好きだから好きになると

いずれ好きでなくなるのかな

嫌いだから嫌いを通していると

いずれ嫌いでなくなるのかな


永遠とよく似た言葉を探しています

どれだけ僕だけが大切にしたかったのか

逃げ ....
廻り廻ってさようなら
季節はまたも去って行く
やがてはわたしも去って逝く

寒くなったね

それでも今夜はまだ
震えながらも網をかけて

待っていましたよ
今夜はまたすらりとして
 ....
白い花が二輪

口をあけて

雛鳥のようだ

世界に命を震わせながら

何一つ邪なく生きている


あなたの掌に

載っている

その形が好き

なぜって僕の鍵穴だか ....
文学、音楽、哲学、映画、絵、写真、を捨てる。
孤独を愛する事、をやめる。
夜にだけやさしく在ろうとしない。
男を殺さず、女を犯さず、夜盗を働かない。
夢の意味に絶望しない。
昼間 ....
林檎は眼球の中で落下する。
それを先天性の疾患として嘔吐し
強い圧力を掛けて割ると
中から手足の無い胎児が産まれる。
日常を窒息させ、見知らぬ恋人にキスをする。


  ・・ ・


痛覚の一部分でしか無いのに、それを愛だと言う。


  ・・ ・


蚯蚓腫れした睡眠欲を、粉々に ....
からっぽの溝に鳥が死んでいた

学校の帰り道

それだけでしょんぼり出来た

世界は知らないうちに壊れていた

世界はこころそのものだった


誰彼かまわず挨拶していた

た ....
紅くてちりちりした涙が枯れ果てる

オレンジ色の小さな花の

フルーティな抹茶みたいな香りが

ぼくらの世界を席巻している

それはグーグルアースにも映らない


道をゆく者たち ....
東の空のしたで彼女が孫と祈っている

彼女は自分のために祈ったことがない

だからぼくが代わりに祈り守ってゆく


同じ時間よ

それだけが

欲しかった

同じ空間よ

 ....
秋のひかりと血潮の影に

私のゆびさきが染まっている

雲がきれいだ

貴女のようだ

秋と私は漢字が似ている

水色の匂いだ

貴女の匂いだ

秋のひかりと血潮の影に
 ....
夏の雲は膨らんだ自我
眩暈 土砂降り 稲光


遥か上には秋の雲たなびく
天使の翼のように


美しき日に坂道を上り また下り
廃屋の漆喰は剥がれ落ち
背の高い草が住む
暗がりに ....
 
赤い糸があるなら

断ち切りたい

だって、自ら紡ぎたいじゃないか




 
ぼくを痛めつけるのなら

もう無理だよ

たとえ間に合わなくても

たぶん間に合わないだろうけど


あなたの幸福を考えるのが

うれしくて楽しいんだ

そのくらいの自由
 ....
先が明るいから

感謝するような人生ではなく

感謝に満ちているから

先が明るいと思える人生がいい

そうしたら後悔や嫉妬や疑念

そんなものもなくなるのだろう


秋の光 ....
床に虹が映っていた

それを掌に載せてみた

手相にまで入り込んで

虹は暴れるようだった


掌に虹が映っていた


それを床に戻してみた

吹けば飛ぶような模様

虹は静かに映っていた

床に虹が ....
夢が形を失って、私は脚を組み直す。膝に止まった小さな虫を、人差し指で弾き飛ばし。



幻想を欠くと、恋人が現れて、「まだ目覚めの時では無い」と言って、子守唄をうたう。


 ....
人が目で情況を把握するように

犬は鼻で情況を把握するのだそうだ

でも飼われた犬は人にならって

目で情況を把握し始めるのだそうだ

私はしばらく犬になってみよう


匂いで思 ....
虚無に振れるとそれはまぼろしとなり

ひととの繋がりを

ただひとつの解のように抱きしめるのだった

そんな心癖は小六の頃からで

中一、中ニ、中三と、ぼくの人生は暗かった

胸にはずっと痺れがあって ....
 
