしずかだ

メロンに煙草がばくだんだった

秋の煙だ ....
忘我だけが真実だ

我を忘れなければ

秒速120メートルで考えられない

我で考えていると

せいぜい歩く程度の速さにしかならない


他人のことなら

秒速120メートル ....
君に捧げた花束が枯れた頃

約束した季節の巡りがやって来る頃

君の筆跡が薄れてくる頃


僕の影ばかりが遠くに伸びて

ぼんやりとした輪郭のままに生きてゆく


もう一度問い ....
真夜中のコンビニの中
街は冷たい雨が降っている
どこかへ行くあての無い二人が
仕事を終えて会う約束の場所

外はどこも冷たい雨が降り
二人の居場所はどこにも無い
ただ暗闇の中にぼぉー ....
色とりどりの砂嵐
水に潜ったまま
わらう男に脳味噌を掴まれる……。
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ふるえる- 吉岡ペペ ...自由詩4*12-3-28
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冬物処分- あをがね川柳512-3-28
ぼくら相殺されなかった宇宙- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...3*12-3-27
君の知らない所で- subaru★自由詩15*12-3-25
弁解(自殺幇助にかんする覚書)- 青土よし自由詩3*12-3-24
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age30- たもつ自由詩1012-3-23
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きつねうどん- たま自由詩40*12-3-21
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今日の記憶- 梅昆布茶自由詩912-3-14
冷たい雨- ……とあ ...自由詩10*12-3-14
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