きょうは風がつよくて
さむくてさむくて
雨もふったりやんだりしてて
でも風がなにもかもを追いやるのかな
別府湾の夜景はこれまでになく
きれいで
電車が湾に沿ってひかりのまちに向かって行 ....
ある学校の授業で
問題が出されました

イヌ クマ ヘビ ヒツジ ウサギ
この中で仲間外れはどれ

先生も生徒も
別に答えは何でもよかった
答えの理由を楽しむ
そんな問題でクラスは盛 ....
頬つたう流れに小指吸われつつ鏡のなかの老いを見つめる



死にかけた小鳥を隠す藪はいま蕾の波に覆われており



窓たたく冬の名残りをふるわせて排水口をふさぐ髪の毛

 ....
反芻し過ぎて擦り切れそうな程ささいな逢瀬

回想から想像に変わる

あなたの表情より手のひらの感触が伝えてくれる

淋しい言葉は口封じされる

甘く甘くいるためには2人は申し合わせない ....
猫が激しく鳴いて春で
いや正しく言うなら地球のこのあたりは春なのだ
こちら地球そちらは

あずかり知らぬあっち側の諍いに
液体ヘリウムをぶっかける
それから逃げだす
ものすごくものすごく ....
ひかりが刺す
季節を切り取って
差し出す
ひかりがさす
まぶしいから
細めて
睫に燐光がいくつか

引っかき傷もいくつか
ついて

それできみの輪郭がようやくはっきりした

 ....
僕の大好きな貴女は
「もう泣くのは嫌なの金輪際」
という気の強そうな発言を
電話の向こうで言う
でも
目にごみが入ったら涙が出るだろうよ
悲しい映画を見ると泣き出すのはいつものことだし
 ....
久しぶりにおばあちゃんに絵てがみを出す。
庭から取ってきたホトケノザ。
よくある絵てがみみたいに葉書いっぱいに描くというのは、
なぜだかどうも私にはできない。
一般的にいうとやや遠慮がちな、
 ....
駐輪場で鳩がむねを撃たれて
仰向けに休んでいる
白い翼をとじ
両足を揃えてたたみ
なにを見ているのか
つめたい檻の外へ
まばたきを急ぎながら

その心臓は重すぎる
あかをはき出し ....
ジッタを起こしているので
それぞれのベクトルが揺れている

空一面を対象として考えるなら
水晶体の焦点距離も図れず
寒さに途方に暮れていた

補正をかける事を辞めれば
笑うべき事も解ら ....
ドライバーを炙って
ペットボトルの横っ腹に
突き刺す
こぼれない位置
そして
沈まぬ位置

僕はこの世界を
わかると思っていて
繰返し

そのまま
ボールペンで
広げて行く
 ....
柔らかく 昏い光が
ひっそりと漏れだしたように

わずかに傾斜した平坦な地の
襞に、影

鉦がきこえて
列がゆく野は
さびしい海にむかって開けていった

或るひとつの手の
美しい ....
遠い空間という名前の洞窟があります

近い空間という名前の肉体があります
詰め込めるだけ詰めてしまうと
当然パンクしてしまいます
なんでもかんでも入れたくなるのですが
入口があるのなら当然 ....

友人に
擬態する癖のある女がいる

よく家の中で
かくれんぼうをする
二人で
わたしが鬼で

十数えて振り返ると
家の中はしいんとして
空気がうす青い
百年前からこうし ....
吹きすさぶ風音
窓をたたく雨音
ベッドに横たわり
耳に入る外の音に耳を傾ける

自力で寝返りをうつこともできない
かろうじて動くのは左手のひじから先
声も出せず
ただ目の玉だけを動かし ....
互いに背を向け
曲がり またたき
空と波を
指おり数える
月が隔てる言葉たち


手のひらの海
無数の帆
とまどいは澄む
濁りのあとさき


透明でもなく鏡でもな ....
いくつかの知識を失くしたために
それの侵入から逃れるプログラムを
組み立てられなくなった

僕は時々あなたと話しているつもりで
言葉を発していないことがある
あなたは僕を寡黙だと思っている ....
alfa.---

風に乗り空を遠く渡っていくために
鳥は翼を手に入れた
遠く遠く 自分の生まれた場所など忘れ遠く飛ぶために

どこまでも似た大地が続き
同じ海原が続いた
地平線一杯に ....
ちょうちょ

菜の花

羽のどこかに重たさを持って

原色を彩り続けて

その向こうに


ねえ

聞こえるかしら

見えているかしら


この先に ....
はやくおとなになりたいなあ
あしをぶらぶらさせて
リリコちゃんがいう
ほっとけーきをじぶんひとりでやいたり
(たこやきも とつけくわえる)
おおきないぬをかったり
ぱそこんでむずかしい ....
小瓶に詰めるものは
失くしたものなのです
悲しいものなのです

