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レイニーレイニー、
甘いくさびとしての水滴が
ぼくの頸椎の4番目くらいを目指して
さかんに落下してくるのだ
メイデーメイデー、
苦いくびきとしての水たまりは
雨粒をよけるたび大きくなっ ....
『おや 気がつかれましたか。』
「はぁ。」
『まだ眠っててもかまいませんよ。』
「はぁ ん〜 とても長いエスカレーターですね。 」
『そうですね。』
「先が見えない。 ....
姿見に映すわたしの姿
ぷくっと気になる「部位」がある
*
肩甲骨を意識して
立ち姿に気をつけてみた
たとえばモデルさんみたいに片足を気持ち後ろにずらす
それなのに元カレ ....
わたしたちより古株で
わたしたちより広い範囲に
(未知種)として一括りされる
名もない虫がいまもずいぶんと生き抜いている
らしい
Gという
まことに理論的な空間で
アドレス武 ....
けだるい床に敷かれたままの寝具が
なだらかな山を見せ
私は脚を崩し
あなたはインドの仏さまのように
片腕で頭を支え横になっている
輪郭だけを知っているつもり
ぬくもりに残像を刷る朝
( ....
むれる
あめの
おとが
ことばに
ちかく
、 、 、
おぼれ
なき
ぬれ
それはお ....
煙の皮を被った太陽が吐いてるよ
表の表はオモテでウラじゃないよ
CMまたいで裏ワザ続きはwebよ
ダイヤとクローバー蛸壺カードを切るよ
トリケラトプスの話術kira☆k ....
三時草の おばちゃん とは
三時草を 私にくれた人のことだ
三時草は おひさまが三時の高さにあるときだけ咲く
だから さんじそう
三時草の花が
三時草に咲くためには
三時草 ....
大きな欅の木のしたで
乾いた蚯蚓が八の字を描いて死んでいる
無から生まれた宇宙の話しを聴きながら
きみはもう死んでしまったから
こんな話しはおもしろくないかもしれないけど
きみに残さ ....
ところで、彼の結婚式なのだが、
参列者は三,四人か
披露宴をどうするか
めでたい宴の陰に
猫の眼のような
光を帯びたクレパスが
ぱっくり口を開けている。
皆口々にお祝いを言い
いく ....
男女三人の関係
男は疲れて外角にもたれかかる
女は胸の内角がつまる
男は言い当てられた図星が鋭角に突き刺さる
この不埒な関係をどなたか証明できるかい?
ヘロンも答えられない
ガラスで出 ....
もう二度と行かないし
もう二度と帰って来ない
フェリーの二等客室に籠りっきりで
俺はずっとノートに言葉を書きつけていた
海の色はクリーム色
世界は脅威だ
俺の知っていることは
世界の ....
赤ん坊が
眠りの前にグズるのは
出来かけの『自我』が
眠りによって
消えてしまうのではないか?と、
言葉にする能力もなくただ浮かんでくる
恐怖と不安からではないか?
そう最近思う
....
川原で
宮川大助師匠のような顔をした生き物を見た
って 言って良いのは 花子師匠だけかもしれないけれど
ずんぐりむっくりとしたケモノだった
大きさは 犬と猫の中間くらい
....
立ち止まるのもありとは思うものの
夏らしさを感じる風の勢いに身を任せてみる
買い物帰りとかに立ち寄る近くの公園
このあたりは放射線とは多少なりとも無縁でいられるのか
小さな子供たちのにぎや ....
風が流れている
夏の兆し
木漏れ日が揺れる
樹が鳴る
遠くから聞こえる
ざわめきに
ふと手をとめて
窓の外の世界に
目をやると
光と襞と陰りに満ちた
五月の地球だ
温かい空気に
....
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気が付くと雨の音があって
全てが濡れている。
空気の匂いが濡れている。
自動車の走り去る音が濡れている。
風にそよぐカーテンが濡れている。 ....
ぼくが寝付けないのは
すこし飲んだアルコールのせいか
食後のあとのコーヒーのせいか
それとも 今日を終えたくないのか
・・・・
眠れるように 君に おやすみを
眠れるように ....
もう付き合って十二年か
お前のイイとこも悪いとこも
朝まで語れる
え?それは私の台詞だって?
そりゃあ お互い様だ
最初の頃は 錆止めだ!ワックスがけだ!と
お前に気を使ってたっけ ....
錆びた釘 カンの切れ端 木屑をめくれば虫
雪で潰れた物置小屋の腐らない破片をさらう
小さなスペースに散らばっている小石
両手で包み バケツに集める
土台と共に 捨てられる礎
....
きいてね。
きいたこと、あってもね。
うるさいだろうけど、ね。
ねぇ、きいてね。
きいてね。
その耳たぶでね。
もっと奥のほう、
まごころ ....
沸点で淹れた紅茶に
蜂蜜と
生姜の絞り汁
握り拳よ
芯部に響け
きみたちが求める女に
雄々しさはあるのかい
絞め殺したくなるような可憐さ
汚したくなるような透明感
ほんとうは
....
夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない
冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる
どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
お疲れさま♪
優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう
どうしてなのかな
額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
....
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ぼくは夕方の景色が好きだ
建物に夕日が当たって輝き出す
( と直ぐに )
周辺の空気が藍色に染まり出す
( それでもまだ ) ....
雛菓子をつまむ指先の
その感触は
母さまの温もり
ひとつまみ
もうひとつまみと
雛の飾りから拝借する君の
{ルビ当=あ}て{ルビ所=ど}ない{ルビ戯=たわむ}れは
長き ....
あんなところまで
かけあがってゆく脚力があった
なんて、知らなかった
あれが
かけのぼってゆく波のペニスだったなんて
美しい波形
コバルトブルー
夏の日に ....
また、わたしが見ていると、一羽のわしが中空を飛び、大きな声でこう言うのを聞いた、「ああ、わざわいだ、わざわいだ、地に住む人々は、わざわいだ。なお三人の御使がラッパを吹き鳴らそうとしている」。
第五の ....
昔に植えた
自慢の椰子を倒してくれという
七メートルほどあるトックリヤシモドキが四本
これから台風がくれば
隣の駐車場の人様の車の上にいつ倒れるかも知れないのが心配で
風の日はよく眠れないの ....
押勝の横顔は
琵琶湖に沈もうとする夕日
の照返しを受け
朱く染まっていた
湖畔勝野の鬼江から
船を出し、助かる見込みの無い闘争
せめて家族はという家長の気持ち
そんな気持ちも家族は一 ....
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