色あせたふたりの呪文は失敗し

代償はひとすじの涙

そしてひとりだけの沈黙




※「ひみつ」の蛇足
http://po-m.com/forum/showdoc.php? ....
私生活でも社会でも

人を助ける力がぼくにはなかった

雨雲が垂れていた

胸には錨が下りていた


人は自分で決めたいのだ

水色の空が

向こうには広がっている


 ....
冬の海を見に行くことにした
しかし今は夏なのでそれも難しい
仕方なくわたしは「孤独」に電話を掛けた
――もしもし
――わたしだけど
――ああ、きみか
――うん
――どこか痛む ....
虫が鳴いている

秋の音させて

虫が鳴いている


遠く宇宙で星が瞬いている

遠くからだと瞬いて見えるのだ

遠く宇宙で星が瞬いている


何かが落ち着き

何かが ....
◆ 果たされないまま思い出になろうとしている幾つかの時間を夢に見る。


黒い鳩がこちらを睨みつけており、私はそれから逃れるために海辺の街へ向かうことに決めた。
乗り込んだバスに無かっ ....
襟を立てて
子宮に還りたいと
手折られる関節
いつか窓から
来訪した譜を
爪弾いた
罪人を、外套に
収容する

風力発電所が
洋上に向ける
鋭い、まなざし
交差点に
突き刺さ ....
のどかな黄色いひかりに

白い雲がぱっぱっぱっと

目印のように浮かんでいます

ひかりの圧が緩んでいます

ぼくは指を震わせながら

考えたことを打っています


夏が逝き ....
クーラーのよく効いた車内にいると

景色はもう秋のひかりに満ちていた

ぼくがひとに恵まれているだなんて

たぶんおまえしか言ってくれないよ


失ってはいけない誇りがある

ときどき忘れてしまいそう ....
駅から流れる

家路を辿るひとの群れのなかで

ただ恐かった

人生や血脈が

にほん足でとぼとぼ歩いていた

それが恐くて


点滅する信号を見つめていると

生きてい ....
ポールマッカートニーのように

絆がばらばらになりそうになるのを

ぼくは繋ぎとめようとしていた


だけどぼくは聖人君子ではなくて

ひとにとやかく言う資格などない

取るに足 ....
ぼくは怒鳴らない

暴力をきらう君のために

ぼくは怒鳴らない

怒鳴らないどころか

君の寝顔に

クリームを塗ってあげる

ぱたぱたぱたぱた綺麗にしてから

君の寝顔に ....
善意と酸素に満たされた部屋で
私は彼を歌にする。
彼の夢に出て来た女の子すべてに
私の名前をつけてあげるかわりに。
徘徊メガネさんのおすすめリスト(597)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
色欲- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...512-11-1
廻り廻ってさようなら/月と蜘蛛- ただのみ ...自由詩30*12-10-19
80歳まで- 吉岡ペペ ...自由詩1012-10-17
空想の流刑- 青土よし自由詩512-10-16
醜いカバの論駁- 青土よし自由詩112-10-16
想像力が二人を分かつまで- 青土よし自由詩312-10-16
少年世界- 吉岡ペペ ...自由詩1812-10-12
宇宙には届かない- 吉岡ペペ ...自由詩412-10-11
彼女が孫と- 吉岡ペペ ...自由詩1212-10-10
雲がきれいだ- 吉岡ペペ ...自由詩1412-10-9
美しき日に坂道を上り_また下り- ただのみ ...自由詩22*12-10-4
紡ぎたい- 殿上 童自由詩28*12-9-27
たぶん愛なら- 吉岡ペペ ...自由詩312-9-26
天高く馬肥ゆる秋- 吉岡ペペ ...自由詩1412-9-25
掌の虹- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...712-9-19
妄執の補完者- 青土よし自由詩2*12-9-15
犬になってみよう- 吉岡ペペ ...自由詩912-9-15
ずっとかなしかった- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-9-11
代償- 殿上 童自由詩20*12-9-10
水色の空- 吉岡ペペ ...自由詩212-9-10
“い”はイチジクの“い”- 青土よし自由詩4*12-9-5
秋の音- 吉岡ペペ ...自由詩712-9-5
夜を溶かした数だけ抒情は真実味を増す- 青土よし自由詩5*12-9-4
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秋のひかり- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...612-8-25
横断歩道- 吉岡ペペ ...自由詩1312-8-25
ポールマッカートニーのように- 吉岡ペペ ...自由詩312-8-24
ぼくは怒鳴らない- 吉岡ペペ ...自由詩312-8-24
Veronica- 青土よし自由詩412-8-23

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