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花はどこへ行った

なんて問い続けるよりも大切なものが私たちにはあった
それが今の生活であることは否定できないし
ひとの望むものなんて目に見えるものに他ならないのだから

ありふれた結婚生 ....


その大いなる人々は
歌声と一緒にやってくる。
峰峰に雪を戴いた白い山並を越え
覆い隠すような人数で
その歌声と一緒にやってくる。
誰かのために歌う訳でも無く
止むことのないその韻 ....
夏の終わりの空たかくに死者の小骨のようなヒコーキが白くいとしく飛んでいる

ホテルのプールに浮かんでそれを見てたらあたりまえのことに気づいたんだ

耳は水につかってて水の流れの音がした
なん ....
ザックリ
バッサリ
アキレス腱を
ザックリ
バッサリ
叩き斬る
ギッシリ
ビッシリな
アキレス腱が
ビッチャリ
ビッチャリ
飛び散る、春


琥珀の一部であった
お前の魂 ....
 光に目を凝らすと
 色彩が失われ
 あらゆるカタチはこわれている
 ひとつの塊にしかみえなくなっている

 蠢くものの姿がみえない
 ほかと選別できないから言葉がうかびあがら ....
夜の散歩に出掛けた際に
無数の小さな光たちは
私を少年時代へと連れていく

できるなら、ここへ来ることは避けたかったのだが
不意に遮っていったかつての残像は
無罪の色をしていた


 ....
めずらしく
たったビール2本で
酔いが足をからませる

まっすぐ歩いているつもりが
どんどん道の
真ん中に寄っていく

ボワンとした視界に
でんとトラックが
踏み切り待ちしている
 ....
小さな木の箱に
青灰色の小石が入っている
特別な宝石や鉱石ではなく
河原に幾らでもある
丸っこいありふれた石
箱の中に白い布が敷かれ
その上に置かれている

箱は石の為の棺だ
あの人 ....
ラブとラブのあいだに愛がある

なんだかそんな気がしてね
久しぶりに歩いてみた渋谷の街は
良い意味での乱雑さを失いつつあるようで
道玄坂下から円山町
色褪せたラブホの佇まいは老娼の厚化粧に ....
この命に何を求めるの?
光なんて望まないで

空っぽになった 言葉の引き出し

錆びたシャベルで庭を掘った 
探していたのは君へのプレゼント
いつしか足の踏み場はなくなって
真っ逆 ....
ねこを見てると眠くなる
ねむねむねむねむおねむのまほう
ふわふわの
お腹のお毛毛をなめている
おねむの国に行く前の
おねむの前の身だしなみ

 あたしはそんな風だって、頭をひと振りするだ ....
あの日、あなたは逝ってしまったと
聞いた
ぼくはドーン・グロウの朝焼けを
小さな宝石にして
ポケットにしまった

憎しみは残り続けるかもしれない
しかし、憎しみとはなんと
陳腐 ....
君よ
君は

どれだけのものを
あたしに
おしえてくれるんだろう

うまれてから
ずっと・・・

君は
わずか小5で

あたしの相談相手

中学生になったら
もう
り ....
また背中にGがかかる
いや、重力ではなく塊りが押して圧迫している
左の肩甲骨の上に乗るコンフュージョン
緊張が高まり首筋まで凝ってくる
あまりの重さに頭の中で
コットンフラワーが咲き乱れ
 ....
これって本物なの?

私の問いかけに彼は口元を僅かに歪ませながら首を振った

遊びに来ないかとでも誘われたのだろうか
今となっては定かではないのだけど

大手町あたりで待ち合わせ丸の内線 ....

八月の
舌の上で溶けてゆく氷
その所作
吐息

の並びを
ひとつひとつ
読み上げる
その要約の中に
静かに埋もれてしまいたい
針を
正午に合わせた時計が
生物的な誤 ....
ことばでわたしをしばりつけて
みみもとでいじわるにささやいてよ
ふるえるからだがきみのものであることを
たしかめさせてほしい
ほしい






ゆがむくちもとにみとれる。
お茶の水橋から聖橋
まぁるい大きな輪っかが見える。
下半分は揺らめいて
昼間に鎮座する月のよう

にび色の神田川は足がすくむほど
高い地点からしか眺められな

その水面をじっと見つめ ....
たとえば、わたしは、とても広い大地に立っている。
大自然が 与えた ゆたかな大地。
わたしは、太陽を正面に見据えている。
わたしの 後ろには影ができている。

太陽がまぶしいぶん、影 ....
避暑の家の涼しげな夏草の茂み
その影もまた深い碧に沈み、
淡く邪気ない木漏れ日が窓辺を揺らしていた
暗い六月の雨をしっかりと含んだ土の濃さが匂いたち、
やがて腐敗へとつづく露骨な大地のプロセス ....
みんな、この瞬間を待っていたんだよね

アナウンスに促され彼がリンクへ登場すれば
黄色い歓声とともにスタンドのあちこちでロシア国旗が打ち振られ

う〜む、ここって日本だよね

高田馬場で ....
紙きれはいつも晴れていた

うすもやの水色の空だった

ぼくの死はひとをすこし忙しくさせた

木々はぼくがいたときよりも

はるかにいとしい世界観だった

公園のパノラマにひと影は ....
そのまま
動かないで下さい

手にした花を慈しむ
その横顔をまだ見ていたい

そのまま
どうかそのままで

緑の木々に佇む姿
風になびく柔らかい髪

それはまるで一枚の絵のよう ....
ちっとも 眠れやしない熱帯夜
あいつは クーラーのきいた部屋で
今ごろ ぐうすか 寝てるのかしら
ダイコンみたいにぶっとい神経だから
あいつなりの 生き方をしてるのだろう

だ ....
部屋にぽつんと一人
歩き始めるための外出をするには
外の空気は不当に暑い。

アスファルトの上で血液が沸騰する
サニーサイドアップをアスファルトで、
だが、外出のための条件は整った。

 ....
先週 街に出たときは
気づかなかったのに

きょう 梅雨が明けてから
初めて 蝉の声を認識した

こんな東京のはずれ
畑はいっぱいあり

ちょっと南には
都内で最大位の公園もある
 ....
重心をほんの少しずらせば
スローモーションに身体は傾き
世界はするりとひっくり返る


そのままで
そのままでいて
頭の上に足をつけたきみが見えるよ


わたしたちが歩く世界は
 ....
私の病気は、軽い記憶障害です。とても嫌な記憶ほど、あっという間に忘れます。
今まで、嫌なことがありすぎて、脳の機能が削除を優先しているのかもしれません。
たとえば、記憶というものが、一枚の写真なら ....
 なき虫であっても
 なく虫ではなく

 よわ虫であっても
 つよがる虫なのである

 にがり虫に似た
 にがい顔で
 本の虫は点とり虫というが
 てんとう虫はほんらいお ....
わたしのなかのうたが戻って来ないので
別の誰かのうたを飼うことにした
今はやりの詩人のうただ

アンティークの鳥籠の中で
はやりのうたは
毎日ひとつずつ違ううたを歌ってくれる

人を愛 ....
nonyaさんの自由詩おすすめリスト(5121)
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