すべてのおすすめ
私の指先から金貨がこぼれ
あなたの乾いた唇を潤せたら
頑健な牡牛が黒いつむじ風となり
私の魂を運んでくれたら
世界は午睡のまどろみの狭間、神秘の唾液を垂らす
こめかみを濡らすその体温にあやさ ....
家の前の道路を右にずんずん進んでゆくと
やがて海に辿り着く

幼い僕にとって海は未知の世界の
不安や驚異の象徴
大きな不思議な地球の水たまりだった

僕の中学の夏休みは海の生活だった
 ....
左ポケットで飼っていた
”しあわせの青い鳥”
君がいれば僕はしあわせ

ねぇ本当なのかい?


あくる日僕はおもむろに
ポッケに手を突っ込んで
手を空に向けて開いてみた
小さな青い ....
■街灯の下■
ずっとそこにいたのですか
ずっと一人でいたのですか

私は何度
あなたを通り過ぎてきたのですか。





■氷■
私の中には氷があって
子供のころからずっと ....
死語の道徳を囀る一羽の小鳥が
超高層ビルからヒラリと飛んだ
喪失した記憶 飛び方を思い出すための荒療治
ところが思い出したのは
自分が本当は魚だったということ
《しまった早まった! 》
だ ....
<肉食獣>

私があなたに耳にかみつくと
あなたは私の腕にかみつく

私があなたの眼にかみつくと
あなたは私の手のひらにかみつく

私が食い込むたびに
あなたは遠ざかっていく

 ....
あの草原のうえに浮かんだ雲はいまもかわらない
風はやわらかな吐息とともに春をはこんでくる

春待ち鳥は歌声を整えてこぼれる季節にそなえる
翻弄されながらもまた花びらとなって流れてゆく
ひとの ....
歩いては

遠くには行けない

この足だけで歩いては

毎日 移動している道の

およそ 半分までしか行けない

けれど

とけた雪を踏み崩しながら

足だけを動かし
 ....
西側の二脚の椅子に
座っていた
子らは
ふくふくと育ち
ようようと三月へと出かけていった

つながったひとつのベンチに
結果 残されたようになった
夫婦は
横に座って
同じ景色を眺 ....
 瞳


二月の白い雨の中
何もかもが凍りついた冬日
畦の匂いさへ凍りついたまま
も吉は冷たい闇の中で
いつもの道を見失ってしまった
今日はどうしても
まっすぐ歩けない

も吉を ....
出来るでしょうか
目に見えない心を磨くことなど
出来るでしょうか
形のないものを磨くことが

かつてある食品会社が
「水を磨く」と言いました
大河の水は汚れています
池の水も汚れて ....
寒すぎるサーバー室で眠った彼は
真冬に新月で小指を切る夢を見た
次の朝になって彼が目覚めると
世界の半分が失われていた

空腹の彼はコードで繋がったまま
駅前まで歩いて喫茶店に入った
注 ....
都合の悪いことや
不快なことは
予め伏字にするという
配慮が
いつからかこの国では
行きとどいているので
よほど気をつけていなければ
事実は見えない
まして
事実を都合よく見誤ろうと ....
いのちの素描 
躍動の結晶を背景に
白い天啓の不規則性
欺くように舞って

――つめたい耳たぶに腰をかける
   そとには沈黙が降り積み
   うちには言の葉降り積む

  
   ....
じゃりじゃりした気分で
浜辺で
1人で
100人で
海なんて見ないで
あらかじめ用意された
浜辺で
1人で
じゃりじゃりした気分で
少年が
少女が
スズメが
雲が
魚が
猫 ....
走らなくとも 進まさせて頂きに目を瞳をやる 

戦ぐ四季の桃色と空色 それらの 彼 彼女らの感情はわからない

されど感じずにいられない 目に瞳に入れずには澄まされない

清さかな ひたす ....
ひび割れた指先から 
冬の滴がしたたり落ちて
大地に染みこんでいくとき
温い風に梢を揺すられ 
慌てたまんさくは
葉芽を出すことも忘れて
よじれた花を開いてしまった

北の風に身をよじ ....
影と影は
こんなにもたやすく
ひとつになれる

犬とわたし
樹とわたし
電信柱とわたし
あなたとわたし

昼に束ねられていた
よそよそしさは
夜がくれば
溶け
すべての影と影 ....
 
