古株が遠慮してゐる金魚鉢

根詰めるなと今にも母が言いさうな

花遍路なつかしき人は風の中
角度に実直に
ながれる水
起伏に忠実に
うねる水
感情に従順に
あふれる水
代謝に一途に
したたる水

速さを競って
にごる水
優しさに慣れて
とどこおる水
正しさを嫌っ ....
こんなふうに、結局のところわたしたち似たもの同士だし。こんなふうに、流れ、うずまき、ぶつかりながらまじりあい、あわだつ分子のひとつひとつだし。

ペイズリー柄の緑色の安いバンダナを買いたかっただけ ....
最後の贈り物 扇子の意味をかみしめる お花畑が好きな
あなたに出会うまでは

あちら側なんて
存在しないと思っていた

お花畑が好きな
あなたに出会ってからは

あちら側を
薄っすら信じるのも悪くないと思っている
 ....
わだかまりを引き摺ったまま
辿り着いた朝

とびっきり苦いコーヒーで
昨日を飲み下す

垣間見る液晶は
物価高とゴシップと
ヒトやモノが傷ついた話ばかり

息が詰まるような気が ....
なにやら
胸の奥が粟立って
仕方がないから
五月を
描こうと思った

ところが
緑の絵具を切らしていて
仕方がないから
青と黄の
絵具を混ぜてみたが

五月にはほど遠い

 ....
神様から
お前の分け前を引いた分が
俺の取り分











俺の取り分から更に ....
成果主義とは
成果が出ない場合
言い訳を許さない主義です

これから導入する
せいかも主義とは
成果が出ない場合
誰かのせいかもしれないと
言い訳を許す主義です

誰が悪いのかを申 ....
[郷愁]


小学校の理科の時間に
習った

雨は
空にある記憶の破片ひとつひとつに
水蒸気が付着し
それ自身の郷愁の重さに耐え切れなくなったとき
地上まで落ちて来るんだと

 ....
草の根と息吹と
あなた、忘れていったね
飛行船の落とし物みたいに

剝がしたり叩いたり
転んだりしながら過ごした毎日を
何と呼べば良かったのだろう
丁寧だったり雑だったり
胡麻 ....
止まり木を探している

橋の上から
水面を眺めながら

欠け始めた月に
追い詰められながら

止まり木を探している

カフェの二階で
雑踏を読みながら

沈みかけた街に
 ....
本当は完結したなりにしておこうと思っていましたが、今回のシリーズを読んで下さった方々のために幾らかの説明責任がある気がずっとしていました。そんな訳で蛇足を足し添えておきます。

 ....
眠れずの夜半の僕はといえば
ベランダに丸椅子出して店番す

陳列された星座の数々に反し
なかなか御客も来そうにないが
誰よりも

遠くへ飛べる気がしてた

ぶらんこ漕げば空に近い頃









かなしさと

やさしさはどこか

似ています

悲しいひと ....
赤塚不二夫のコンプレックスとか

高井研一郎の画風とか

ファルス
コント
喜劇

がきデカ
山上たつひこ



鴨川つばめ
マカロニほうれん荘

 ....
スナフキンよ。
かつて、君の姿を見た時。
僕は君へ、羨望の情のみが沸き、
君の姿を、いつも・・・追っていた。

スナフキンよ。
いま、君の姿を見る時。
僕は、個人主義とは何かをぼんやりと ....
だいぶ昔の話
家族みんなが待ちに待った鍋の時間だった
なんとなく付けたテレビの報道番組で
ボスニア紛争下での性的暴動に関する特集がたまたまやっていた

インタビューに答える女性のただならぬ眼 ....
今どき人の飲食代に
自腹を切るなんて
見上げたものだと思う
なんか貧乏臭い
労働組合政党が
文句言ってるようだが
こういう奴らは
人呼んでおいて
お茶だけ出して
カンパを募ったり平気 ....
タバコに火をつけて
ふと思う
傍らに君がいれば
どんなにいいだろうと
イザベラは日本には来ない
仕事が素晴らしいそうだ
そのことを
精神の片一方で喜びながら
精神の片一方でどこか寂しい ....
とんでもない
好きでもない
嫌いでもない