いいえそれとも

ザラメの飴玉
つやつやと輝くルビィの様なりんご飴
夢で拾った銀の螺旋

ああ、其らも失くしたもので ....
月の裏側には湖があって
そこではフナがよく釣れる
月のフナは泥臭くなくとても美味である
レンズで焼くと水色に変わる
透明になる直前までよく焼くのだ
これは父の好物でもあった
あなたにも食べ ....
皮下に雷鳴にも津波にも似た不穏な違和感を覚えてつい先ほど解剖学研究所付属病院というところを訪ねたのだけれどそこで分厚い私の皮膚の中に針を差し込んだり青く光るメスのようなあるいは微小なるカメラのようなも .... 突然、閉所恐怖症ですか、
と聞かれ
慌ててそうじゃありませんと
笑顔を見せる
笑顔を見せたって
MRI撮影室の
空洞の中に居る私の顔は
見えやしない
ただ、
むっつりした顔で答えたら ....
僕達はお腹の中にいる頃から何度も
ボブ・ディランに、ジョン・レノンに
何度も包まれてきたというのに

またふりあげてしまったこぶしのその先で
煙が青空に溶けた

失敗とか過ちとかそんなこ ....
ゆるは {ルビ温=ゆる}
ゆるは You Will
ゆるはやがて現われる



こどものために
しずくのために
私はこの名をはためかす








 ....
 勢いこんで始めてしまった「近代詩再読」シリーズ。前回は長い詩暦を誇る草野心平をとり上げたが、今回はいきなり立原道造である。草野心平は八十過ぎまで生きていた人だが、立原道造はわずか二十四歳で亡くなって .... 映りの良すぎる鏡があり

いつのまにか見なくなり

いつも下に向けていたが

ある日偶然元に戻したら

醜い炎がそこにいたので

上に向けたままにした

そ ....
キャベツの葉っぱの間に挟まって
寝てるから
用があるなら
モンシロチョウに訊いて

なんとなく
そこなら
よく眠れて
いい夢が見られそうだし

人間はもう
いいわ
軽いけど水み ....
ゴムまりで遊んだこと
ある?

今のゴムまりって
透明できれい
ハリがあって
つかむと気持ちいいね

こんなおっぱいだったらいいなぁ


遊びすぎたのかな
元気がない
わたし ....
松岡宮さんのおすすめリスト(1294)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
22時の光る町- 九谷夏紀未詩・独白407-4-17
仲間外れ- ぽえむ君自由詩8*07-4-13
冬と終わり- 木立 悟短歌11*07-4-11
もっとも甘い砂糖- 猫のひた ...自由詩6*07-3-23
こちら地球そちらは- 佐々宝砂自由詩6*07-3-23
空港の横- 水町綜助自由詩12*07-3-18
オニオンスープ- Six未詩・独白1207-3-18
絵てがみ- weed & s ...未詩・独白2*07-3-11
そめられる鳩- soft_machine自由詩15*07-3-3
モアレ- ねなぎ未詩・独白207-2-11
λ- ねなぎ未詩・独白207-1-9
平野- 「ま」の ...自由詩9*07-1-8
洞窟のスケッチ- 七尾きよ ...未詩・独白6*07-1-8
癖のある男女- 吉田ぐん ...自由詩2107-1-2
「脳梗塞」- 広川 孝 ...未詩・独白506-12-12
洞輝- 木立 悟自由詩1006-12-10
重複する世界- yukimura自由詩2*06-11-2
slight_fever_(trial010)- マッドビ ...未詩・独白506-10-1
イカへの愛- ikatyo自由詩306-9-8
おとな- アンテ自由詩3*06-9-8
ラジヲ星- 七生自由詩706-8-26
月の裏側には湖があって- 若原光彦未詩・独白1606-8-17
真言- 山本 聖未詩・独白2*06-7-6
黒幕は検査技師- あおば未詩・独白11*06-6-13
僕たちは声を押し殺して手をつなぐ- AB(な ...未詩・独白506-5-30
ゆる- 木立 悟未詩・独白206-5-24
近代詩再読_立原道造- 岡部淳太 ...散文(批評 ...15*06-5-21
ノート(鏡とかたむき)- 木立 悟未詩・独白2+06-5-21
つゆ- 蒼木りん未詩・独白406-5-17
わたしのまりちゃん- 蒼木りん未詩・独白206-5-9

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