エッチ、スケッチ、ワンタッチ

スカートめくったら いちご柄


甘酸っぱい思い出に練乳を


 
舟が
天の使いが
父を迎えに降りてくる

モニターの
緑の輝線
彼の何かを告げている

母と私は部屋を出て
お向かいの
やけににぎわう居酒屋で

白身魚の天ぷらと
焼き鳥とサ ....
自分に催眠術をかけようとして
5円玉に糸を通してぶら下げて
目の前で振り子運動をさせて見ていたら
気がついた


振り子の重りがどんなに軽くても重くても
振り子運動の往復時間は同じ
 ....
つむじ風は南南東に駆け抜ける
収束しない想いを切り裂くように

二足歩行の夜は遅々として眠れぬ夢とともに
進化論の樹を遡り霊長類の高みへとたどり着く

昨日のことはもう知らない
知る必要 ....
食事のさなか、に
トマトが
夏を浴びせる


緑が育った泥んこ、が
味に乗り
深い陽の薫りを放つ


食卓、のうえには
季節が舞う、のが
正解



てんでに、 ....
いつも 
車両に乗り込んだ人は
先から乗ってきた人に
目で挨拶を交わしたきり
閉じたままの窓の外へ
視線を泳がせたまま
死んでしまう

いつも
死んだ人間が運ばれていく車両に
今日 ....
息を吸いながら力の限り叫ぶ

この
邪悪な怒りを吸いながら
叫ぶ

この
涙を吸いながら
叫ぶ

この
鼻水を吸いながら
叫ぶ

この
叫び声を吸いながら
叫ぶ
 ....
スーパーで並んでいたときのこと

小学校一年くらいの男の子が
母親とおぼしき人に
何やら言いに行ったかとおもうやいなや
ばしっと音が響きわたるほどの勢いで
頭をはたかれた

理由はわか ....
蟹は
前を向きながら横へ進むのか
横を向きながら前へ進むのか
蟹のからだの構造上
顔のある方が前だから
蟹は前を向きながら横へ進んでいるのだ
が しかし
蟹も何か目的を持って進んでいる
 ....
私は十三年間
薄暗い工場の中で
機械の一部になって働いてきました
小さな子どもを連れて離婚した
若くもない女には3Kの仕事しかなかった
子どもを保育園に預けて働いた

毎日々
ベルトコ ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
振り下ろす鉄槌の微妙な躊躇は
表面を滑り鏨(た ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
nonyaさんの自由詩おすすめリスト(5121)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
◎小指の約束- 由木名緒 ...自由詩12*14-3-2
海を見る- 梅昆布茶自由詩1814-3-1
神様からの告白- にかほ  ...自由詩414-3-1
街灯の下_など六篇- クナリ自由詩5*14-3-1
歴史の礫- ただのみ ...自由詩14+*14-2-28
肉食獣_/_不思議- クナリ自由詩4*14-2-28
流れる- 梅昆布茶自由詩1314-2-28
遠くには行けない- フユナ自由詩7*14-2-27
二月は未来を調整します- そらの珊 ...自由詩17*14-2-27
北の亡者/Again_2014如月〜皐月- たま自由詩25*14-2-27
磨く- イナエ自由詩22*14-2-26
ある朝- 自由詩1214-2-26
配慮- Lucy自由詩24+*14-2-25
二月・北国では- ただのみ ...自由詩16*14-2-25
あらかじめ現代詩にさせられた言葉たち- 左屋百色自由詩11*14-2-24
讃える春- 朝焼彩茜 ...自由詩10*14-2-24
早春素描- イナエ自由詩11*14-2-24
影と影- そらの珊 ...自由詩14*14-2-24
いちご- 殿上 童自由詩13*14-2-24
舟の儀式- umineko自由詩21*14-2-24
振り子運動を見ながら平等を考える- ichirou自由詩9*14-2-23
つむじ風- 梅昆布茶自由詩1614-2-22
西洋料理の、はなし。- うわの空 ...自由詩314-2-22
いつもの車両に- イナエ自由詩12*14-2-22
息を吸いながら力の限り叫ぶ- ichirou自由詩8*14-2-22
ただそれだけのこと- そらの珊 ...自由詩20*14-2-22
蟹と人- ただのみ ...自由詩16*14-2-21
【_私の履歴書_】- 泡沫恋歌自由詩37*14-2-21
鏨(たがね)を打ち込む- ……とあ ...自由詩14*14-2-21
矯正- 夏美かを ...自由詩31*14-2-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 101 102 103 104 105 106 107 108 109 110 111 112 113 114 115 116 117 118 119 120 121 122 123 124 125 126 127 128 129 130 131 132 133 134 135 136 137 138 139 140 141 142 143 144 145 146 147 148 149 150 151 152 153 154 155 156 157 158 159 160 161 162 163 164 165 166 167 168 169 170 171