一緒にいたい
わけでもない
もう別れたい
わけでもない

なんでもない
が積み重なり
どうでもない
ことで争って
一人でもない
 ....
11月が特に美しいのは
ススキだ
ススキが
稲穂のように
黄金のように
風に頭を垂れていて
それが特に美しく
趣がある
殊に朝陽や夕陽に透かされて
ススキがさらさらと泣いて ....
穂のゆれる
夕方まえ
ゆれてるね といい、
すわったまま
夜をむかえる

つめたい月をちぎっては
たべ、
いくつかの
物語で暖をとり
ちらばった行間をたばねて
舟を編んだ ....
ひさしぶりに
ぶたまんたべました
白い皮に
黄色いねりからしぬりました
ふと小さいころが
再現されたようです
一口するほどに
ほどほどに
時が過ぎていって
くれればいいのに
幸 ....
つまらないから涙を流している

草笛を吹いては故郷を思う

通い慣れた道を歩いては
いにしえを回顧する

すでに
涙も夢も涸れはて

夜道の先に小さく光るのは
絶望なのか希望なの ....
一寸先は闇というのは幸いで
闇とわかっているのなら
明かりを持っていける

ところが待っているのは
真昼のコンビニの如く
一切の暗がりを許さない
明るい世界かもしれず
カバンに何を持っ ....
表面を撫でるだけの言葉では
伝わらないと思うから
激しい言葉使いも
厭わなかったが
もういい加減枯れるべきだと
いう気がして
どうせ伝わらないなら
何も言わない方を選ぶことにする

 ....
どこで聴いたかも
分からない
名前も知らない歌が
繰り返し
頭の中に響く

「あの頃は良かったね
あの頃は良かったね」

女の声が唄う
でも実際はそうじゃない
私の都合のいいよう ....
終わったテレビが砂嵐になっても

続いている物語

今日ごはんを噛みました

敗北者の味がしました

必要なのは

それでいいと言ってくれるひと

それとも

それ ....
そんなに無理に大人にならなくていいと

言われた子供は 

少し戸惑った後に むすっとしていた


背伸びして見てた景色は 都合の良い子供

知っていたのか 幸か不幸か



 ....
佐和さんのおすすめリスト(1526)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花遍路- 紅茶猫俳句4*25-6-26
- 夏井椋也自由詩12*25-6-7
ペイズリー- 片野晃司自由詩1325-6-7
_- 紅茶猫俳句625-6-4
あちら側- 夏井椋也自由詩16*25-5-24
スランプ- 夏井椋也自由詩15*25-5-17
五月- 夏井椋也自由詩15*25-5-3
迷宮のゴブリン- TAT自由詩4*25-4-5
せいかも主義- イオン自由詩2*25-4-5
ぼろぼろのつばさ5- 青色銀河 ...自由詩625-2-9
知らんぷり- たもつ自由詩11*24-12-1
止まり木- 夏井椋也自由詩17*24-10-9
女學生日記について- TAT散文(批評 ...7*23-5-4
店番- クーヘン自由詩6*22-8-8
ひかりのノート- 青色銀河 ...短歌221-10-30
古谷実の命を祝おう- TAT自由詩4*20-12-30
スナフキンよ- 浮蜘蛛自由詩2*20-12-20
団欒- 道草次郎自由詩320-12-19
桜三月- 花形新次自由詩220-11-26
君はどうだい- ジム・プ ...自由詩5*20-11-7
でもない夫婦- イオン自由詩2*20-11-7
November_Gold- TAT自由詩2*20-11-7
川辺- はるな自由詩1720-11-6
ひさしぶりに- ナンモナ ...自由詩5*20-11-5
歩く- 風の化身自由詩320-11-5
- 猫道自由詩420-11-4
夕飯- 花形新次自由詩320-11-3
事前準備- 花形新次自由詩420-11-1
シグナル- 自由詩6*20-10-12
去りゆく大人への備忘録- 短角牛自由詩120-10-3

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